シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

やっとチキンレースが終わったか

2013年10月17日 | 経済あーだこーだ
写真は、米上院の採決結果。 Back to the Future Part 2 から。
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米上院は、連邦政府の債務上限問題で17日に期限を迎える前日の16日夜、上限を引き上げて米政府機関の一部閉鎖を終わらせる法案を可決した。 やっと米国議会のチキンゲームが終わったかと思うと、ホッとすると同時に 彼らによって世界経済が一時的に振り回されたのを大迷惑だと感じた人々も多かったのではないか?
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ウィキペディアから__ 米国債上限 (debt ceiling)、または米国債シーリングは、アメリカ政府法律によって米国債を発行する上限金額 (16.7兆ドル=約 1650兆円) である。 債務上限を引き上げなければ、国防や社会保障における支出を中止させられ、急激に増税をとらされ、米国はディフォルト (債務不履行) になり、米国自身ではなく、世界経済全体にわたる金融危機の恐れがある。

チキンゲーム (chicken game) とは、別々の車に乗った2人のプレイヤーが互いの車に向かって一直線に走行するゲームである。 日本ではチキンレースと呼ぶのが一般的である。 激突を避けるために先にハンドルを切ったプレイヤーはチキン (臆病者) と称され、屈辱を味わう結果になる。

「米上院、債務上限引き上げ法案を可決」(10月17日 AFP=時事)
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映画「バックトゥザフューチャー」では、危険から立ち去るべき場面で、主人公がワルから “チキン!” となじられると、「誰にも弱虫といわせないぞ! (Nobody calls me chicken)」とあえて危険に立ち向かうシーンが何度か出てきますが、その結果はことごとく失敗です__まぁ あの映画はコメディで、そうしないと筋が面白く展開しないので、シリアスな映画と比べること自体がナンセンスなのですが。
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さて 仮に債務の上限を引き上げないとなったら、米国債売り圧力が世界的に強まり、長期金利暴騰、株暴落などで米国経済・世界経済が大混乱、リーマンショックを上回るグローバル・リセッションが避けられないところだった。

米国債は 1650兆円 も発行されているそうですが、日本の国債は? 2012年度末には 国債・借入金・短期証券の残高合計が 1千兆円 を超えると予想されていました。 財務省によると 債務残高の国際比較 (対 GDP 比) は、2013年 224% であり、米国のそれは 113% だ。 ざっと 1千兆円 もの借金を背負っているのが日本です。

年収 500万円 弱の人が 800万円 の借金がありながら、日本家は世界ムラの中で信用があると見られています。 米国家は日本よりもちょっと多い年収 500万円 くらいですが、借金は 500万円 くらいです__以上の数字は GDP / 債務残高などを人口で割った数字です。

米国債は世界中に販売されていますが、日本の国債は殆ど国内で販売されているのが大きな違いかも。 米国債の買い手はついこの前までは日本が筆頭でしたが、今は中国が最大の保有国です。 中国は日本国債も買い進めていますが、まだまだほんの少しです。

つまり 中国は米国にカネを貸してくれる大事なお客様の筆頭ですから、あまり邪険な扱いはできないという一面があります (ついこの前までは日本が筆頭のお客様でしたね)。 同じ事はオーストラリアの輸出額についてもいえます__ついこの前までは日本が筆頭の輸出先でしたが、今や中国が筆頭です。
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世界経済を、モノとカネの流れから捕えると__世界中の国々が米国にモノを輸出し、対価を米ドルで受け取り、それを自国の事業発展などに注ぎ込み、一部の米ドルを米国債の購入に充てる、という側面があります。

米国自身は発行した国債で調達した米ドルで国内のモノやサービスの支払いに充て、受け取った人や組織はまたモノやサービスの支払いに充てる。 そのモノは米国外から輸入したものが多いですから、そうして米ドルがグルグルと世界中を還流していることになります。

今回の米国の債務上限問題が暗礁に乗り上げてしまった場合、この流れが断ち切られてしまうことになり、世界のオカネの流れが一部止まったかもしれませんでした。 それは大変なことだったわけです。

先日のあるニュース解説の中で、あるコメンテーターがいってました__このままデフォルトになると、大騒ぎとなり世界恐慌となるのを避けるために、米政府・議会が必死で奔走しなければならなくなる。 それがクリスマスにまで及ぶとなれば、誰がこの原因を作ったんだと非難囂々となるから、誰もこういう状態にしたくないよね? クリスマスは楽しく過ごしたいよね、と。 だから どこかで折り合いを見つけると思いますよ、という見通しでした。
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ところで 対 GDP 比で 200% を越える債務残高のある日本は、引き続き大丈夫なのでしょうか? 安倍チャンにはしっかりと踏ん張って、景気を大いに刺激して活性化してもらわなくては。 ただし チキンじゃないぞとばかりに、尖閣諸島領域に侵入する挑発外国船にやたら コブシを振り上げても困るのですが。

以上

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