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責任の所在/210円のはずが500円…スイカ・パスモで遠回り運賃

2009-03-22 02:11:45 | ニュース
「あんたが悪い」という姿勢。











210円のはずが500円…スイカ・パスモで遠回り運賃(抜粋)
2009年3月21日 読売新聞

「Suica(スイカ)」
「PASMO(パスモ)」

などのICカード乗車券をタッチして改札を通過する際

「機械が読み取りに失敗すると、知らぬ間に割高な運賃を引き落とされるケース」

があることが分かった。

「改札を通過しなかった」と判断したコンピューターが

改札のない「ノーラッチルート」を通ったとして

わざわざ遠回りのルートで運賃を計算してしまうためだ。

JR東日本など鉄道各社は

こうしたトラブルの発生を

「2年前から把握」しながら

システム改善や注意喚起を行っていなかった。


<東京都調布市の会社員男性(60)>
①今年1月、長男の使ったパスモの履歴を見て驚いた
②京王線から乗り継いだJRの新宿-赤羽間で
③通常運賃(210円)の倍以上にあたる500円が引き落とされていた
④駅に問い合わせたところ
⑤JR埼京線1本で行けるはずの赤羽に行くために
⑥都営線の白金高輪(港区)、東京メトロ東西線の中野(中野区)などを経由していたことになっていた

⑦JR東が調査したところ
⑧新宿で京王線からJRに乗り換える際、改札機がカード情報の読み取りに失敗
⑨改札通過記録がないまま赤羽で下車したため
⑩コンピューターが、改札を通らずに赤羽駅に到着するルート=図=を勝手に推定したという
⑪通過したことになっている駅は京王線と都営線、都営線とメトロ、メトロとJRの間で
⑫いずれも改札がないまま乗り換えのできる駅だった


<JR東>
①同様のトラブルは、スイカとパスモの共通利用がスタートした2007年3月以降発生しているが
②件数は公表せず
③乗客から申し出があれば個別に駅で対応
④今回のように明らかに不自然なルートであれば返金に応じている


<同社>
「タッチを確実にしてほしいと呼びかけているが、運賃の誤請求はシステムの問題ではなく、乗客のタッチミスが原因なので、特に告知していない」


<同社のある駅員>
「タッチミスをしてもゲートが閉じないときがあり、気づかない人も多いのでは」


この駅員の勤務する都内の主要駅では

今回のような誤請求の申し出が

「月10件程度」

あるという。


<2月末現在の発行枚数>
①パスモが1149万枚
②スイカが2754万枚
③JR西日本の発行するICOCA(イコカ)など、互換利用ができるICカード乗車券ならどれでも起こりうる問題


<京都産業大学の坂東俊矢教授(消費者法)>
「乗客のタッチミスが原因だとしても、システムの『穴』によって高い運賃を支払う可能性があるなら、まずそのことを注意喚起し、最短ルートで運賃を計算するようシステムを変えるべきだ。運賃は約款に基づいて支払うもので、申し出がないからと言って高い運賃を支払わせることは許されない」


<ノーラッチルート>
①別の鉄道会社の路線に改札を通らずに乗り換えられる経路のこと
②ラッチは英語で門の掛け金の意味
③例えば、代々木上原駅では小田急線と東京メトロが
④中野駅では東京メトロとJRが
⑤それぞれ改札なしで乗り換えられる
⑥本厚木駅-入谷駅(神奈川県座間市)は通常300円だが
⑦改札のない代々木上原・中野の各駅を経由して行くこともでき
⑧その場合は1660円かかる
⑨首都圏に多く、関西圏ではほとんどないという











京都産業大学の坂東俊矢教授の話を引用するまでもなく

「トラブルの発生を2年前から把握しながら、システム改善や注意喚起を行っていなかった」

というのは

マトモな企業の姿勢とは言えないだろう。



「運賃の誤請求はシステムの問題ではなく、乗客のタッチミスが原因なので、特に告知していない」



こんな理屈が通るのであれば

「わざとミスをしやすいシステムをつくり、料金を過大徴収することで利益を上げる」

というのも可能になりそうだし

また

「そういうつもりでやってるのではないか?」

と勘繰られても仕方がない。



申し出がある例だけでも

大変な数になっているものと思われる。



「ある駅員の勤務する都内の主要駅では誤請求の申し出が月10件程度」

つまり

年間で120件にもなる。



全ての駅での発生事例をトータルすると

何件になるのか?



誤請求に気付かず

「請求すらしていないケース」は

いったい、どれほどあるのか?



全く、想像もつかない。



「タッチを確実にしてほしいと呼びかけている」

というが

呼びかけも

どんなやり方をしているのやら。



「トラブルの発生を注意喚起していない」わけだから

呼びかけられる方にも伝わるわけがない。



また

「タッチミスをしてもゲートが閉じないときがあり、気づかない人も多いのでは」

という証言もある。



「ミスがあったら通れない」

というのがあるべき姿であり

せめて

「ミスををした場合には100%気付くシステム」

あるいは

「請求時に過大な請求がされないようなシステム」

であるべきだ。



それがビジネスであれば

いかなる時にでも

「客のせいにはしない」

というのが大前提だろう。



もっとも

今、流行りの「モンスター○○」みたいなのは

別だが…。



腹が立つのは

このシステム

絶対に「交通機関側は損をしないだろう」ということ。



もし、このシステムの穴によって

「損失が出る」のであれば

即時、改修してるだろう。



担当者が

「いやあ、タッチを確実にしてほしいと呼びかけているんですけどね」などとほざいた日には

経営陣「バカヤロー、人のせいにするな!いくら、損をしてると思ってるんだ!!」

と怒鳴りつけてるはず。



でもね

利用者の気持は「全くそれと同じ」ってことを

ご理解いただきたい。



政府のおバカな人が

「こんに○くゼリー」の会社を責めてたけど

本当は











こういう悪質な企業こそ、徹底的に叩いてほしいものです。
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コメント
 
 
 
通りすがりで失礼します。 (狗神)
2009-04-18 01:39:10
確かに、ICカード利用者に、タッチを正確にやってもらうように告知していないことは問題です。

しかし、直接的にこの問題を発生させたのは旅客自身です。改札機とカードとの交信に成功したか失敗したかは、改札機のディスプレイに表示されます。ICカードを使っている以上、改札機が表示するカードに関する情報は常に確認するべきで、その確認を怠っていた以上、鉄道会社だけを責められるものではありません。

「わざとミスをしやすいシステムをつくり、料金を過大徴収することで利益を上げる」
というのも可能になりそうだ

とおっしゃいますが、そうなったらICカードを使わなければいい。
ただそれだけのことではないでしょうか?
何も無理して使う必要はないんです。切符買えば問題ない。

誤請求に気付かず「請求すらしていないケース」も考えられるとおっしゃいますが、
自分の使うおカネの管理も出来ない人間一人一人までかまってられないのでは?

先ほども書きましたが、一回一回の運賃は改札機のディスプレイに表示されますし、履歴印字も無料で行うことが出来る。自分のICカードの動向を定期的にチェックする習慣があれば、誤請求の払い戻しを要求することは出来る。
情報は入手できるのですから、それ以降は、自己責任となるのでは?


長々と失礼しました。
 
 
 
Unknown (管理人)
2009-04-19 01:05:02
久しぶりのコメントです。

ありがとうございました。

さて

この件ですが

まず、一番問題にしたいのは



「確かに、ICカード利用者に、タッチを正確にやってもらうように告知していないことは問題です。」



この部分です。

全てがココと言ってもいいです。

きちんと、告知をしていれば

「気をつければ」いいわけですから

「自己責任」の比率は

さらに高まることでしょう。

しかし

告知が不十分ということは

「そのような状況が起きることを予測すること」

が困難になるわけです。

となると

狗神さんがおっしゃるような

「ディスプレイ」に注意するということは

難しくなるんじゃないでしょうか?



切符を使えばいいということですが、実は

システム設定の間違いにより

多く料金が請求されるのは切符でも起きてます。

切符だって、完璧ではないんです。



そう、だから

そもそも、自動改札自体使わなければいいんです。



実は改札で切符切りが確認するのが

一番早くて

正確なのです。



すごい能力を持ってたんですよ、切符切りのベテランの方は。



人間の潜在能力ていうのは

機械を遥かに凌駕します。



例えば、日銀では刷り上がった札に

「ミスがないか」を

目視でチェックする人がいます。

また

優れた寿司の職人は

ネタの大きさに最善なシャリの量を

手の感覚だけで判断すると言います。



機械にはできない技です。



それを自動改札にしたのは何故か?



お客のためではありません。



「人件費を抑える」という自社の都合です。



ビジネスというのは

合理化や省力化を許容します。



しかし、それにより、顧客に迷惑をかければ

確実に自分の首を絞めるわけです、フツーは。



ところが公共交通機関は

酸素のようなものです。



無くなっては困るわけですから

少々「悪いところ」があっても

使わざるを得ないわけです。



一般の会社であれば

「客の使い方が悪いんだよ」

と言ってしまうことであっても

「公共」の名がつく企業では

常に有利な立場にいる「公共性のある」企業では

許されないこともあるのではないでしょうか?



また

「ICカードを使わなければいい」

とおっしゃいますが

「ICカードを使ってください」

と大いに宣伝しているのは

鉄道各社です。



そういうことであれば

「ICカードは不正確なので、気になる方は切符を使用してください」

と言うべきでしょう。



いずれにしても

「ICカードが不正確である」という情報を提供されない限りは

その選択肢も選ぶのは難しいのではないでしょうか?



確かに旅客の責任はあると思います。



確認しないのも良くないでしょう。



しかし

マトモな企業であれば

「何件もクレームが来て、何回も事故が起きれば」

改善しようとするのではないでしょうか?



彼らがそれをしようとしない理由は何だと思いますか?
 
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