政策を乱造し財政が悪化
2023年8月18日
岸田内閣の支持率が政権発足以来の最低を更新しています。世論調査では毎日新聞が28%、時事通信が26%、読売新聞が35%など、目を覆うばかりです。もう解散できる政治的状況ではないし、頻繁に総選挙をやるべきではないのです。解散できないし、やるべきでもない。
それにもかかわらず、政治ジャーナリズムは「支持率下落で年内の解散は困 . . . 本文を読む
異次元金融緩和の修正と両輪に
2023年2月27日
植田和男日銀総裁の就任によって、異常な金融政策は徐々に修正されていくだろうと期待します。そこに立ちはだかるのが政治サイドで、財政膨張しか念頭にないらしく、金融正常化をストップさせようとする圧力をかけてくるに違いない。
日本の23年度の一般会計は総額114兆円で、11年連続で最大を更新しています。普通国債残高は100 . . . 本文を読む
絶句する質の劣化が次々と噴出
2023年2月5日
首相を支えるべき荒井勝喜・秘書官が差別発言をして、更迭されました。機微に触れる差別問題に対するあまりにも無神経な表現といい、政権の中枢にいながら、「言っていいことと、言ってはいけないこと」の区別ができない。この官邸官僚の思慮のなさに驚きます。
このような人物に支えられる日本の政府、政治は大丈夫なのだろうかとも思います . . . 本文を読む
財源が不足なのに手を広げすぎ
2023年1月25日
そんなに何から何まで、国ができるのだろうか。そんなにたくさんの政策を背負いこむ財源はあるのだろうか。国でできないことも多いのに、できると錯覚する。国でできることがあっても、財源が足りない。岸田首相の施政方針演説を読んで、多くの人がそう感じたのではないでしょうか。
岸田氏に限らず、歴代首相の多くに感じてきたことです。 . . . 本文を読む
戦うつもりなどなかった自衛隊
2023年1月9日
毎年5兆円だった防衛予算が来年度、一気に6・8兆円(26%増)に増え、さらに5年間で43兆円を計上、単年度ではGDP比2%まで引き上げることになりました。安全保障面の国際情勢が急速に悪化しているためです。
メディアは「自衛隊が装備を購入し、訓練するだけでなく『働く時代に』に入った」とか、「危機発生時には『戦える自衛隊 . . . 本文を読む
メディアも識者もわめくだけ
2022年12月29日
秋葉復興相が公職選挙法違反などの疑惑を指摘され、岸田首相に辞表を提出、更迭されました。閣僚の辞任は10月以降、4人目で、首相が任命した閣僚19人中4人を数えます。民間会社なら役員が4人も続けて辞任すれば、経営トップの首も危ういのに、政治ではそうにはならないようです。
新聞・テレビなどのメディアや識者らが「首相の任命 . . . 本文を読む
新しい資本主義より新しい政治を
2022年11月13日
葉梨康弘法相が「死刑のハンコ」発言、「法相は票とお金に縁がない」発言で、辞任に追い込まれました。失言ではなく、本音、暴言でしょう。山際経済再生相に次ぐ2人目の辞任です。「閣僚辞任ドミノ」で岸田政権の前途には暗雲が漂ってきました。
岸田政権の看板である「新しい資本主義」どころではありません。それより「新しい政治」 . . . 本文を読む
首相の私邸住まいも禁止に
2022年10月11日
北朝鮮が9日、弾道ミサイル2発を発射し、今年は25回、9月下旬以降では7回計12発という高頻度に達しています。9日は青森上空を通過し、太平洋に落下しました。精度が上がっており、その気になれば、日本を核攻撃できる能力を持ったと考えておくべきです。
政府は全国瞬時警報システム「Jアラート」を通じて、警戒と避難を呼びかけま . . . 本文を読む
増税キャンペーンが狙いか
2022年9月29日
政府は防衛力の抜本的強化に向けて自衛隊装備、予算・財源を議論する有識者会議を設け、30日に初会合を開きます。発表されたメンバー10人の顔ぶれをみて、防衛力強化の専門家があまりにも少ないことに驚きました。
10人のうち新聞関係者が3人、金融関係者が2人、技術系の学者2人でした。防衛問題の識者と言えるのは元防衛次官(三井住 . . . 本文を読む
かに
企業なら第三者委、政治家は自己申告
2022年9月11日
自民党が所属する国会議員と旧統一教会との関係に関する調査結果を発表しました。接点があったのは179人で、「一定の関係」があった121人については氏名を公表しました。
この問題の論点、視点は多数あり、どこを重視するかで見方が分かれるでしょう。それにしても、不思議な点がいくつもあります。まず「一定の関係」とい . . . 本文を読む
歴史的な重大事件なのに遅く甘い処分
2022年8月26日
安倍晋三・元首相が街頭演説中に銃撃、死亡した事件で、中村警察庁長官と鬼塚・奈良県警本部長は25日、それぞれ辞意を表明しました。政治史に残る国際的な大事件なのに、最高幹部の処分は遅い、甘いに尽きます。
安倍政権時代に官僚を震えあがらせた内閣人事局が強大な権限を持っているのですから、事件後、即座に解任、更迭といっ . . . 本文を読む
忖度官僚らが学びたい仕掛けの大きさ
2022年8月15日
これは、官僚が与党や官邸と対等の立場で動けた、あるいは動いた時代の物語の一つでしょう。自民、民主党の大連立などを仕掛けた影の役者の動きの全体像はあまり知られることはありませんでした。
ずばり「秘録 斎藤次郎」(光文社)とのタイトルで出版された近著は、官僚と政治との距離を考える上で、考えさせられる . . . 本文を読む
それにしてもおかしな朝日新聞社説
2022年7月11日
争点が隠され、盛り上がりを欠いていた参院選は、「与党大勝、改選過半数」「改憲4党が2/3を超す」という結果に終わりました。岸田首相は表情を緩め、何かを決意しているように見られました。
「検討するだけ」「参院選前までは安全運転に徹する」「語る口はあるのか」と、迫力のなさが指摘されてきた岸田首相の政治手腕で、勝利を . . . 本文を読む
「まさか」が容易に起きる時代
2022年7月9日
「安倍元首相が撃たれ出血、心肺停止」の速報がスマホに流れてきて、テレビをつけてみると現場中継をしていました。「日本ではまさかそんなことは起きまい」は通用しなくなりました。
犯行の動機の解明はこれからで、すでに無数の論点、視点、解説が流されています。その多くはそれぞれポイントを突いているのでしょう。
. . . 本文を読む
「費用対効果比」を黙殺する世紀
2022年6月5日
どの程度の費用をかけ、どの程度の効果(成果)を得ようとするのか。この「費用対効果比」の原則を守らない企業は倒産、淘汰されます。それが国家予算・社会保障、安全保障・防衛、地球環境・脱炭素など、国家や社会全体の問題になると、「費用対効果比」の原則が黙殺される時代です。
必要な金額(コスト)だけが算出され、財源をどう調達 . . . 本文を読む