初めて ハクサンフウロ を見た山は 平標山 だった。
10年程前のその時 山野草とは思えないほどの 艶やかさに驚いたものだった。
その後 越後駒ケ岳でも出会うことができ じっくりと観察することができた。
茎は細く他の草に寄り掛かって背を伸ばし その草の上に花を咲かせる知恵を持っている。黒く熟す種子がはじけ飛ばないうちに 幾粒かを採取して植木鉢に蒔いてみた。
翌春 発芽して更にその翌春に初花を咲かせた。
その時は10cm程の高さで開花したので 鉢植えとしてもいい花だと思っていた。
三回目の開花を迎えた今年は 根も大きくなったのだろう。草丈も伸びてきた。
20cmを超えるようになると 細い茎では自立できなくなってしまった。
しかたなく 支柱を立てて縛りつけている。 あまりいい格好ではない。
満開の エゴノキ から花の香りが朝風に乗って流れてくる。
たくさんの花が着いて 全部稔るから枝がたわんでしまう。
その実が落ちて芽を出すから この樹の下の草取りは大変だ。昨日の尾瀬で香っていた ミズバショウ を思い出して エゴノキ の香りでよかったと思った。