今月は映画ブログ状態

今年はお正月映画に興味を惹くものがなかったので
1月は1本しか映画を観なかったけど、
今月は注目作が目白押し。

今週末は『ドリームガール』を観たい。
そんなわけで今月のブログは映画のレビューばかり。

ところがこれが、なかなかか書くのが難しい。
毎回悪戦苦闘である。

面白くなかった映画はスンナリ書けるのだが、
本当に感動したやつほど書くのが難しい。

感動を言葉にして説明するって難しい作業だな~

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

深みのある人間ドラマだった・・・『守護神』(2007年6本目)

アメリカの沿岸警備隊の海難レスキュー隊員の物語。

深みのある見応えがある映画だった。

迫力ある映像、師弟愛、友情、恋愛、夫婦間の問題、世代交代・・・
まさにハリウッド映画の十八番ともいえる内容。

沿岸警備隊という設定は目新しいが、
Aスクールと呼ばれるレスキュースイマーを養成する学校で
若い訓練生が厳しい訓練を経て一人前に成長していく過程は
軍だったり警察だったりと舞台こそ違うが
これまでも多くのハリウッド映画で使われてきたストーリー展開。

でも、そんな奇をてらわない作りが、
逆に骨太でハートフルな人間ドラマを作りだしていた。

この映画、『守護神』などという邦題がついたせいか
邦画の『海猿』のような映画と勘違いされたりもしているが
似ているのは海洋レスキューという設定だけ。

ティストはまったく違う映画である。

レスキュースイマーの訓練でも、エリートを育成するというより
この厳しい訓練を終了しない者に、救助などできないという考えが前提だ。

さらにここを修了してもエリート部隊などになるのではなく、
それほどいい待遇でもなく、日々のハードな救助活動に従事するのである。
だから訓練の内容もとてもハードで現実的なものが多い。

訓練生を教える教官のベン(ケビン・コスナー)も
『守護神』という邦題から連想される神がかった存在ではない。

「救助を求める人が目の前にいるのに、自分は何も出来ない。
波にもまれ、苦しみ悶え、絶命していく様を、ただ見ているだけ」・・・

・・・そんな自然の力の前で

「自分が救うことができることなど、ほんの一握りしかいない」

「救った人間の数より、救えなかった人間の数を覚えている」
と自分の非力を嘆き、また私生活では
夫婦間の問題で悩む人間くさい男である。

この役にケビン・コスナーの渋く哀愁を感じさせる雰囲気がよく似合う。

さらに救助シーンも豪華客船の沈没などという大掛かりな設定ではなく
もっとも海難事故の対象になりやすい小型船やカヌーなどからの
乗員救出のシーンだ。

しかしこれが豪華客船の沈没シーン以上に
嵐の海の怖さを味あわせてくれるからスゴイ。
もうこの先二度と船に乗るのが嫌になるくらいの恐怖感がある。

救助活動にあたるレスキュー隊員の演技にも大袈裟な感じはない。

映画の宣伝では日本人好みの『死んでも守り抜く』の
キャッチコピーだけが一人歩きしているけど、
この言葉は神の言葉でも、スーパーマンの言葉でもない。

自然の前での自分の力を知っている伝説のレスキュースイマーが
「救えると信じた人間を守る」時の覚悟を決めた重みのある言葉だ。

ベンが人生最期の救助活動に出動し
ジェイクの手をはなし自ら落下して最後の救助を行なうラストシーン。

ベンは自分が救うことができる人間を死んでも守り抜いた

大仰なセリフを残すわけでもなく
静かに海の中へ消えていったベン。

きっと守ったジェイクが、
またいくつもの命を救ってくれることを願ってだろう・・と
ここまでの展開から、自然とそんな連想をしたくなる。


秋に葉が散り、春に新芽がでる・・・・
まるで自然の摂理のような感じの世代交代だった。

淡々としているからこそ、より深いものを感じる。

☆ケビン・コスナーの私服のアメリカンカジュアルの着こなしも渋くてよかったな~

『守護神』公式サイト

にほんブログ村 映画ブログへ

※この映画はハリケーン・カトリーナの際の
沿岸警備隊の救助活動にインスパイアーされて作られた作品だという。
映画の中で海軍の兵士に馬鹿にされるシーンがあったから
アメリカ国内で軍より格下的な見方がされてい<るかな?
だとしたら劇中の歌の中で海軍さえも救助するといった内容の歌詞
もあったから沿岸警備隊のアピールになるだろう。







コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )
     
 
 
<