新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

日銀に「市場との対話」を促すことの虚しさ

2024年08月24日 | 経済
  市場にサプライズするのは日銀 2024年8月24日  植田・日銀総裁は23日、国会の閉会中審査に出席し、「市場は引き続き不安定な状況で、極めて高い緊張感を持って注視する」と述べました。「高い緊張感」は言わずもがなの表現で、ほとんど意味がない。日銀は常時「高い緊張感」を持っていてくれなければ困るのです。日銀は異次元緩和の「負の遺産」で身動きが取れず、そうでもいうしかないのでしょう。 &n . . . 本文を読む

歴史の意味をぼかす「終戦の日」「先の大戦」という呼称

2024年08月16日 | 政治
  次世代にはピンとこない 2024年8月16日  天皇、皇后両陛下、岸田首相らは15日、全国戦没者追悼式に参列し、310万人の犠牲者を悼みました。新聞、テレビはみな「79回目の終戦の日となった15日」、「終戦から79年を迎えた15日」など、「終戦」という呼び方をしています。    「終戦」というと、戦争に勝ったのか負けたのかが分かりません。「国民の9割が戦後生まれとなり、衆院においても . . . 本文を読む

株暴落が示した日銀に対する「マネー市場の報復」

2024年08月11日 | 経済
  市場機能を封印してきたつけ 2024年8月11日    7月末の日銀の利上げ、植田・日銀総裁の「さらなる利上げ」示唆、それが契機になったような株価の大暴落、慌てた内田・副総裁の火消し発言と、続きました。日銀史上、まれにみる「日銀執行部の動揺」です。黒田・前総裁の時は、相次ぐサプライズで市場をきりきり舞いさせました。    今度は、日銀が市場にきりきり舞いさせられ . . . 本文を読む

株暴落はアベノミクスの清算と経済正常化への道

2024年08月06日 | 経済
  日銀が最大の株主の異常 2024年8月6日  史上最大の暴落となった株価は、6日に若干戻したものの、しばらく方向感覚が定まらないでしょう。欧米の株価の下落幅(2-3%)に対し、日本株の下落は12%、先月の最高値からは25%という大幅な下げです。日本が突出しており、日本固有の原因がありそうです。    日本株は世界市場で最も「仮装相場」の色彩が強いと、私は思ってきました。20 . . . 本文を読む