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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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もうムター・小澤の先月共演盤が発売

2019年01月11日 | 音楽界よもやま話
左は共演の様子。 中央は1月発売の CD ジャケ。 YouTube で聴ける「序奏とロンド・カプリチオーソ」( https://www.youtube.com/watch?v=SycD62s5_YM )。 右はディエゴ・マテウス。
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この CD は、1ヶ月前の12月5日 東京サントリーホールでの「ドイツ・グラモフォン創立120周年 Special Gala Concert」プロをほぼ丸ごと収録したものです。 4曲中3曲を指揮した若手指揮者 ディエゴ・マテウスがメインのはずですが、話題の中心は小澤征爾とアンネ=ゾフィー・ムターが共演した 10分ほどの1曲です。 冒頭ジャケ写真もそれを表していますね。
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1) チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》 作品24 からポロネーズ
2) チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 作品64
3) ベートーヴェン:ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス 第1番 ト長調 作品40
4) サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 作品28

ヴァイオリン独奏:アンネ=ゾフィー・ムター (3,4)
指揮:ディエゴ・マテウス (1〜3)
指揮:小澤征爾 (4)
サイトウ・キネン・オーケストラ

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YouTube 投稿の「序奏とロンド・カプリチオーソ」録音は拍手が入ってませんでしたから、練習時の収録でしょうか。 情熱的かつダイナミックなヴァイオリンを堪能できます。 全体的に、ムターの独奏には ややポルタメントがかかっていました (これを “色気がある” というか、”きわどい” というか … 聴く人によって評価は違うでしょう)。
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ジャズヴァイオリニストの寺井尚子の演奏などはポルタメントの塊ですから (ジャズは全部アドリブです)、あの奏法で寺井が弾くクラシック小品を聴くと かなり違和感があります。 ジャズには向いているのでしょう。
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ポルタメント (portamento) は、ある音から別の音に移る際に、滑らかに徐々に音程を変えながら移る演奏技法である。 旋律を情感豊かに歌うために使用されるが、乱用は悪趣味であるとされる (ウィキペディア)。
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これを演奏するために わざわざドイツから東京に足を運んできた大御所 ムターには、小澤も感激でしょう。 また 当日 演奏された曲目の中で「J.S バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042」が収録されませんでした。 CD 収録時間の関係でしょう。

体力があれば、本来はすべての曲目を小澤が振っていたのでしょうが、実演では もう10分か20分程度しか指揮できないのだろうと想像します。 これが小澤の最終録音とならないといいのですが __ 半年くらい経つと、今度はビデオ収録盤が出てくるんじゃないでしょうか。
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「ドイツ・グラモフォン創立120周年を記念する小澤征爾出演のガラ・コンサート、盛況のうちに終演 」(12月6日 CD Journal) __ 追加※1へ
「熱狂 “空気” 変えた小澤征爾 」(12月12日 日経新聞) __ 追加※2へ

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今日はここまでです。


追加※1_ 円盤式蓄音機 (現在のレコードの原型) を発明し、特許を取得したドイツ出身のアメリカ人エミール・ベルリナー (Emil Berliner) が1898年に創立した世界最古のクラシック・レーベル「ドイツ・グラモフォン」(DG) が、創立120周年を迎える今年、世界各国で記念コンサートを開催中。 日本でも12月5日 (水) 東京・赤坂 サントリーホールで〈ドイツ・グラモフォン創立120周年 Special Gala Concert Presented by 小澤征爾 & サイトウ・キネン・オーケストラ〉を行ないました。

本公演の模様は来年1月より順次、DG より全世界でリリースされる予定です。

公演では、約 2,000人の観衆が見守るなか、故齋藤秀雄教授の没後10年にあたる1984年に齋藤の弟子である小澤征爾の発案により結成されたサイトウ・キネン・オーケストラが、全5曲、約110分 (休憩時間を除く) のプログラムを披露。 サイトウ・キネン・オーケストラにとっても、約17年11ヶ月ぶりとなる東京でのコンサートとなりました。

公演の前半は、サイトウ・キネン・オーケストラを過去3度にわたりゲスト・コンダクターとして指揮し、国内外で高い人気を誇るベネズエラ出身の指揮者ディエゴ・マテウス (Diego Matheuz) が、チャイコフスキーの楽曲のなかでも人気の高い「歌劇『エフゲニー・オネーギン』からのポロネーズ」と、交響曲第5番を指揮。

後半からは、14歳でのデビュー以来 DG 専属アーティストとして活躍し、現在では “ヴァイオリンの女王” と評されるアンネ=ゾフィー・ムター (Anne-Sophie Mutter) が登場し、J.S. バッハのヴァイオリン協奏曲第2番を弾き振りで演奏、その後 再度登場したマテウスとベートーヴェンの「ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス第1番」を演奏しました。

公演のクライマックスでは、「サイトウ・キネン・オーケストラとアンネ=ゾフィー・ムターの初共演を指揮するのを楽しみにしている」と語っていた小澤が、約2年ぶりにサントリーホールに登場。 指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン (Herbert von Karajan) に師事した小澤と、カラヤンにヴァイオリニストとしての才能を見出されたムターという所縁の深い2人が、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」で共演しました。

終演後 共演を振り返り、ムターは「100回共演したいわ」とコメント。 それに応えるように小澤も「とても素晴らしかった。 楽しかったよ」と語りました。
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追加※2_ 指揮者の小澤征爾が5日、サントリーホール (東京・港) で開かれたドイツの名門クラシックレーベル「グラモフォン」の創立120周年記念コンサートに出演した。 今年は相次ぐ病気や負傷により指揮のキャンセルが続いていたが、この日は自らが師である斎藤秀雄の功績をたたえて1984年に設立した「サイトウ・キネン・オーケストラ」を従えて登壇した。

公演の前半は小澤が高く評価しているベネズエラ出身の若手指揮者、ディエゴ・マテウスがチャイコフスキーの「交響曲第5番」などを指揮。 このオーケストラの実力が世界水準にあることを示すような、情熱的で美しい演奏だった。

グラモフォンのスターバイオリン奏者であるドイツのアンネ=ゾフィー・ムターは、J・S・バッハの「バイオリン協奏曲第2番」などをサイトウ・キネンオケとともに弾いた。 同協奏曲では演奏とともに指揮も披露。 清らかな音色でバッハの美しい旋律を奏でた。

公演の最後に満を持して登場した小澤が選んだ曲はフランスの作曲家、サン=サーンスのバイオリン曲「序奏とロンド・カプリチオーソ」。 バイオリン独奏でムターと共演した=写真撮影は Ryota Mori。 高いレベルの技術と表現力が必要な難曲だが、気心の知れた2人は抜群の呼吸感で流麗かつ軽やかに音楽を奏でた。

ムターの演奏は終盤にかけてヒートアップ。 足で細かくリズムを刻み、イスに座って指揮していた小澤も曲の重要局面で何度も立ち上がり、精鋭奏者が集う同オケから躍動感のある演奏を引き出した。 演奏時間は約10分と短かったが、会場はスタンディングオベーションで演奏をたたえ、小澤自身も終演後、「とても素晴らしかった」と語った。 会場や聴衆の “空気" を変え、熱狂させる小澤の圧倒的な存在感を改めて実感した公演だった。

以上

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