*『告発!検察「裏ガネ作り」』著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。74回目の紹介
~口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~
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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介
14 崩れた検察側のシナリオ P204~
午後5時前、保釈。拘置所には弁護人が迎えに来てくれた。正面門には報道陣が約50人詰めかけていて、一斉にフラッシュがたかれた。来る前に乗るのが困難なほどだった。
長い勾留から解放され、外の空気を吸ったときは、なんともいえない喜びがあった。弁護人に合わせて歩くと、足元がフラフラして足が弱っていることに気づいた。それから車に乗って弁護士事務所へ向かった。
久しぶりに見る大阪の街だった。事務所では、綱と娘が待っていた。勾留生活で私は少し細かくなったが、妻も同じく細かくなったようだった。
その後、司法クラブで消え記者会見し、この理不尽な口封じ逮捕と調査活動費におる裏ガネ問題を、公判を通じて徹底的に追及していく決意を述べた。
保釈後の4月2日、「週刊朝日」編集部の依頼でジャーナリストの立花隆氏と対談した。立花氏は私の話をほぼ全面的に受け入れてくれた。そして、
「第1次逮捕時の新聞記事を見ただけで、法曹界のことを少しでも知っている人なら『これはおかしい』と思うはずです。裁判は実質無罪の可能性が高いとおもうんですが、裁判官もどういう表現でそこにもっていくのか、すごく興味があります」
と語った。まさにそうだ。問題は裁判体がどう処理するかにかかっている。
真実がシロであることは、渡眞利の証人尋問を見ればいくらなんでも理解してもらえたと思う。あとは贈賄側の渡眞利の証人尋問を見ればいくらなんでも理解してもらえたと思う。あとは贈賄側の渡眞利を有罪にした裁判対が、収賄側の私を無罪にするかどうか。私としては、この裁判対を全面的に信頼するしか方法はない。
第1次逮捕の電磁的公正証書原本実記録、不実記録電磁的公正証書原本共用、詐欺については、これまでくりかえし説明してきたように法的にも実態的にも罪が成立しない。検察が主張する犯罪構成は、すでに崩壊している。
第2次逮捕の収賄については、私が渡眞利から数次にわたる飲食などの接待を受けたのは事実だが、いずれも懸案のマンション買戻し契約に関する接待であり、衛星放送事業のスポンサー探しに関する接待である。少なくとも私の職務とはいっさい関係ないものだった。しかも、起訴状によれば、私が計28万円相当の接待を受けたとされているが、私は渡眞利に対し無利子無担保で200万円貸付ており、84万円しか返済されていない。残債116万円から28万円を弾いても、まだお釣りがくるような話である。
これが、偽りのない真実だ。
裁判は4月4日で渡眞利の証人尋問が終わった。後は弁護側から無実のための反証を開始する。
※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(崩れた検察側のシナリオ)は、
2017/2/23(木)22:00に投稿予定です。