試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ100-46[ツヌ125F] (元クハ100-12[元ツヌ115F] 車体改修,改番,前面窓支持色変更施工) ※'旧製品

2019-09-01 21:41:03 | 国鉄/JR101系
深刻。

長らくKATO製国鉄101系ツヌ115F(Mc144)で異彩を放ち続けてきた旧クハ100-12(電装準備工事車)も再生産品に置き換えられた。
車体更新ではクハ100形電装準備工事車用屋根板の保管品が無くクハ100-12(ツヌ115F:再生産品)へ流用となる。
元クハ100-12には元クモハ101-202(廃車:元ラシ107F)から旧製品LOT屋根板が移設され入場を待ち続けていた。


国鉄101系元クハ100-12(元ツヌ115F)。
※旧製品。

ツヌ113F(Tc74),ツヌ115Fから離脱した旧製品車両は7両の車体改修,改番を終えた。
未入場車は旧クモハ100-144(元ツヌ113F),旧クハ101-10,元クハ100-12の3両まで減少している。
このうち動力ユニットを搭載させる旧クモハ100-144が最も手間を要する工程となる。
旧クハ101-10も旧製品LOT屋根板・ジャンパ栓納め交換,表示器点灯色調整が課題に残っていた。
工程数こそクモハ101-155(ツヌ125F←旧クモハ101-180:元ツヌ113F)より増えるものの元クハ100-12は異動準備が進んでいる。
早期竣工に有利な元クハ100-12の先発入場が決定し課題を抱える旧クモハ101-144,旧クハ101-10は先送りとなった。


入工中の元クハ100-12。

元クハ100-12は車両番号標記だけがクハ100形電装準備工事車相当で残るのみになっていた。
外観はクハ100形後期製造車同等だがクハ100-46(ツヌ125F:Tc48)へ改番されるため現状の部品類でも何ら問題無い。
よってクモハ101-159,クモハ100-133(ツヌ104F:旧製品)に準じた基本作業へ車両番号標記印刷消去痕修正が加わる工程となる。
但し[クハ100-12]標記インレタ周囲には黒ずみがありクモハ101-155(ツヌ125F)での印刷消去痕補修に近くなると予想した。
ペイントリムーバーによる塗装被膜変質部は車体を撓ませて消しゴムで仕上げる方法を採る。
そのためには側面窓セルの撤去を要するが前面窓セルへの細工が含まれ何れにせよ分解は必須だった。


濃灰色に変更した前面窓Hゴム支持再現。

カノ1F(Mc178)を嚆矢とした旧製品編成での前面窓支持色変更施工はツヌ125Fが4本目の施工となる。
正式採用は2019年7月に出場したツヌ104F(Mc159)からと比較的遅いが単にツヌ118F(旧製品)が導入出来なかっただけである。
まだ試行段階だったカノ1Fへの施工は2018年10月でその後JR101系ラシ105F(Mc148)も試作編成に追加された。
再生産品編成との離合を重ねた結果十分な前面見附改善効果が得られると判断し本施工へ格上げとなった。
前面窓Hゴム支持モールドをガンダムマーカーで塗り潰す方式はクモハ101-178,クモハ100-124(カノ1F)から変わっていない。
ただインク被膜の2層化はクモハ100-133で不発に終わったため単層に戻している。


またもやペイントリムーバー式印刷消去失敗車だった元クハ100-12(1-3位側)。

元クハ100-12も車両番号標記周囲の黒ずみがインク染みには見えず嫌な予感が走った。
[クハ100-12]標記インレタを除去するとクモハ101-155(ツヌ125F)より薄い黄色5号塗装が出現する。
特に[クハ100-12]が転写されていた箇所は1-3位側,2-4位側とも黄土色を通り越していた。
これ以上車両番号標記印刷消去痕へ手を加えるとインレタでの隠蔽が不可能になってしまう。
塗装被膜修正は規模縮小を余儀なくされ[クハ100-12]標記跡以外をラプロス#6000で均している。
入場前よりも艶は目立たなくなったが如何に[クハ100-46]の転写で誤魔化すかが課題に残された。


クイックヘッドマーク用マグネットを挿入したプリズムケース。

車体更新と並行して元クハ100-12用床板は現行LOTライト基板への更新とダミーカプラー取付を終えていた。
劣化が激しかったDT21非動力台車の黒染車輪も交換済であり先頭車両への起用は準備万端と言えた。
唯一手が加わった箇所はクイックヘッドマーク用マグネットの取り付けである。
クイックヘッドマーク用マグネットは101系メイクアップパーツ2(11-511)に含まれる。
101系メイクアップパーツ1(11-510)よりも入手し易い部品だが廃車発生品の転用が行える環境にあった。
クハ100-12には元クモハ100-39(廃車:トタ5F)の装着品を移設し凌いでいる。


[[クハ100-][4][6]:1-3位側。

クハ100-12でもモハ100-158,クモハ101-155(ツヌ125F)でのインレタ転写方式を踏襲した。
幸い[クハ100-12]から[クハ100-46]への改番となるため車両番号標記印刷消去失敗痕は隠し易くなる。
ただサハ101-243,サハ101-244(ツヌ125F)への修正転写により低経年台紙の[4]標記インレタは大幅に減少してしまった。
旧クハ101-10(→クハ101-48:ツヌ125F)の改番も控えており一発で転写を決めなければならない。
出来る限り[クハ100-]+[4]+[6]を[クハ100-12]標記跡に寄せ[クハ100-]+[4]+[6]で調整した。
全体的に2エンド側へ[クハ100-46]標記が偏位してしまったが肝心の印刷消去失敗痕は上手く覆えたと思う。




クハ100-46 [11C 中野]:前面窓支持色変更施工。
※旧製品。


クモハ100-133 [27C 飯田橋]:ツヌ104F(前面窓支持色変更施工車)。
※旧製品。

前面窓Hゴム支持モールドへの複層塗布はクモハ100-133への施工だけで打ち切られた。
試作車と同じ単層仕上げに戻されたクハ100-46だがクモハ100-133との印象は殆ど変わらなく見える。
塗り斑を抑える名目で2層化を採用したもののガンダムマーカーのインクは均一化が難しかった。
多少の斑があっても前面窓投影面積が広がったように見える錯覚効果を相殺する訳ではない。
従ってクハ100-46は旧製品運転台付車両特有の違和感が和らげた前面見附を維持できたと思える。
ちなみに先頭に立つクハ100形旧製品車両ではクハ100-46が初施工となった。


クハ100-46 点灯試験[11C 中野]:前照灯(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品。


クハ100-46 点灯試験[11C 中野]:尾灯(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品。


旧クハ101-10 点灯比較[45H 東京]:元ツヌ115F(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品。

クハ100-46が装着するクハ100形用床板は種車のクハ100-78(ツヌ118F:二代目→ツヌ115F:Mc155)から変更されていない。
経年の高い旧製品LOT床板ながら導電板状態は非常に良く現行LOTライト基板更新時も全く手を加えなかった。
最終項目となった点灯試験でもちらつきは一切発生せず通電系統に対する不安は無い。
表示器点灯色変更対策も施工済であり現行LOTライト基板装着車との落差は殆ど感じられない水準に達したと思う。
これに対し旧クハ101-10(現行LOTライト基板更新車)は前照灯照度だけが向上する妙な症状に襲われた。
どうやら[45H 東京]表示に問題があるらしく先ずは[11C 中野]表示へ改めクハ100-46との差異解消を目指す。




クハ100-46(ツヌ125F:元クハ100-12 改番,塗装被膜修正施工)。
※旧製品:車体改修。

3両連続してペイントリムーバー式印刷消去失敗車の入場となったが状態は元クハ100-12が最も酷かった。
車両番号標記印刷消去跡の修正こそ見送られたものの全体的な措置は悪くなかったと思う。
[クハ100-12]標記インレタを剥離した直後は側面見附の維持が困難だと考えた程である。
この窮地はクモハ101-155(ツヌ125F)での作業が物を言い入場前の薄汚れた車両番号標記から脱せられた。
もちろんクハ100形後期製造車への仕様変更が味方した面も否定できない。
偶然にも各種要素が良い方向に作用した結果クハ100-46(ツヌ125F)の竣工まで漕ぎ付けられたと言えよう。
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