10年5月8日投稿分。
写真左は Rudolf Fiedler セット。 右は Gliga Gems セット。
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楽譜が入る四角のケースと弓付きのヴァイオリン・セット (この業界では “アウトフィット” という) 探しを継続中。 三角やヒョウタン型ケースでは楽譜が入らない。
HP文章でいいかも?とアタリを付けた東松山の “杉田楽器” を訪ねようと、「初心者用セットはあるでしょうか?」と電話したら、「店頭に置いてあるのはスズキ製のものだけです。 C. ジョルダーノ (中国製) など他メーカー品は取り寄せになります。 試奏すると、松ヤニが飛び散ってヴァイオリン本体にこびりつくので、中古品扱いになり、価格を下げないと売れないので置いていません」ということだった。
暗に 取り寄せて試奏するならば、購入が前提ですよという雰囲気が伝わってくる。 それで、「幾つかのお店を訪ねて弾かせてもらって決めようと思っているのですが、私の購入方針とそちらの販売方針が合わないようなので、他のお店で探します」といって電話を切った。
殆どの店では興味を示すと試奏を薦るし、また試奏には前向きに取り組む。 車のディーラーが「試乗してみませんか?」というのと同じで、興味を持った客に試奏 試乗してもらわなければ商談が進まない。 この東松山の店は、そういう販売経費をかけないお店のようで残念。
………………………………………………………
八王子の ”ハイフェッツ” 店ではチェコ製の ARS Music を扱っているらしく (HPでは Eath. Musik とあり アース→ Earth → Eath と入力を間違えた?)、事前連絡なしに訪問したが置いてなかった。 HPにあったオリジナル・セット ¥67,500 も、(代理店の) C. ジョルダーノも在庫はなし__取り寄せはいつでも出来るというが。
その代わりに、8万と10万 の在庫品を薦められた。 欧州製?とアメリカ製 Fragola でどっちがどっちだったか、もう忘れた。 試奏時に使った弓は、30万円 するものと説明されたが、全くピンとこない (というか私は分からない)。
工房らしいのがショーケース裏側にあり、客と応対する中年女性が裏側のお爺ちゃんぽい声の人と相談していたが、調整のみで、弓毛換えは預かり対応とのこと (その間 代替えの弓を貸すという)。 工房に職人が常駐しているのが望ましいと思っているので、ここも購入予定先から外した。
………………………………………………………
千駄ヶ谷の “マジコ” を訪ねると、店内が暗い照明で何やら少し勝手の違う雰囲気。 10万 以下の初心者用セットがないかと聞くと、アース・ミュージックとルドルフ・フィードラー (ドイツ製) を試奏させてくれる。 どちらも同じような感じで悪くはなかったが、ケースがヒョウタン型になるという。 セットで 9万円 前後で、四角ケースにすると別料金になる。 職人が1人常駐しているのが見える。 暗くしてあるのは高級な雰囲気を出すためか? でも、暗いと商品の色 ツヤなどが分かり難いのはちょっと難点だ。
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次に銀座の “山野楽器”。 ここでも 10万 以下の初心者用セットでは、アース・ミュージックとルドルフ・フィードラー (チェコ製) が 8万円台で販売されている。 試奏した音 色 ツヤなどは良かった。 フィードラーはチェコのメーカーだが、ヴァイオリン本体はドイツで製造しているというから、チェコ製 ドイツ製 どちらでいっても間違いではないようだ。
10万 以上のものもありますよと、試奏を薦められたが、「いい音がするのが分かっているから、見ないようにしている」とやんわり断った。 職人は常駐でなく、曜日によって来ているらしい。 テーブルに置かれた2台を見ていると欲しくなってしまうなぁといったら、応対した営業女性が笑っていた。 ただ、銀座は遠い。
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明大前の “岩崎工房” に電話、セットものを探しているがというと、10万 以上のものを置いてあるが、10万 以下の初心者用セットは在庫してないとのこと。 指定日に取り寄せておくというので行ってみた。 すると、中古セットが用意してあった。
元値が 25万 のもので、修理時の代替えや貸し出しなどを何度か経ているので多少キズがあるが 10万 で提供するという。 試奏で音は大きく出て悪くなかった。
弦はスェーデン製のクラウン (4本セットで 5,000円 ほどで) とかで、セットで 8,000円 ほどの人気のドミナントよりは少し安価だが音は良かった。 ヴァイオリン本体のキズが何箇所かあり、弾いていて気分がよくなりそうには思えなかった。
ケースもヒョウタン型で中古、少しくたびれた感じ。 角形ケースには変更できないかと聞いたら、ゴソゴソと持ってきた中古はあまり食指が動かない。
代表1人と妹さん1人で対応しているとのことで、前にクロサワで職人として在籍していたという。 確かに営業という感じではなく、いかにも職人さんというふうで、あまり初心者は相手にしていないように見受けられた。
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渋谷 “クロサワ” 本店を訪れた。 ここも (代理店の) C. ジョルダーノ在庫品はなし__取り寄せはいつでも出来ると。 売る気がないというか、利幅が取れないので店頭に置かず、販売ルートは主にネット通販のようだ。 利幅が取れるのは …
初心者用で探しているというと、ルーマニア製の Reghin セット (6万円)、Gliga Gems セット (10万円) を薦めるのは、お茶の水店/新宿店ともに同じ。 中国製 Sforzand セットは、以前訪問した新宿店では 11万円 だったが、ここ渋谷本店では 10万円 だった。
対応した営業は40代のベテラン営業マンらしく、マイナス情報は一切いわない__
「レジンのアゴあてはプラスチックと聞きましたが、エボニーに換えるとどの位かかりますか?」
「今日ご購入なら、同じ値段でエボニーにします」
「レジンはニカワでなく接着剤でくっ付けてあるそうですが …」
「ニカワですよ。 誰がそんなことをいってました?」
「いやー お茶の水店で対応したフロアにいた人だけど … 尤も、本体を開けて修理すると 10万 越えるから、この価格帯のものは大きく壊れたら修理は諦めるしかないんですよね?」
「そうです、開けて 10万、閉めて 10万 かかります」
「ドイツ製には 10万 以下はないが、チェコ製など東欧ものには 10万 を切るものがあるね。 アース・ミュージックとかルドルフ・フィードラー、お茶の水のある店で扱っているドヴォルザークとかがいいかなと思っているんだが …」と他社扱い品を褒めてみる。
「ドヴォルザークは鳴りが出ないとも聞きますが、うちで扱っているルーマニア製のはいいですよ。 ルーマニアは弦の国といい、昔からたくさん作ってますから」と、他社扱いのヴァイオリンの批判をやんわりしながら、自社扱いの持ち上げ方がうまい。
「開放弦で弾いてみて下さい」といわれ、上記3台を試奏するが、3台とも音がよく出て私は区別できない。 その時 使った弓は高級そうだったので、
「この弓は高そうだね。 これじゃなく、セットに付いている弓はどれなの?」
「はい、それは 7万の弓で、本来はこちらです」
と、セットの弓に変えて試奏もしたが、違いは分からない。
「ここに置いてあるグリガ本体に少しキズがあるね?」
「はい、多少キズがありますので 1万円 値引きします」
と、言い訳せずに、即値引いてしまうのもうまい。 買う気を見せる見込み客には、すぐにいい条件を出してくる (他店ではそういえば言い訳が多かったな)。
「セットケースはどんなのですか?」
「レジンのは三角型、 グリガとスフォルツァンドは四角の角形です。 楽譜も入ります」と、四角ケースを見せてくれたが、立派でなかなかいい。
「レジンは光沢があって明るそうだが、グリガとスフォルツァンドは少しくすんで見えるね。 悲しい曲を弾くときもヴァイオリン本体は明るい感じのほうが好きだからなぁ …」と渋る様子を見せると、
「すぐに魔法でピカピカにします。 3分お待ち下さい」といって、(シリコン入り?) クロスでふいて磨いてきた。
「おー 確かに10年若返ったね」といって、腕組みして3台をにらんでいると__
「本体 弓 松ヤニ ケース 肩当て込みでこの価格ですから、相当お買い得ですよ」
ちょっとグラッときたが、
「う~ん 優秀な営業マンの説明で買う気が高まってきたけど、目黒にあるお店では、予算をいってくれたら、その範囲内で最高のセットをご用意しますよといっていたから、そっちも聞いてから決めたい」
「いつなくなるか分かりませんので、ご予約いただきましたら確保しておきますよ」といって、名刺をくれた。
思い出すと、お茶の水店で対応した20代の営業は名刺はくれなかったな。 マイナス情報も多かったから、営業としてはまだまだだったかも。 新宿店の若い営業女性はくれた。 本店の人は帰り際もソツがなかった。
「さすが本店には優秀な営業マンがいるね」
「はい、電話をお待ちしています。 宜しくどうぞ」
以上
写真左は Rudolf Fiedler セット。 右は Gliga Gems セット。
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楽譜が入る四角のケースと弓付きのヴァイオリン・セット (この業界では “アウトフィット” という) 探しを継続中。 三角やヒョウタン型ケースでは楽譜が入らない。
HP文章でいいかも?とアタリを付けた東松山の “杉田楽器” を訪ねようと、「初心者用セットはあるでしょうか?」と電話したら、「店頭に置いてあるのはスズキ製のものだけです。 C. ジョルダーノ (中国製) など他メーカー品は取り寄せになります。 試奏すると、松ヤニが飛び散ってヴァイオリン本体にこびりつくので、中古品扱いになり、価格を下げないと売れないので置いていません」ということだった。
暗に 取り寄せて試奏するならば、購入が前提ですよという雰囲気が伝わってくる。 それで、「幾つかのお店を訪ねて弾かせてもらって決めようと思っているのですが、私の購入方針とそちらの販売方針が合わないようなので、他のお店で探します」といって電話を切った。
殆どの店では興味を示すと試奏を薦るし、また試奏には前向きに取り組む。 車のディーラーが「試乗してみませんか?」というのと同じで、興味を持った客に試奏 試乗してもらわなければ商談が進まない。 この東松山の店は、そういう販売経費をかけないお店のようで残念。
………………………………………………………
八王子の ”ハイフェッツ” 店ではチェコ製の ARS Music を扱っているらしく (HPでは Eath. Musik とあり アース→ Earth → Eath と入力を間違えた?)、事前連絡なしに訪問したが置いてなかった。 HPにあったオリジナル・セット ¥67,500 も、(代理店の) C. ジョルダーノも在庫はなし__取り寄せはいつでも出来るというが。
その代わりに、8万と10万 の在庫品を薦められた。 欧州製?とアメリカ製 Fragola でどっちがどっちだったか、もう忘れた。 試奏時に使った弓は、30万円 するものと説明されたが、全くピンとこない (というか私は分からない)。
工房らしいのがショーケース裏側にあり、客と応対する中年女性が裏側のお爺ちゃんぽい声の人と相談していたが、調整のみで、弓毛換えは預かり対応とのこと (その間 代替えの弓を貸すという)。 工房に職人が常駐しているのが望ましいと思っているので、ここも購入予定先から外した。
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千駄ヶ谷の “マジコ” を訪ねると、店内が暗い照明で何やら少し勝手の違う雰囲気。 10万 以下の初心者用セットがないかと聞くと、アース・ミュージックとルドルフ・フィードラー (ドイツ製) を試奏させてくれる。 どちらも同じような感じで悪くはなかったが、ケースがヒョウタン型になるという。 セットで 9万円 前後で、四角ケースにすると別料金になる。 職人が1人常駐しているのが見える。 暗くしてあるのは高級な雰囲気を出すためか? でも、暗いと商品の色 ツヤなどが分かり難いのはちょっと難点だ。
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次に銀座の “山野楽器”。 ここでも 10万 以下の初心者用セットでは、アース・ミュージックとルドルフ・フィードラー (チェコ製) が 8万円台で販売されている。 試奏した音 色 ツヤなどは良かった。 フィードラーはチェコのメーカーだが、ヴァイオリン本体はドイツで製造しているというから、チェコ製 ドイツ製 どちらでいっても間違いではないようだ。
10万 以上のものもありますよと、試奏を薦められたが、「いい音がするのが分かっているから、見ないようにしている」とやんわり断った。 職人は常駐でなく、曜日によって来ているらしい。 テーブルに置かれた2台を見ていると欲しくなってしまうなぁといったら、応対した営業女性が笑っていた。 ただ、銀座は遠い。
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明大前の “岩崎工房” に電話、セットものを探しているがというと、10万 以上のものを置いてあるが、10万 以下の初心者用セットは在庫してないとのこと。 指定日に取り寄せておくというので行ってみた。 すると、中古セットが用意してあった。
元値が 25万 のもので、修理時の代替えや貸し出しなどを何度か経ているので多少キズがあるが 10万 で提供するという。 試奏で音は大きく出て悪くなかった。
弦はスェーデン製のクラウン (4本セットで 5,000円 ほどで) とかで、セットで 8,000円 ほどの人気のドミナントよりは少し安価だが音は良かった。 ヴァイオリン本体のキズが何箇所かあり、弾いていて気分がよくなりそうには思えなかった。
ケースもヒョウタン型で中古、少しくたびれた感じ。 角形ケースには変更できないかと聞いたら、ゴソゴソと持ってきた中古はあまり食指が動かない。
代表1人と妹さん1人で対応しているとのことで、前にクロサワで職人として在籍していたという。 確かに営業という感じではなく、いかにも職人さんというふうで、あまり初心者は相手にしていないように見受けられた。
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渋谷 “クロサワ” 本店を訪れた。 ここも (代理店の) C. ジョルダーノ在庫品はなし__取り寄せはいつでも出来ると。 売る気がないというか、利幅が取れないので店頭に置かず、販売ルートは主にネット通販のようだ。 利幅が取れるのは …
初心者用で探しているというと、ルーマニア製の Reghin セット (6万円)、Gliga Gems セット (10万円) を薦めるのは、お茶の水店/新宿店ともに同じ。 中国製 Sforzand セットは、以前訪問した新宿店では 11万円 だったが、ここ渋谷本店では 10万円 だった。
対応した営業は40代のベテラン営業マンらしく、マイナス情報は一切いわない__
「レジンのアゴあてはプラスチックと聞きましたが、エボニーに換えるとどの位かかりますか?」
「今日ご購入なら、同じ値段でエボニーにします」
「レジンはニカワでなく接着剤でくっ付けてあるそうですが …」
「ニカワですよ。 誰がそんなことをいってました?」
「いやー お茶の水店で対応したフロアにいた人だけど … 尤も、本体を開けて修理すると 10万 越えるから、この価格帯のものは大きく壊れたら修理は諦めるしかないんですよね?」
「そうです、開けて 10万、閉めて 10万 かかります」
「ドイツ製には 10万 以下はないが、チェコ製など東欧ものには 10万 を切るものがあるね。 アース・ミュージックとかルドルフ・フィードラー、お茶の水のある店で扱っているドヴォルザークとかがいいかなと思っているんだが …」と他社扱い品を褒めてみる。
「ドヴォルザークは鳴りが出ないとも聞きますが、うちで扱っているルーマニア製のはいいですよ。 ルーマニアは弦の国といい、昔からたくさん作ってますから」と、他社扱いのヴァイオリンの批判をやんわりしながら、自社扱いの持ち上げ方がうまい。
「開放弦で弾いてみて下さい」といわれ、上記3台を試奏するが、3台とも音がよく出て私は区別できない。 その時 使った弓は高級そうだったので、
「この弓は高そうだね。 これじゃなく、セットに付いている弓はどれなの?」
「はい、それは 7万の弓で、本来はこちらです」
と、セットの弓に変えて試奏もしたが、違いは分からない。
「ここに置いてあるグリガ本体に少しキズがあるね?」
「はい、多少キズがありますので 1万円 値引きします」
と、言い訳せずに、即値引いてしまうのもうまい。 買う気を見せる見込み客には、すぐにいい条件を出してくる (他店ではそういえば言い訳が多かったな)。
「セットケースはどんなのですか?」
「レジンのは三角型、 グリガとスフォルツァンドは四角の角形です。 楽譜も入ります」と、四角ケースを見せてくれたが、立派でなかなかいい。
「レジンは光沢があって明るそうだが、グリガとスフォルツァンドは少しくすんで見えるね。 悲しい曲を弾くときもヴァイオリン本体は明るい感じのほうが好きだからなぁ …」と渋る様子を見せると、
「すぐに魔法でピカピカにします。 3分お待ち下さい」といって、(シリコン入り?) クロスでふいて磨いてきた。
「おー 確かに10年若返ったね」といって、腕組みして3台をにらんでいると__
「本体 弓 松ヤニ ケース 肩当て込みでこの価格ですから、相当お買い得ですよ」
ちょっとグラッときたが、
「う~ん 優秀な営業マンの説明で買う気が高まってきたけど、目黒にあるお店では、予算をいってくれたら、その範囲内で最高のセットをご用意しますよといっていたから、そっちも聞いてから決めたい」
「いつなくなるか分かりませんので、ご予約いただきましたら確保しておきますよ」といって、名刺をくれた。
思い出すと、お茶の水店で対応した20代の営業は名刺はくれなかったな。 マイナス情報も多かったから、営業としてはまだまだだったかも。 新宿店の若い営業女性はくれた。 本店の人は帰り際もソツがなかった。
「さすが本店には優秀な営業マンがいるね」
「はい、電話をお待ちしています。 宜しくどうぞ」
以上