カセット・ウォークマン (1979)。 タクシーに搭載されたカーナビ。 初期のカセット・デッキ (1968)。
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2000年代に入って 新しく普及した電子・電機製品の代表がスマホです。
逆に過去を振り返ると __
1960年代には 扇風機・冷蔵庫・洗濯機・白黒テレビ・電話機、1970年代には カラーテレビ・ステレオ装置・ラジカセ・VTR・クーラー・自動車、1980年代には CD プレーヤー・カセット型携帯音楽プレーヤー (上記ウォークマン)・ワープロ・コードレスホン・家庭用ゲーム機、1990年代には パソコン・プリンター・携帯電話・デジカメ (いわゆるガラケー)・カーナビ、2000年代には HD とフラッシュ型携帯音楽プレーヤー (iPod など)・スマホ・液晶テレビ、2010年代には タブレット端末・ドラレコ …
__ と過去のヒット商品群を思い起こすと、最近はスマホだけの買い替えに多くのユーザーが追われている印象を受けます。 それほど スマホの吸引力は強く、他の電子機器を寄せ付けません。
つらつら考えると スマホは、電話機・PC・携帯音楽プレーヤー・家庭用ゲーム機・デジカメ・カーナビなど 過去の多くの電子機器を統合した製品で、単なる携帯電話機を超えるものですから、なかなかスマホを超える製品は出て来ないのではないかと想像します。
当然ながら 統合された側の、PC・携帯音楽プレーヤー・家庭用ゲーム機・デジカメ・カーナビなどの市場は (PC を除いて?) 縮小しています。
2022年3月期の携帯3社の売上高と営業利益 (ITmedia 2022年5月18日) から。
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携帯大手3社を合わせた売上は、ざっと 17兆円です (楽天モバイルは除きます)。 17兆円の中身は機器の代金と通信料が入っていますから、全てが機器の売上ではありませんが、多くのスマホ・ユーザーはこの支払いに追われているので、他の電子機器をホイホイ購入するなんて あまり考えられません。
逆に スマホと通信料への支払いが低ければ、他のハードウェアへの支払いが少しは増えるかも知れません。 けれど 今はストリーミングで音楽や映画を楽しむ時代になっており、大多数の人たちは音楽や映画の缶詰である CD・DVD を購入せずに、ダウンロードしながら音楽や映画を楽しみ、鑑賞し終わったら それらをスマホに残しません。 モノに執着しない “持たない人たち” が増えています。
すると 多くの視聴者がネット経由でスマホやフラット TV で消費し、サブスクリプション (毎月継続課金) という形で、通信会社経由で支払っているともいえます。 音楽や映画の提供者も CD・DVD などのハードウェアで稼ぐよりも、ネット経由でどう稼ぐか、ビジネスモデルが2000年代になって変わってきているように感じます。
逆に 2000年代以前のビジネスモデルに執着したままだと、現在の市場が見えず 眼を閉じて道を歩いているようなものかも知れません。 難しい時代になってきましたね。
今日はここまでです。