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新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

無益な論争より東京五輪の総合的検証が必要

2021年07月29日 | 政治
  コロナもあぶりだす日本の弱点 2021年7月29日  東京五輪がこれほど多くの日本問題をあぶりだすとは、想像を超えました。8月8日までの会期末まで、まだ半分に満たず、8月24日からのパラリンピック(13日間)を含めると、まだまだ問題が浮上してくるに違いない。    新聞、雑誌、テレビのワイドショー、ツイッター、ネット論壇などが五輪ネタで埋め尽くされています。新型コロナ対策と . . . 本文を読む

五輪含め国家の設計図を書けない日本人

2021年07月22日 | 政治
  金融財政もエネルギーも 2021年7月22日  国家経済の基本は、最近、発表されたばかりの財政金融政策とエネルギー戦略(環境問題を含む)です。数字合わせにすぎないことをすぐに見抜かれる。菅政権はそんな設計図しか書けていません。    そのことを中心のテーマにするつもりでしたら、東京五輪の開閉会式のショーのディレクター、小林賢太郎氏を組織委員会が突如、解任しました。五輪は国家 . . . 本文を読む

迷走が続く新型コロナ対策の根源は菅首相にある

2021年07月15日 | 政治
  何でもやれとの指示に逆らえない 2021年7月15日  新型コロナ対策で、菅首相はなりふり構わず、「できるものは何でもやれ」と連日、閣僚や関係省庁に檄を飛ばしている姿が想像できます。     連日のコロナ対策の迷走は、焦燥感を強めている菅首相の指示の乱造に起因します。担当者が逆らえず、思いついた対策を提出して、首相の顔色を伺う。法的根拠が曖昧なまま実行するから、す . . . 本文を読む

泥船の自民党、沈没船の野党、景気回復は最後尾

2021年05月20日 | 政治
  「根堀り葉掘り聞くな」に絶句 2021年5月20日  自民党の泥船状態を示す材料が増えてきました。2019年の参院選における買収事件の原資になった政党交付金、迷走するコロナ対策、ワクチン接種を巡るドタバタ劇、議論を封じた東京五輪の開催強行などです。    党内は混乱の度を増し、週刊文春(5/27)は「菅政権、壊れた/閣僚5人がNO」「首相批判が噴き出す」「できっこないことば . . . 本文を読む

与党全敗で貧乏くじを引き続ける菅首相

2021年04月26日 | 政治
前政権の残務整理 2021年4月26日  広島、長野、北海道の衆参3選挙で、与党は全敗しました。「カネと政治」「後手後手のコロナ対策」が争点だったとされます。菅首相は「国民の審判を謙虚に受け止める」と語りました。    選挙の敗北は菅首相の敗北であるにしても、全てが首相の責任かといえば、どうなのかなと思わざるを得ません。安倍長期政権の残務整理という損な役回りを引き受けさせられ . . . 本文を読む

反対論を押しのけ東京五輪は強行開催へ

2021年04月22日 | 政治
説明責任を果たさない政府 2012年4月22日  東京も新型コロナ対策の緊急事態宣言の対象地域に指定へ、という情勢の中で、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長が「東京五輪の開催には影響しない」との考えを明言しました。    東京五輪はスポーツの祭典に似合わず、どろどろした次元の思惑に挟まれて開催されることになる。科学的、疫学的なデータや分析は明らかにされないまま、開催 . . . 本文を読む

接待費の割り勘分は省庁が補填するのが正解

2021年03月11日 | 政治
政治の下働きで官僚は骨折り損 2021年3月11日  東北新社(放送事業)に続いて、NTT(通信事業)社長による総務省幹部に対する接待攻勢が国会で追及されています。民間企業には営業活動のための接待費もあるし、経費として認められるのに、官庁側には「会食費」という名目の予算がないのはおかしいと思う。    結論から先に申し上げますと、官庁側にも「会議費、会食費」などの名目で予算を . . . 本文を読む

不祥事の処分は民に辛く官に甘く政には大甘

2021年02月27日 | 政治
罰則がないのに社長辞任 2021年2月27日  東北新社(放送関連事業など)の二宮清隆社長が、総務省幹部多数の接待問題の責任をとり、辞任しました。さらに執行役員2人が解任、菅首相の長男は部長職を解かれ人事部付けになりました。    これに先立ち、総務省側も局長ら2人が更迭(官房付)、さらに7人が減給、2人が戒告、残り2人は訓告などの処分を受けました。利害関係者からの接待に相当 . . . 本文を読む

総務省幹部のすぐばれるウソにあきれる

2021年02月23日 | 政治
下手なウソで分かる官僚の劣化 2021年2月23日  総務省幹部らが菅首相の長男の勤める放送関連会社から接待されていました。同省の調査結果に対し、「疑念の解消には程遠い」(朝日)、「放送行政に疑念を深めた」(読売)と、怒りの声がしきりです。    「東北新社から総務省幹部ら13人が接待、延べ39回60万円。11人を処分へ。長男の同席20件」が調査の概要です。接待の一覧表をみて . . . 本文を読む

米軍に対する新聞用語「思いやり予算」とは何?

2021年02月18日 | 政治
「駐留軍経費の分担金」でいい 2022年2月18日  米軍駐留経費の大幅増額を同盟国に要求していたトランプ米大統領が去り、バイデン氏に代わって現実的な対話路線に転換することが期待されています。その第1弾が在日米軍駐留経費の扱いです。    今朝の新聞は一斉にこの問題を取り上げており、「3月末の期限切れ前に本格的な協議(5年にわたる特別協定の改定)を終えることができないので、2 . . . 本文を読む

唖然、茫然、絶句、東京五輪の開催資格なし

2021年02月13日 | 政治
83、84、85歳が仕切る五輪委 2021年2月13日  2転3転どころか、3転4転、4転5転です。東京五輪の森組織委会長の性差別発言から始まった会長交代騒動は日本の醜態を世界にさらしています。政治家や居座る長老が絡むと、世界の非常識がまかり通る。    オリンピック・シンボルの5輪は、世界5大陸を象徴し、さらにスポーツの5大原則である「情熱、水分、体力、技術、栄養」を意味し . . . 本文を読む

森失言が示す政治の劣化に国民は烈火の怒り

2021年02月04日 | 政治
政治人材を集め、政界の刷新が必要 2020年2月4日  東京五輪組織委員会の森喜朗会長がJOC評議員会で、女性を蔑視する発言をし、女性が怒りの声をあげています。よりによって五輪が半年後の7月開催というタイミングの悪さです。これは失言ではなく、本音の放言でしょう。    次々に妄言を繰り返す元首相の言動は、日本政界の劣化の象徴です。国民がコロナ禍で苦しむ中で、政治家の不祥事、ス . . . 本文を読む

米軍基地協力費を「思いやり」と呼ぶ鈍感さ

2021年02月01日 | 政治
メディアの言語感覚に失望 2021年2月1日    在日駐留米軍経費の日本側負担を「米国に対する思いやり予算」と、日本は40年間も言い続けてきました。「思いやり」という表現は認識を間違っているし、米国に誤ったシグナルを送りかねません。    深い考えもなく、前例踏襲で誤用を続けているうちに、報道するメディアも政府も疑問を持たなくなってしまった。菅首相は「前例踏襲」 . . . 本文を読む

バイデン大統領就任式で感じる日米の政治格差

2021年01月22日 | 政治
菅首相にスピーチライターが必要 2021年1月22日  希代のアジテーター、かつ異形の大統領だったトランプ氏が邸宅を持つフロリダ州に去り、バイデン氏が米大統領就任式に臨みました。米国の政治社会が見せた正常化への復元力は凄いドラマでもありました。    「皆さん、民主主義は今、この時をもって勝利した」という格調あるバイデン氏の演説の陰には、インド系アメリカ人のスピーチライターが . . . 本文を読む

世界の知性21人が問う「国家と民主主義」

2021年01月18日 | 政治
政治に30年先を見据える力が必要 2021年18日  新型肺炎コロナの報道ばかりがあふれ、目先のことしか考えない、論じない。それもどうかと思い、近刊の「自由の限界/世界の知性21人が問う国家と民主主義」(中公新書ラクレ)を読みました。示唆に富みます。    仏のエマニュエル・トッド、仏のジャック・アタリ、イスラエルのユバル・ハラリ、米のジャレド・ダイアモンド、日本の岩井克人ら . . . 本文を読む