備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム240.備前国の磐座拾遺(その13・藤井の大岩場)

2010-02-12 11:45:18 | Weblog
藤井の大岩場(ふじいのおおいわば)。
場所:岡山市東区西大寺一宮。県道235号線(橋詰千手線)で、式内社「安仁神社」参道入口の前を東に進み、約600mで「西大寺一宮公園」の入口がある。その向かい側(北側)に石組みの「藤井孫次郎惟景塚」(写真上)があるが、その先(東)、約50mの山裾に登り道がある。結構急坂だが、歩きにくいところはなく、徒歩5分程。駐車場なし。
式内社「安仁神社」の北に「硫黄山」(111m)があり、その中腹に大きな岩が露出しているのが下からも見える。ここは、「邑久郡大師霊場南巡り八十八ヵ所」の第八十七番札所となっている。岩までの山道は相応に整備され、途中に泉があったり(山にある磐座には途中に泉がある例が多い。)、一部は素朴な石段があったりする。「安仁神社」との関係は不明だが、県道235号線を東に抜けると、「安仁神社」の社僧であったと思われる「千手山弘法寺」(備前48ヵ寺の1つ)がある。「大岩場」には足掛かりが刻まれているので、行場としても利用されたのではないだろうか。古代には「硫黄山」の南側に海が迫っていたようで、見張り台としても使われたかもしれない。


yamaneさんのブログ「岡山県邑久郡大宮村大字藤井」から:http://blogs.yahoo.co.jp/fujii_yamane/7227219.html

同:http://blogs.yahoo.co.jp/fujii_yamane/7260357.html


写真上:「藤井孫次郎惟景塚」。古墳の一部らしい。藤井一族は、鎌倉時代初期ぐらいに、この地域の荘園開発を行った武士の一族らしく、この「塚」の周辺の小字は「殿屋敷」といい、館跡があったという。


写真中:「大岩場」の下にある大岩。これは立石のようだ。前立ちの岩には梵字が刻まれている。


写真下:「大岩場」

最新の画像もっと見る

コメントを投稿