新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

民進党は政界の日産自動車になれるか

2016年03月28日 | 政治
  トヨタもライバルを必要とする 2016年3月28日  民主党と維新の党が合流し、民進党が発足しました。保守層はもちろん、応援団になりそうな朝日新聞でさえ、「党名以外にどこが変わったかとの批判もある」(社説)と、冷めています。今、大切なのは、ライバルのいない1強体制の危うさにもっと危機意識を持つことです。    競争社会では、ライバルの存在が不可欠であることを、政界を離れて、 . . . 本文を読む

朝日新聞向けか元主筆による地政学入門

2016年03月25日 | メディア論
  国益をグローバルな視点で考察 2016年3月25日  朝日新聞の船橋洋一氏は、編集方針を左右できるはずの主筆を務めました。朝日新聞の一国平和主義路線とは違う国際感覚を持ちながらも、在任中はそれを生かせなかったようですね。どちらかといえば不遇で、数年前、突然のように退任したので、何かあったのだろうと想像してました。    最近、「21世紀 地政学入門」(文春新書)を出版しまし . . . 本文を読む

学歴詐称より重大な詐称を見逃す愚

2016年03月20日 | メディア論
  情報戦の現代社会は詐称で回る 2016年3月20日  テレビ朝日の報道ステーションに定期的に出演していたコメンテーターが学歴、経歴詐称でつまづきました。わたしも番組をしばしば拝見していまして、テレビ映りは確かにいいハーフのタレント風だなと、思っていました。この人が集中砲火を浴びるのを見ると、どこか哀れなのです。さらに詐称といえば、もっと大きな詐称問題があるではないかと、考えてしまいます。 . . . 本文を読む

消費増税から敵前逃亡か安倍政権

2016年03月17日 | 経済
     財政再建案とセットで民意を問え 2016年3月17日  やはりね。安倍政権は、夏の国政選挙を前に消費増税をまた先送りする構えです。「選挙で先送りの是非を問う」と、言い出しかねません。自公政権には追い風になっても、将来のツケを回される若い世代には逆風となります。政治家としての責任感があるのなら、先延ばしするほど、負担が重くなる財政再建案(歳出削減)とセットで民意を問う必要 . . . 本文を読む

老人対策より新生児対策を優遇しよう 

2016年03月14日 | 社会
  育児断念の赤ちゃんを養子で救う 2016年3月14日  まず始めに。「保育園落ちた日本死ね」のブログ騒ぎは、ブログを批判した側の分が悪いようですね。待機児童の解消の遅れに不満を持つ世代の巨大な共感が瞬く間に広がりました。火付け役になった張本人の安倍首相もまずいと気づき、政権として子育て支援対策を強化することになりました。批判も多かったこのブログは結局、育児政策の推進に貢献しつつあります。 . . . 本文を読む

高浜原発停止にみる司法の非常識

2016年03月10日 | 社会
  複雑、高度の専門的判断に深入り 2016年3月10日  関西電力の高浜原発は再稼動したばかりというのに、大津地裁は9日、運転差し止めを命じる仮処分を決定しました。原発の安全性という複雑、高度の判断が求められる問題で、司法は恐らく消化不良のまま、判決や判断がころころ変わり、現場は混乱するばかりです。    結論からいうと、今回の判断はかなり無理があり、いずれかの段階で覆される . . . 本文を読む

新聞界の分断を進める安倍政権の強気

2016年03月08日 | メディア論
  世論の合意形成にマイナス 2016年3月8日  今朝の新聞を開きましたら、「またやりましたね」でした。安倍首相の動静(7日)を伝えるコーナーに「(産経新聞社の)正論大賞贈呈式に出席」とありました。新聞社のこの種の授賞式に首相がでることはまずありません。特に朝日の大仏次郎賞・論壇賞の式はでたことはないでしょう。    正論大賞は超保守、右翼寄りの学者、文筆家で、産経路線に乗っ . . . 本文を読む

認知症事故の判決でみたJRの非常識

2016年03月02日 | 社会
  裁判も1,2審は市民感覚と隔絶 2016年3月2日  認知症で徘徊していた男性が列車にはねられ死亡した事故で、最高裁の判決がありました。誠心誠意、介護する家族側には、鉄道会社に対する賠償責任がないとする極めて常識的な内容です。市民感覚からすると、なぜ最高裁まで争われなければならなかったか、不思議でなりません。    最高裁の判断を当事者、関係者は歓迎しています。われわれ素人 . . . 本文を読む