観るミステリー小説相棒Ⅴ:第十七話『女王の宮殿』

今回はどことなく有栖川有栖の小説にも似た雰囲気を持つ
濃密なミステリー。
(あらすじは相棒公式サイトで)

屋外での死体捜索のシーンから始まりで、
今日は大掛かりなロケのド派手な展開か!・・・と思わせ、
それを見事に裏切り、外部と遮断された屋敷内での
不可思議な窃盗事件を、渋くグラスのマークで謎を解き
見事に真犯人を見つけ出し解決!
いつも以上に冴えわたる右京の推理・・・って!
・・・それでもまだ放送時間はあるんですけど?

次は一体何が起きるというのだ!


今日の相棒はいつもと違う!
いつもなら番組の開始と同時に事件が起こるのだが、

今日はまったく逆!

最後の最後にこの宮殿で本当の事件が起きる。

この設定は意外性がありとてもよかった。
本当に相棒ってすごいな~。

この最後の犯行の謎解きに行き着く杉下右京(水谷豊)と
女王モナミ(大空真弓)の会話のやり取りは
まるで舞台でも観ているような濃厚さがあった。

事件の裏に隠された女王の悲哀がとてもよく表現され、
彼女の切ない心情が心に残る。

さらに今日はこの人間ドラマを音楽がとてもよく増幅。
全体の映像のトーンやカメラワークともに素晴らしかった。
これがドラマに贅沢感を与え、質を高めることにすごく貢献していたと思う。

個人的には前回のようなラストが好みだけど
今回の作品の素晴らしさに満足したミステリー好きは
とても多いのではないだろうか。

それとハムスターの名前の『アルジャーノン』・・・・
久しぶりに『アルジャーノンに花束を』を読んでみたくなった。

そんな切ない気持ちになるエンディング。
いつも感心させられるこの余韻こそ相棒の真骨頂だ。

【今回の面白シーン】

イタミンの電話応対。
右京のジャケットのポケットのフラップに関するトリビア。

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