新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

超金融緩和は大量破壊兵器に似る

2015年12月30日 | 経済
  政治に飲み込まれた経済 2015年12月30日  今年を回顧すると、政治が経済を飲み込んでしまった1年のように見えます。政治主導のもとで、異常が正常を飲み込んでしまったようにも見えます。何が経済的正常で、何が経済的異常なのかの境界線が消えてしまったようにも見えます。この傾向は日本で特に強いようですね。    安倍政権の政治的権力の強さがこうした傾向を助長しています。証券市場 . . . 本文を読む

アゴラの反響に驚きつつメディア回顧

2015年12月27日 | メディア論
  伝統メディアは政権との距離感を 2015年12月27日    細々と続けていた私のブログが、言論プラットフォーム・アゴラに12月から転載されるようになって、とにかく驚きました。訪問者が多いときはなんとそれまでの10倍、少ない時でも2、3倍に急増したからです。ネットのすごさを体感しながら、メディアの傾向を考えてみました。    2年半ほど前から本拠に使っているブロ . . . 本文を読む

イエレン議長の帰港、日銀総裁の漂流

2015年12月23日 | 経済
    マネー洪水で経済は歴史的変質 2015年12月23日    リーマン・ショック(08年)を起こし、歴史的な金融危機を世界に拡散させた米国は、金利を9年半ぶりに引き上げました。7年に及んだゼロ金利を止め、誘導目標金利を0・25%引き上げたのです。マネー洪水の海から、帰港することにしたのです。置いていかれ、漂流しているのが日本と欧州です。    米連邦準備理事 . . . 本文を読む

産経はこんな記事をもう書くな

2015年12月19日 | メディア論
  言論の自由に値しない次元の話 2015年12月19日    産経新聞のソウル支局長が、朴韓国大統領の男女関係のうわさを素材にしたサイト記事を書き、それをめぐり、日韓関係の大問題が発生しましたね。結局、ソウル中央地裁が記者に対する無罪判決を言い渡しました。こじれきった日韓関係の改善につながる、韓国に3権分立が成立していない、言論の自由に配慮した判決とかの記事が、日本のメディアで . . . 本文を読む

軽減税率の新聞に求めたい説明責任

2015年12月16日 | メディア論
  公正な実売部数で競争を 2015年12月16日  定期購読されている宅配新聞は8%の軽減税率が適用されることが決まりました。標準税率は10%ですから、2%分の200億円相当が全体で軽くなります。10%が適用される一般業界や紙媒体ではないネット業界からは、「なぜ新聞が優遇されるのか」、「なぜ紙媒体が例外扱いされるのか」と、批判が聞かれますね。     新聞界が連日の . . . 本文を読む

軽減税の意味は次世代への負担転嫁

2015年12月11日 | 経済
    なりふり構わぬ選挙対策 2015年12月11日    消費税が10%に引き上げられる際に、食品は8%に据え置く軽減税率の導入が決まりました。現在の世代はほっとするでしょう。それで喜んではいけません。軽くなった分は息子、娘たちの世代に負担が先送りされ、重くなるのです。先進国で最悪の財政赤字を抱える日本は、税の増収で赤字を減らしていかなければならないのに、 . . . 本文を読む

日本の提唱で銃規制の国際条約を

2015年12月05日 | 国際
  無視されても日本は主張すべき 2015年12月5日    イスラム国テロに対する国際包囲網を敷こうとしている時、その中心的な国である米国で、自国民による、自国民に向けた銃の乱射という惨劇が起きました。銃の購入、所有が事実上、野放しなっているのです。「こんどこそ銃規制の実現を」の声が高まるでしょう。高まってもいつものように、うやむやにされるのか、今度はそうはいっておれない、とな . . . 本文を読む

腹が立つ薬剤師・薬局の儲けすぎ

2015年12月03日 | 社会
    門前薬局にメスを 2015年12月3日    月に2程度はどこかの病院、医院に通う私にとって、いつも腹が立つのが、帰りがけに薬を買う調剤薬局、そこにいる薬剤師の皆さんたちです。医師の処方箋に従って棚から薬を集め、いつもと変わりなくても同じ説明書を添付し、袋に詰めて、われわれに渡すだけで、薬代(薬剤料)の2,3割の手数料を請求するのです。    こ . . . 本文を読む