
中央上は77年盤のソリスト達。 中央下は61~62年盤のソリスト達。
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私のカラヤンの第9初体験は、ベルリン・フィル盤 ('61~'62 DG) でした。 次いでステレオ再録音のベルリン・フィル盤 ('77 DG)、映像はヴィルト監督によるもの ('70)、 バートン監督によるもの ('77 Unitel)、そして唯一ウィーン・フィルとの SP 復刻盤 ('47 EMI) です。
未体験はフィルハーモニア管とのモノ録音、80年代の普門館でのライヴ録音、DG のデジタル録音、ソニーの映像収録盤です。 結論は、カラヤンの第9解釈はずーっと変わっていない、若い頃から確立していた (逆にいうと進歩がない?)、細部は省きます。 でもこれだけ一貫して 劇的な演奏を聞かせる指揮者もマレでしょう。
他の指揮者/楽団による第9、同じ楽団を色々な指揮者が振った第9も様々聞きましたが、最高の感激を与えてくれるのはカラヤンによるものです。
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なお、SP 復刻盤は聞き易い音になっています。 どうやってこんな音に再生するのか不思議なくらいです。 昔 EMI の製盤技術は悪くて、60年代の東芝 EMI レコードは、オーケストラの音が混濁していました。 CD で再発売されているものは、今はまず問題ありません。 オリジナル・ソースはよかったんですね。
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カラヤンはオーストリア国籍で、本名はヘリベルト・カラヤン Heribert Karajan で、Herbert von Karajan は芸名。 先祖はギリシャ・マケドニアから移住、当初はカラヤンニスで、後にギリシャ風のニスを省いた。 末尾が -ian なのでアルメニア系と解釈した本もあるが、それは間違いでしょう。
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カラヤンの第9演奏はどちらかというと早く (’47年録音 67分 ‘61年録音 67分 ’77年録音 66分と67分)、逆に遅いのは同時代のベームでしょう。 あんまり長くて、ちょっと眠くなってしまいます (ウィーン・フィル ’70年録音 73分と同 ‘80年録音 77分)。
今日はここまでです。