原発の燃料交換時に放射性物質の放出量がとんでもなくはねあがる
ドイツ南部のウルムとアウグスブルグの中間にあるグンドレンミンゲン原発では、2011年9月の点検・燃料交換の際、通常運転時よりはるかに大量の放射性希ガスが放出された。核戦争防止医師会議(IPPNW) ドイツ支部によれば、それ以外の時期の通常の放出濃度はおよそ3kBq/㎥であるが、点検/燃料交換時(9月22日の午後と夜間)、この濃度が突如700kBq/㎥ほどまで増加したという。そのピークは1470kBq/㎥だった。9月22-29日の間も、放出された放射性希ガスの濃度は通常運転時より遥かに高いままだった。
燃料交換を行うためには圧力抑制室を開かなければならない。そこから超大量の放射性がスと蒸気が環境中に放出されるのである。希ガス、H-3(トリチウム)、炭素14とヨウ素131 が含まれる。これまで、(放射性)元素の量は世界中の年間平均値としてしか発表されてこなかった。
しかしIPPNWとドイツバイエルン州議会の緑の党の要求が通り、ようやく、世界でも初めて科学的評価に使える平均化されていない値が出てくるようになったのだ。
IPPNWドイツ支部と、ニュルンベルクの物理学者で統計学者のアルフレッド・ケールブライン博士とによる分析は、一時的な点検・燃料交換期において放出 量が劇的に増加していることを示している。ケールブライン博士は述べた。「燃料交換中に放出される希ガスの濃度は通常の原子炉運転時の最高500倍だった んです」。
そのような激しい放出量の増加がもたらしうる健康被害に対し、IPPNWは警鐘を鳴らす。
IPPNWドイツ支部のメンバー、ラインホルト・ティール氏は言う。「特にリスクがあるのはまだ生まれていない子どもたちです。原子炉が開けられてガスが 放出されると、妊婦さんたちはとくに呼吸から、それ以外の時期よりはるかに高濃度の放射性物質を体内にとりこんでしまいかねません。。」
「お母さんが吸いこんだ放射性元素は、血液と胎盤を通してまだ生まれていない子どものところに届き、胎芽/胎児は放射性元素によって汚染される(”区別さ れる”)結果になりえます。この汚染によってのちに骨髄中で血液を生成する細胞がやられ、白血病になりかねません。原発のそばに住む5歳未満の子ども達に はもっと離れた所に住む子ども達よりも高いガン、とくに白血病のリスクがあるという、2007年と2008年に出たKiKK研究の結果を裏付ける話で す。」
「お母さんが吸いこんだ放射性元素は、血液と胎盤を通してまだ生まれていない子どものところに届き、胎芽/胎児は放射性元素によって汚染される(”区別さ れる”)結果になりえます。この汚染によってのちに骨髄中で血液を生成する細胞がやられ、白血病になりかねません。原発のそばに住む5歳未満の子ども達に はもっと離れた所に住む子ども達よりも高いガン、とくに白血病のリスクがあるという、2007年と2008年に出たKiKK研究の結果を裏付ける話で す。」
「集計されてないデータをくれと、こちらがさんざん言ってきたにもかかわらず、監視機関や原発を動かしている会社どもはこれまで年間平均値しか公表せず、 こういった激しい放出量増加の存在を隠し続けてきました。科学的評価のためには、ドイツのすべての原発から放出されるそれぞれの放射性核種の30分ごとの データが必要です。ドイツの原発の近くでこれから生まれる子どもを守るためには必要です。」