新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

在日米軍協力費を「思いやり予算」と呼ぶ誤用

2020年10月19日 | 政治
「駐留軍受け入れ支援」に修正を 2020年10月19日  中国の軍事的膨張が続く中で、在日米軍の駐留経費の日本側負担について、日米両国政府は協議を始めました。トランプ大統領が「現在の4倍に増やせ」と発言したため、「いくら何でも無茶な暴論。トランプ流の脅しだろう」と騒ぎがおおきくなりました。    本格的な協議は、大統領選の結果がでるまで待つというのが実務者レベルの構えです。コ . . . 本文を読む
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著名な仏学者の予言「トランプ再選も」にえっ本当

2020年10月13日 | 国際
保護主義と対中強硬策に訴求力 2020年10月12日  米大統領選で「民主党のバイデン氏の勝利は動かない」が米国メディア、日本メディア、識者の大半の予想です。これに対して、日本でも著名な仏学者が「トランプ再選の可能性が大いにある」と予言しました。    歴史人口学者のエマニュエル・トッド氏です。ソ連の崩壊、英国のEU(欧州連合)離脱を予言し、さらに2016年の大統領選では「ト . . . 本文を読む
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学術会議問題で記者の質問力の劣化を痛感

2020年10月09日 | メディア論
伝達するだけのリポーター 2020年10月9日  日本学術会議の会員人事問題は、菅政権と会議側が全面対決する構図になっています。学者側も一枚岩でなく、見解の対立があるようです。かれらの言い分を聞いて、どちらに分があるのか判断するのは難しい。    こういう時こそ、新聞などが判断材料を発掘して提供すべきなのです。首相の会見では、発言の曖昧模糊とした部分を粘って追及しなかったのか . . . 本文を読む
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学術会議人事で過剰反応と過少反応が交錯

2020年10月05日 | 政治
説明不足でボヤが大火にも 2020年10月5日  菅首相は、日本学術会議が推薦した新会員候補のうち6人を任命しませんでした。「安保法制などで政府に批判的な学者を狙い撃ちした」との解説はあたっているのでしょう。    「学問の自由を脅かす」は過剰反応にしても、今後、政府に迎合的な学者が増えてくると困る。政府がいつも正しい方向を目指しているとは限らないからです。「批判を聞くことは . . . 本文を読む
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愚劣さが暴走する米国選挙、そして世界

2020年10月01日 | 国際
ネット社会はウソが力を持つ 2020年10月1日  米大統領選の第一回テレビ討論会が行われ、「史上最悪のテレビ討論」「史上最悪の大統領」「政策論議なしの泥仕合」「米国の愚劣さの恥さらし」と、酷評されています。    これが民主主義の最大の国、しかもその国の最大の政治イベントの姿なのでしょうか。国を左右する大統領選だからこうなるのでしょうか。草の根の選挙では、民主政治が健在なの . . . 本文を読む
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菅政権は新政策のグランドデザインを欠く

2020年09月28日 | 政治
スクラップ&ビルドも忘却 2020年9月28日  デジタル庁創設、携帯電話料金の引き下げ、地方銀行の再編、不妊治療の保険適用など、菅政権は次々と新政策を発表しています。各論が脈絡なくばらばらと浮上しているという印象です。    河野・行政改革担当相は、「縦割り110番」(ホットライン)、押印(ハンコ)廃止など、これまた細切れです。ホットラインは4000通を超える意見が殺到して . . . 本文を読む
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新聞力が影響しない内閣支持率の世論調査

2020年09月22日 | メディア論
倫理より生活重視が社会の空気 2020年9月22日  菅内閣に対する支持率が予想を上回る高さに達し、世論調査では74%(日経、読売新聞)を記録しました。朝日は65%、毎日64%と、どの調査でも高く、「なぜだろう」と、驚きの声も聞かれます。    清濁いろいろだった安倍長期政権の舞台裏を仕切ってきたのが、菅官房長官で、安倍氏とは一心同体でした。メディアでは、安倍批判が噴出していたのに、そ . . . 本文を読む
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菅政権に対する新聞論調の優劣を点検

2020年09月20日 | 政治
政治部というより政界部 2020年9月20日  菅新政権が誕生し、デジタル庁新設、携帯電話料金の引き下げ、「縦割り110番」(行政改革目安箱) 、不妊治療の保険適用など、総論の提示がないまま、脈絡もなく各論が先に飛びだしています。メディアはこれらを追うのに精一杯で、新政権の基本的な国家観を分析する余裕がありません。    政治報道で繰り返されてきた批判は「日本の政治ジャーナリ . . . 本文を読む
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世界観を欠く高揚感なき政権交代

2020年09月13日 | メディア論
視野の狭い総裁選報道にも落胆 2020年9月13日  自民党総裁選に立候補した3氏が日本記者クラブ主催の討論会に臨み、14日の議員総会の投開票の結果を待つことになりました。政策発表、政策討論を経て、各議員らが投票して、新総裁を決めるのが民主主義のプロセスのはずです。その順序が逆さまですから、高揚感のない展開です。    肝心の政策構想の発表、政策討論は後回しで、主要派閥の水面 . . . 本文を読む
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悲劇を好むジャーナリズムの悪しき習性

2020年09月08日 | メディア論
最悪の危機ほど活気づく 2020年9月8日  「コロナ後の世界」(文春新書)の執筆者の1人であるピンカー・ハーバード大教授(進化心理学)は「ジャーナリズムはどんな日でも、地球で起きている最悪のことを選んで報道する。いいニュースはなかなか報道されない」と、指摘しています。    コロナ報道では特にそうでした。NHKのニュースはこの夏、連日「東京都の新たなコロナ感染者数は400人 . . . 本文を読む
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政策論争なしに新総裁が決まる政治体質

2020年09月03日 | 政治
政策よりポスト欲しさの争い 2020年9月3日  安倍首相の後継者を決める自民党総裁選で、菅官房長官が選出されることが実質的に決まりました。主要5派閥が堰を切ったように菅氏への支持を表明し、政策論争を欠いたまま岸田、石破氏の敗北が確定しました。「コロナ後をにらんだ重要な時期なのに」と国民はあっけにとられています。    民主主義政治におけるプロセスは、常識的にいって、総裁選に . . . 本文を読む
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財政再建では高齢者の金融資産が犠牲に

2020年08月27日 | 経済
囁かれ始めた悪魔のシナリオ 2020年8月27日  絶望的な大きさの規模になった財政赤字を将来どうするのか。コロナ危機はこれまでの感染症のように出口があり、はやがて収束します。その後にくる財政危機の出口戦略はコロナ危機より、ずっと困難を伴います。    高齢者層や富裕層に、危機打開の大きな負担を求めることになるとのシナリオを囁く声が聞こえてきました。高齢者層は現役世代の重い負 . . . 本文を読む
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日産を私物化のゴーンの「巨悪は眠れず」

2020年08月20日 | 経済
コロナで日産に再び経営危機 2020年8月20日    日産自動車を私物化したゴーン元会長(66)を逮捕、起訴したのに、海外に逃亡され、事件は次第に忘れ去られると思っていました。そこへ20日の朝刊(読売新聞)が一面トップで、「私的流用が新たに10億円/国税指摘」「申告漏れで追徴課税」という特報が掲載され、各メディアが追随しました。    久しぶりのゴーン報 . . . 本文を読む
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米副大統領候補の人選から学ぶ日本の政治人材の貧困

2020年08月13日 | 政治
世襲主義で弱体化する日本政界を懸念 2020年8月13日  米大統領選でトランプ氏に挑む民主党のバイデン氏(77)がいかにも頼りなさげと思っていましたら、副大統領候補選びで大胆な選択をしました。選ばれた黒人女性のカマラ・ハリス上院議員(55)は、一期で退任しそうな高齢のバイデン氏の後任大統領の可能性が十分にあるといいます。     米国の多様性、バイタリティには感動します。初の黒人大統 . . . 本文を読む
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通貨の信認低下で2000㌦の金バブルが発生

2020年08月06日 | 評論
米国債中心の日本は金小国 2020年8月6日  金価格があっという間に、1㌉2000㌦を超え、史上最高値を更新しました。市場では「米大統領選を控え、経済の不透明感が続くので、2300㌦まで高騰する」との声も聞きます。年初来30%以上、過去1か月で15%の上昇ですから、「金バブル」なのでしょう。    主要国の超金融緩和の流れで金が高騰していたところに、コロナ危機が加わり、不況 . . . 本文を読む
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