スクラップ&ビルドも忘却
2020年9月28日
デジタル庁創設、携帯電話料金の引き下げ、地方銀行の再編、不妊治療の保険適用など、菅政権は次々と新政策を発表しています。各論が脈絡なくばらばらと浮上しているという印象です。
河野・行政改革担当相は、「縦割り110番」(ホットライン)、押印(ハンコ)廃止など、これまた細切れです。ホットラインは4000通を超える意見が殺到して . . . 本文を読む
倫理より生活重視が社会の空気
2020年9月22日
菅内閣に対する支持率が予想を上回る高さに達し、世論調査では74%(日経、読売新聞)を記録しました。朝日は65%、毎日64%と、どの調査でも高く、「なぜだろう」と、驚きの声も聞かれます。
清濁いろいろだった安倍長期政権の舞台裏を仕切ってきたのが、菅官房長官で、安倍氏とは一心同体でした。メディアでは、安倍批判が噴出していたのに、そ . . . 本文を読む
政治部というより政界部
2020年9月20日
菅新政権が誕生し、デジタル庁新設、携帯電話料金の引き下げ、「縦割り110番」(行政改革目安箱) 、不妊治療の保険適用など、総論の提示がないまま、脈絡もなく各論が先に飛びだしています。メディアはこれらを追うのに精一杯で、新政権の基本的な国家観を分析する余裕がありません。
政治報道で繰り返されてきた批判は「日本の政治ジャーナリ . . . 本文を読む
視野の狭い総裁選報道にも落胆
2020年9月13日
自民党総裁選に立候補した3氏が日本記者クラブ主催の討論会に臨み、14日の議員総会の投開票の結果を待つことになりました。政策発表、政策討論を経て、各議員らが投票して、新総裁を決めるのが民主主義のプロセスのはずです。その順序が逆さまですから、高揚感のない展開です。
肝心の政策構想の発表、政策討論は後回しで、主要派閥の水面 . . . 本文を読む
最悪の危機ほど活気づく
2020年9月8日
「コロナ後の世界」(文春新書)の執筆者の1人であるピンカー・ハーバード大教授(進化心理学)は「ジャーナリズムはどんな日でも、地球で起きている最悪のことを選んで報道する。いいニュースはなかなか報道されない」と、指摘しています。
コロナ報道では特にそうでした。NHKのニュースはこの夏、連日「東京都の新たなコロナ感染者数は400人 . . . 本文を読む
政策よりポスト欲しさの争い
2020年9月3日
安倍首相の後継者を決める自民党総裁選で、菅官房長官が選出されることが実質的に決まりました。主要5派閥が堰を切ったように菅氏への支持を表明し、政策論争を欠いたまま岸田、石破氏の敗北が確定しました。「コロナ後をにらんだ重要な時期なのに」と国民はあっけにとられています。
民主主義政治におけるプロセスは、常識的にいって、総裁選に . . . 本文を読む