新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

世界観を欠く高揚感なき政権交代

2020年09月13日 | メディア論
視野の狭い総裁選報道にも落胆 2020年9月13日  自民党総裁選に立候補した3氏が日本記者クラブ主催の討論会に臨み、14日の議員総会の投開票の結果を待つことになりました。政策発表、政策討論を経て、各議員らが投票して、新総裁を決めるのが民主主義のプロセスのはずです。その順序が逆さまですから、高揚感のない展開です。    肝心の政策構想の発表、政策討論は後回しで、主要派閥の水面 . . . 本文を読む
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悲劇を好むジャーナリズムの悪しき習性

2020年09月08日 | メディア論
最悪の危機ほど活気づく 2020年9月8日  「コロナ後の世界」(文春新書)の執筆者の1人であるピンカー・ハーバード大教授(進化心理学)は「ジャーナリズムはどんな日でも、地球で起きている最悪のことを選んで報道する。いいニュースはなかなか報道されない」と、指摘しています。    コロナ報道では特にそうでした。NHKのニュースはこの夏、連日「東京都の新たなコロナ感染者数は400人 . . . 本文を読む
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政策論争なしに新総裁が決まる政治体質

2020年09月03日 | 政治
政策よりポスト欲しさの争い 2020年9月3日  安倍首相の後継者を決める自民党総裁選で、菅官房長官が選出されることが実質的に決まりました。主要5派閥が堰を切ったように菅氏への支持を表明し、政策論争を欠いたまま岸田、石破氏の敗北が確定しました。「コロナ後をにらんだ重要な時期なのに」と国民はあっけにとられています。    民主主義政治におけるプロセスは、常識的にいって、総裁選に . . . 本文を読む
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財政再建では高齢者の金融資産が犠牲に

2020年08月27日 | 経済
囁かれ始めた悪魔のシナリオ 2020年8月27日  絶望的な大きさの規模になった財政赤字を将来どうするのか。コロナ危機はこれまでの感染症のように出口があり、はやがて収束します。その後にくる財政危機の出口戦略はコロナ危機より、ずっと困難を伴います。    高齢者層や富裕層に、危機打開の大きな負担を求めることになるとのシナリオを囁く声が聞こえてきました。高齢者層は現役世代の重い負 . . . 本文を読む
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日産を私物化のゴーンの「巨悪は眠れず」

2020年08月20日 | 経済
コロナで日産に再び経営危機 2020年8月20日    日産自動車を私物化したゴーン元会長(66)を逮捕、起訴したのに、海外に逃亡され、事件は次第に忘れ去られると思っていました。そこへ20日の朝刊(読売新聞)が一面トップで、「私的流用が新たに10億円/国税指摘」「申告漏れで追徴課税」という特報が掲載され、各メディアが追随しました。    久しぶりのゴーン報 . . . 本文を読む
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米副大統領候補の人選から学ぶ日本の政治人材の貧困

2020年08月13日 | 政治
世襲主義で弱体化する日本政界を懸念 2020年8月13日  米大統領選でトランプ氏に挑む民主党のバイデン氏(77)がいかにも頼りなさげと思っていましたら、副大統領候補選びで大胆な選択をしました。選ばれた黒人女性のカマラ・ハリス上院議員(55)は、一期で退任しそうな高齢のバイデン氏の後任大統領の可能性が十分にあるといいます。     米国の多様性、バイタリティには感動します。初の黒人大統 . . . 本文を読む
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通貨の信認低下で2000㌦の金バブルが発生

2020年08月06日 | 評論
米国債中心の日本は金小国 2020年8月6日  金価格があっという間に、1㌉2000㌦を超え、史上最高値を更新しました。市場では「米大統領選を控え、経済の不透明感が続くので、2300㌦まで高騰する」との声も聞きます。年初来30%以上、過去1か月で15%の上昇ですから、「金バブル」なのでしょう。    主要国の超金融緩和の流れで金が高騰していたところに、コロナ危機が加わり、不況 . . . 本文を読む
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幻と消えた「戦後最長の景気拡大」の虚実

2020年07月31日 | 経済
低成長で社会格差が広がる 2020年7月31日  景気が拡大から後退に転換していた時期を「18年10月」と、内閣府は認定しました。安倍政権は19年1月に「景気拡大は戦後最長になった」と語り、アベノミクスの成功の証明書にしたかったのでしょう。その時、景気はすでにピークをうち、下り始めていたのです。    コロナ危機が始まる直前の今年2月まで、政府は「景気は緩やかに回復を続けてい . . . 本文を読む
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安楽死に厳しく児童虐待死に甘い警察

2020年07月24日 | 社会
法整備に及び腰の国会の責任 2020年7月24日  全身の筋肉が衰える「筋委縮性側索硬化症」(ALS)の女性患者に依頼をされ、薬物を投与して殺害したとして、2人の医師が嘱託殺人の容疑で逮捕されました。安楽死や尊厳死の法整備を国会が怠ってきたことも事件の背景にあります。これを機会に、安楽死に対する法的な考え方を明確にしてもらいたい。    難病で生きる望みを失い、死を選択するし . . . 本文を読む
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五輪中止を決断しない政治の優柔不断

2020年07月23日 | 社会
新聞も未練がましい論調 2020年7月23日  東京五輪の開催まであと1年となりました。日本の状況だけで決められないし、新型コロナ感染が拡大している国が多く、開催は絶望的でしょう。無理に開催すれば、コロナウイルスの発生源の国でありながら収束状態に入り、選手はトレーニングに励んでいるはずの中国を最も利することになります。    中国の感染収束は、共産党の独裁政権だからできたとい . . . 本文を読む
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「渡る世間はウソばかり」の情報操作の時代

2020年07月16日 | メディア論
ニュースの評価表示が不可欠 2020年7月16日  「何が本当か」「どちらが正しいのか」。メディアが流すニュースに接していると、こうした判断がつきかねるケースが増えています。メディアは情報を急いで流していればいい時代から、情報の評価を伴うニュースの伝達が不可欠な時代に変わりました。    米国では、SNSで投稿への監視機能を強化する姿勢に転換を始めています。「政治家や政治関係 . . . 本文を読む
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河井起訴で政治の口先に負ける新聞の筆先

2020年07月09日 | 評論
任命責任とは何かも言わず 2020年7月9日  国会議員の河井夫妻が選挙違反事件で起訴され、法廷で裁かれることになりました。歯がゆいのは、口先だけの政治ばかりでなく、筆先だけのマスコミです。有権者はいらついています。    安倍首相は「前法相の任命責任を痛感する」「説明責任を果たしていく」といい、マスコミは「任命責任を問う」「首相や自民側は説明責任を果たせ」と、批判しています . . . 本文を読む
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小池知事の圧勝と安倍首相の下降線

2020年07月06日 | 政治
淀む中央政界の活性化が必要 2020年7月6日  東京都知事選で現職の小池百合子氏が圧勝しました。コロナ危機対策が現職に有利に働いたほか、自民・公明党が実質的に支援しましたから、勝って当然でした。女性票の60%程度を獲得し、女性政治家にかける期待も大きかったようです。    選挙前に、小池氏を批判する暴露的な本「女帝/小池百合子」が出版され、学歴詐称(カイロ大卒)説が蒸し返されたり、「 . . . 本文を読む
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著名識者らの見当違いの日本コロナ論

2020年06月29日 | 評論
科学的根拠を欠いた自賛と自虐 2020年6月29日  新型コロナウイルスの累計感染者数が全世界で1000万人を超え、死者は50万人に達しました。100年に一度あるかないかの歴史的な大異変とみて、いろんな分野の著名な識者たちがコロナ危機を論じています。日本は「コロナ対策の優等生」、その逆の「危機管理意識の落第生」と様々です。    日本を含むアジアは欧米と比べ、感染者数、死者数 . . . 本文を読む
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著名識者らの見当違いの日本コロナ論

2020年06月29日 | 評論
科学的根拠を欠いた自賛と自虐 2020年6月29日  新型コロナウイルスの累計感染者数が世界で1000万人を超え、死者は50万人に達しました。100年に一度あるかないかの歴史的な大異変とみて、いろんな分野の著名な識者たちがコロナ危機を論じています。日本は「コロナ対策の優等生」、その逆の「危機管理意識の落第生」と様々です。    日本を含むアジアは欧米と比べ、感染者数、死者数は . . . 本文を読む
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