新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

コロナより怖い政治的リーダーの判断ミス

2020年05月26日 | 政治
楽観視の米国、過大視の日本 2020年5月26日  コロナ危機に対する緊急事態宣言が全面解除となりました。この2,3か月、私は国別の死者数の格差があまりにもはっきりしており、「なぜだろう」と、考えない日はありませんでした。多くの論点がある中で、政治的な判断のミスがコロナ危機を増幅したという印象を強く持ちました。    トランプ米大統領はコロナ危機を「民主党が政治的に利用してい . . . 本文を読む

絶句する「黒川自爆辞任」と安倍政権の断末魔

2020年05月21日 | 政治
人心一新し政府機能を取り戻せ 2020年5月21日  東京高検の黒川検事長が緊急事態宣言の最中に、政府の外出自粛要請を破って記者宅に出かけ、こともあろうに刑法違反の疑いのある賭けマージャンに長時間、興じていた。本人も法務省の聴取に応じ、辞任するという。絶句する法の番人の振る舞いに、政府の機能は一段とマヒし、断末魔の様相です。    17日にブログで「黒川氏に検事総長の就任辞退 . . . 本文を読む

黒川氏に検事総長の就任辞退を勧める

2020年05月17日 | 政治
  またも安倍流の強引な政治手法 2020年5月17日  検察官の定年を延長する検察庁法の改正案をめぐり、松尾邦弘・元検事総長ら検察OBが法務省に反対の意見書を提出しました。安倍首相の強引な政治手法が招いている混乱です。    新聞社説は「やはり撤回しかない」(朝日)、「疑念は何も解消されていない」(毎日)、「疑念を持たれぬ説明を尽くせ」(産経)、「拙速な検察庁法の改正は禍根を . . . 本文を読む

コロナ恐慌対策でバブル再現も願う政治

2020年05月15日 | 経済
トランプ氏が珍しく正論 2020年5月15日  トランプ米大統領が珍しく正論を吐きました。「金持ちが相場について弱気な発言をしている時は、逆の方向に賭けているものだ。他の投資家の売りを誘い、下がったところで買いを入れる」。その通りです。著名投資家がわざわざ発言するは、相場を下げに誘導するためです。    「世界恐慌以来の不況」(IMF専務理事)に入るのに、暴落した相場を半値戻 . . . 本文を読む

10万円受給手続きで難渋する老人の怒り

2020年05月13日 | 政治
劣悪なソフトでマイナンバー使用が難航 2020年5月13日  コロナ感染拡大が収束に向かい始め、ほっとした矢先、特別給付金10万円を受取ろうとしたお年寄から、行政事務のいい加減さに対する猛烈な怒りのメールを頂きました。アベノマスクでも、不良品の発生、送付の遅れに国民はあきれ果て、逆効果になっています。    この方は私の知人で、現役時代は日本を代表する電機メーカーの役員をされ . . . 本文を読む

「経済か感染防止か」の本音を語らせないタブー

2020年05月09日 | 政治
失われる人命の最小化こそ目的 2020年5月9日  安倍政権は緊急事態宣言を延長した直後に、「しまった」と思ったのでしょう、段階的な自粛解除に軸足を移そうとしています。日本は欧米主要国に比べ、圧倒的に少ない死者数に抑制されてきたのに、実態を直視せず、欧米並みの緊縮措置をとった結果、欧米並みの深刻な経済危機に追い込まれてしまいました。    その結果、日本も、桁はずれの規模の金 . . . 本文を読む

マスコミが見過ごすウイルス解明の仮説が二つ

2020年05月05日 | 社会
感染症の専門家の意表突く 2020年5月5日  政府は新型コロナウイルス対策に関する緊急事態宣言を、5月末まで延長することを決めました。日本の感染者数、死亡者数は国際的にみて圧倒的に少ないし、しかも感染拡大のピークが過ぎているのに、なぜ延長するのか。その根拠についての説得力が乏しい、という反論が聞かれます。    感染症専門家会議の教授や医師からではなく、いわば在野の論客によ . . . 本文を読む