イエスは使徒たちに花婿を迎えに出た十人の処女の例え話で真理を明らかにされました。十人の処女のうち５人は思慮深く賢い処女であり、５人は愚かな処女であることを明らかにされました（マタイ２５：１～１３）。賢い処女たちがともしびの油を準備しましたが、この「油」は、世を照らす者である真のクリスチャンを輝かし続けるものを象徴していました（マタイ５：１４～１６も参照）。これは真のクリスチャンがしっかり把握している、エホバ神の霊感を受けて書かれた神の言葉・聖書全体であり、またその言葉を彼らが理解できるように助ける聖霊、真理の霊でもあります（ヨハネ１４：１６，２６，１７；１５：１６．テモテ第二３：１６，１７）。イエスの言葉と聖書を調べるならば思慮深い忠実な油注がれたクリスチャンを見分けることができます。
イエスはオリーブ山で使徒たちと話し合いを続け、別の例えを用いて教えられました。その善良で忠実な奴隷とタラントの例えは、その成就において、神の王国政府の王としての権能を持つイエス・キリストの１９１４年からの臨在中に見られる活動を描いています。また、イエスの真の油注がれた弟子たちが地上にいる間に、「イエスの持ち物」を殖やすためにご意志を行ない働く必要があることを示しています。マタイの福音書に重要なタラントの例えが次のように記されています。
「「それはちょうど、人が外国へ旅に出るにあたり、奴隷たちを呼び寄せて、自分の持ち物をゆだねるときのようになるのです。そして、ある者には五タラント、別の者には二タラント、さらに別の者には一タラントと、各自の能力に応じてひとりひとりに与えてから、外国に行きました。五タラントを受けた者はすに出かけて行き、それで商売してさらに五タラントをもうけました。二タラントをもらった者も同じようにしてさらに二タラントもうけました。しかし、ただ一タラントを受けた者は、出かけて行って地面を掘り、主人の銀子を隠しておきました。
「長い時を経たのち、その奴隷たちの主人が来て、彼らとの勘定を清算しました。それで、五タラント受けていた者が進み出て、追加の五タラントを差し出して、こう言いました。「ご主人様、わたしに五タラントをゆだねてくださいましたが、ご覧ください。わたしはさらに五たらんともうけました」。主人は彼に言いました。「よくやった、善良で忠実な奴隷よ！あなたはわずかなものに忠実であった。わたしはあなたを任命して多くのものをつかさどらせる。あなたの主人の喜びに入りなさい。次に二タラント受けていた者が進み出て、言いました、「ご主人様、わたしに二タラントゆだねてくださいましたが、ご覧ください、わたしはさらに二タラントもうけました」。主人は彼に言いました、「よくやった、善良で忠実な奴隷よ！あなたはわずかなものに忠実であった。わたしはあなたを任命して多くのものをつかさどらせる。あなたの主人の喜びに入りなさい」」（マタイ２５：１４～２３）。
上のマタイの福音書に記されている、外国に旅行に出る「人」はイエス・キリストのことです。イエスは天という外国へ旅行に出かける前にご自分の奴隷たち、つまり天の神の王国政府をご自分と共に受け継ぐ見込みのある真の弟子たちに「ご自分の持ち物」をゆだねられます。この持ち物は文字通りの持ち物ではなく、イエスがさらに多くの弟子たちを生み出す可能性を植え込まれた、耕された畑を表わしていいました。
イエスは昇天される直前にご自分の持ち物を奴隷たちにゆだねますが、地の最も遠いところまで王国の音信を宣べ伝えて、耕された畑で働き続けるよう奴隷たちに指示を与えることによってです。イエスが例えで述べられた通り、「ある者には五タラント、別の者には二タラント、さらに別の者には一タラントを与えてから、外国に行きました」
イエスの持ち物の八タラントは奴隷たちの能力、もしくは霊的な可能性に応じて分配されました。この奴隷たちは、弟子たちの様々な級を表わしています。１世紀に五タラントを受けた級には、使徒たちが含まれていたことでしょう。五タラント、及び二タラント受け取った弟子たちが、神の王国の良いたよりを宣べ伝え、弟子を作る業によって、各々の金額を２倍にしたことを話されました（マタイ２４：１４；２８：１９，２０．ルカ４：４３；８：１）。しかし一タラントを受けた奴隷は地中に隠しました。
イエスが清算のために戻って来られたのは、およそ１，９００年後の２０世紀になってからでした。それはイエスが教えられた通り確かに「長い時を経たのち」のことでした。清算の時、イエスはそれぞれ２倍に殖やした者、つまりイエスのご意志通りに世界中で弟子を作り業を忠実に行った者・真のクリスチャンに「よくやった、善良で忠実な奴隷！・・・わたしはあなたを任命して多くのものをつかさどらせる。あなたの主人の喜びに入りなさい」と、称賛の言葉と報いを与えました。主人であるイエスの「喜びに入りなさい」とは、天の神の所有物を受け取るというものでした。現代の忠実な奴隷たちに関して言えば、彼ら・油注がれたクリスチャンには神の王国の責任をさらに多くゆだねられるという大きな特権の喜びがあり、地上で歩みを終える時には、神の王国政府に復活させられるという喜びの最高潮を迎えます。では一タラントを受け取った三番目の奴隷はどうなるでしょうか。そのことは明日お伝え致します。
シジュウガラ 庭木に一羽 こちら見る 今日の一句
庭に咲いている「ハナニラ」
