
何年ぶりかで LD「タイムボンバー Timebomb 」を再生して見たが、冒頭から初めて見ると 意外なほど、記憶になかった。 他の LD などは殆ど最初から記憶しているのが多いのに__それは脚本や編集にも原因があるだろう、主人公の記憶がフラッシュバックのように 時折思い出されるのを短く挟むような編集だから、最初は意味がよく分からないのだ。 それが劇が段々と進行するに連れて意味が分かってくるのだが、そういう映画はよくありますよ、製作サイドだけ理解していて観客にはあまり説明しようとしない類いのものは。
そして この映画で時々感じるのは、いくら俳優がいい演技をしていようと、いくら脚本や監督がよくても、いくら撮影チームや機材がよくても__"照明が不十分" だと、スクリーンが暗くて何がどう進行しているのかさっぱり分からないことだ。
昼間のシーンでは、問題なくフィルムに収まっているから、昼間の自然照明にはフィルムがちゃんと感光しているのが分かる。 だから、照明スタッフは同じフィルムが夜のシーンではどう感光するのか、どれくらいの照明が必要なのかよく調べなかったのだろう。 お粗末。
人間の眼はフィルムに比べ 少しの光でも見えるほど優秀だが、フィルムは人間の眼が感じる以上に光量が必要だから、撮影には多くの照明機材を使い 撮影対象物に光を当ててまぶしいくらいにして撮影する。 だからか、映画俳優は光を浴び過ぎて 極度の近眼になる人が多いそうだ。
…………………………………………………………
1991年イスラエル・フィルム、監督/脚本はアヴィ・ネッシャー、製作ラファエラ・デ・ラウレンティス、キャスト__マイケル・ビーン、パッツィ・ケンジット主演。 96分。
製作は有名な製作者ディーノの娘だが、これは成功作とはいい難い。 付け加えると、マイケル・ビーンがヒロインとベッドシーンに入る前、ヒロインがビーンの上半身の傷を見て「ひどい傷 …」というシーンは、1984年の「ターミネーター」でリンダ・ハミルトンがビーンの上半身の傷を見てつぶやくシーンと、まったく同じ筋書きだ。 彼にはそういわせる雰囲気があるのだろうか。
この映画がヒットしなかったのは、暗すぎる撮影と、分かり難い筋書き、笑える箇所の無さ だったのではないだろうか。「ターミネーター」には時々笑える箇所があった。 笑える箇所がないと、観客は緊張のしっぱなしで疲れてしまい、あまり筋書きが記憶に残らないと思うのだが。
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スクリーンが暗いという映画では、他に記憶にあるのは古い「ロメオとジュリエット」だ。 1954年のレナート・カステラーニ監督の初のカラー版「ロメオとジュリエット」で、室内のシーンで一部照明に暗いところ__特にジュリエットが仮死状態になる秘薬を飲むシーンは殆ど映像が分からないほど真っ黒__がある。 しかし 夜のバルコニー・シーンはよく撮れている、月光が明るい設定だったか?
というわけで、照明スタッフというのも大事だよ、というお話しでした。
以上
そして この映画で時々感じるのは、いくら俳優がいい演技をしていようと、いくら脚本や監督がよくても、いくら撮影チームや機材がよくても__"照明が不十分" だと、スクリーンが暗くて何がどう進行しているのかさっぱり分からないことだ。
昼間のシーンでは、問題なくフィルムに収まっているから、昼間の自然照明にはフィルムがちゃんと感光しているのが分かる。 だから、照明スタッフは同じフィルムが夜のシーンではどう感光するのか、どれくらいの照明が必要なのかよく調べなかったのだろう。 お粗末。
人間の眼はフィルムに比べ 少しの光でも見えるほど優秀だが、フィルムは人間の眼が感じる以上に光量が必要だから、撮影には多くの照明機材を使い 撮影対象物に光を当ててまぶしいくらいにして撮影する。 だからか、映画俳優は光を浴び過ぎて 極度の近眼になる人が多いそうだ。
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1991年イスラエル・フィルム、監督/脚本はアヴィ・ネッシャー、製作ラファエラ・デ・ラウレンティス、キャスト__マイケル・ビーン、パッツィ・ケンジット主演。 96分。
製作は有名な製作者ディーノの娘だが、これは成功作とはいい難い。 付け加えると、マイケル・ビーンがヒロインとベッドシーンに入る前、ヒロインがビーンの上半身の傷を見て「ひどい傷 …」というシーンは、1984年の「ターミネーター」でリンダ・ハミルトンがビーンの上半身の傷を見てつぶやくシーンと、まったく同じ筋書きだ。 彼にはそういわせる雰囲気があるのだろうか。
この映画がヒットしなかったのは、暗すぎる撮影と、分かり難い筋書き、笑える箇所の無さ だったのではないだろうか。「ターミネーター」には時々笑える箇所があった。 笑える箇所がないと、観客は緊張のしっぱなしで疲れてしまい、あまり筋書きが記憶に残らないと思うのだが。
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スクリーンが暗いという映画では、他に記憶にあるのは古い「ロメオとジュリエット」だ。 1954年のレナート・カステラーニ監督の初のカラー版「ロメオとジュリエット」で、室内のシーンで一部照明に暗いところ__特にジュリエットが仮死状態になる秘薬を飲むシーンは殆ど映像が分からないほど真っ黒__がある。 しかし 夜のバルコニー・シーンはよく撮れている、月光が明るい設定だったか?
というわけで、照明スタッフというのも大事だよ、というお話しでした。
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