シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

地獄の黙示録とベトナム戦争

2006年06月10日 | シネマ何だかんだ
コッポラ監督の「地獄の黙示録」('79) は、いやでもベトナム戦争 ('65~'75) に向き合わされる映画でしたが、観客の理解を無視して作ったようなものですね。  
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私も問題作というので見に行きましたが、後半は禅問答のようで難解です。 これではヒットしなかったのも無理はない __ 屋外に儀式風のテーブルをしつらえて米軍兵士が食事する脇で火炎放射器で民家を焼き払ったり、米将軍が弾が飛び交う中 波乗りをやろうといい出す、川を遡上する米軍ボートの前に 霧の中から白塗りした現地人たちが小舟に乗って現れたり、など何の意味なのか、分かりません。

ジャングルをナパーム弾であっという間に焼き払ったりするのは壮快ですが、これは恐ろしくカネがかかりそうですね (今なら CG で作り出せます)。 また、ジャングル奥地の米軍基地に慰問のヘリが降り立ち 登場するプレイメイトたちを取り囲む兵士が熱狂する様も迫力がありました。 実際のプレイボーイ誌のプレイメイトを使っています。

また 攻撃ヘリ隊が敵地を掃討する前に、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」を大音量で鳴らしながら飛行する場面も迫力がありました。 再生装置は大型のオープンテープデッキをヘリに積んで回す場面が映っていました。 使われたソースはショルティ指揮ウィーン・フィルの Decca 盤だったそうですが …
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2001年には53分の未公開シーンが追加された特別完全版が公開されましたが、未視聴です。 それを見て 理解度が増すかというと、そうではないと想像します。 さらに分からなくなってしまうんじゃないでしょうか。     
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Wikipedia から ... この映画には、とてつもない費用 $ 31M (約90億円) が投じられた。 米興収 $83M (‘02)。 製作発表時、ベトナム戦争を批判的に題材とした初の映画として物議を醸したが、撮影と編集が異常に長引き、撮影は17週間の予定が61週間 (76年3月~77年5月) にも延びて、編集に2年あまりの時間がかけられた。 結局、アカデミー賞で撮影賞/音響賞受賞、カンヌ映画祭でグランプリ、ゴールデングローブ賞で監督賞/助演男優賞 (ロバート・デュヴァル)などの映画賞をとったが 興行的には大失敗してしまい、その借金の返済のためにゴッドファーザー Part III が製作された。 

映画としての質は別にして、批評家たちは泥沼のベトナム戦争がアメリカ市民に与えた心の闇を、衝撃的な映像として残した怪作である、と結論付けた。 公開直後から賛否両論が噴出した映画で、批評家の間で「ストーリーもあるようでないようなものである」「戦争の狂気を上手く演出できている」「前半は満点だが後半は0点」など、意見が分かれがちな映画である。
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以上





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