*『告発!検察「裏ガネ作り」』著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。70回目の紹介
~口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~
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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介
14 崩れた検察側のシナリオ P196~
当時、渡眞利は実刑服役中で、私と同じ大阪拘置所に収監されていたのである。
本来なら懲役確定囚は拘置所で分類の後、他の刑務所に移送される。渡眞利の場合、通常なら累犯刑務所の京都、大阪、神戸のいずれかの刑務所に移送して「定役(作業)に復せしめる(監獄法)」のだ。しかし検察は彼の証人出廷を理由に、刑務当局に引き続き拘置所内で刑の執行を行うよう命じたのだ。従って、渡眞利は検事調べ(実際は証言レクだが)の都度、ある程度の自由を与えられながら、服役者の間で言われている「右を向いて、左を向いて、小便すれば終わり」の短期計(懲役5月)を終えたのだった。
第8回公判(2月7日)の冒頭では、弁護人が聞いた。
前回の証人尋問の後、本日までの間に検察官と打ち合わせをされましたか。
「はい」
何回くらいされてますか。
「6、7回いうところですか」
ー検察官は左横に座っている大島検察官、大仲検察官、相馬検察官の3人ですね。
「そうです」
ー趣旨としては、結局、反対尋問対策と、こういうことになるんでしょうか。
「趣旨はちょっとわからんですけど、聞かれたことだけに応える感じですね」
渡眞利は2月22日に出所したが、その後も、検察庁で打ち合わせは繰り返された。渡眞利の証言によれば、1回につき1時間から長いときでは3、4時間にも及んだという。証人尋問は7回行われたので、合計すると40回~50回もの接触があったことになる。
しかし、いくら綿密にすり合わせをしても、渡眞利の供述は実体験に基づいていない「作り話」だから必ずボロが出る。ひとつの矛盾をウソで埋め合わせると、別のところのつじつまが合わなくなる。
その最たるものが、私が勤務時間中に抜け出しデート嬢と情交したとして大々的に報道された事件である。もし本当ならば、私は恥ずかしくてこのような本は書けないだろう。
※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(崩れた検察側のシナリオ)は、
2017/2/16(木)22:00に投稿予定です。