吹いていく風のバラッド

先日、片岡義男のことをブログに書いたら『Ma』さんという素敵な女性からコメントとトラックバックをいただきました。
彼女はロードライダーだそうです。そう片岡義男の小説が好きな方はオートバイ乗りの方も多いですね。
車好きも多いけどこちらは決してスポーツカー好きやヨーロッパ車好きではないんですね。
なんとなく古きよきアメ車とか日本車に揺さぶられる感じでしょうか。
自分もステーションワゴンに乗ってるのはたぶんに片岡義男の影響だと思われます。
レガシーのような日本的なスポーツワゴンじゃなく本来ならサイドに木目パネルが貼ってあるようなのが雰囲気ですね。
自分がアコードUSワゴンを買ったときもアメリカ製というところに惹かれました。ワゴンに乗るというのも考えてみれば片岡義男の小説を読んでた頃からの夢でしたね。買ったときには気づかなかったけど潜在意識のなかにすりこまれていたのかもしれません。
それくらい彼の小説にはステーションワゴンがよくでてきていたような気がします。
さて『吹いていく風のバラッド』・・片岡義男本人がいう『物語の断片のような、ある一つの情景のような文章』が28話詰まった205ページの文庫本。
やるせない思いを感じても、淋しさを感じても、泣きたくなっても・・自分の感情を受け入れながら目の前にある道を前に歩いていく主人公たち。
これは片岡義男の小説の主人公の共通項のように思う(自分が読んだ範囲で)・・彼らや彼女達は決して胸を張ってではないけど・・後ろを振り向き振り向きだったり、過去を引きずったり、全ての過去を捨ててあっけらかんとしてだったり・・とにかくそれぞれのスタイルで前に進む・・片岡義男の小説・・彼の物語は現実的ではないのかもしれないがそんなことは関係なく素直に物語の中の主人公たちのその姿がとても素敵なのだ。そんなエンディングの一つ一つががとても心に響く・・いや今はいくら年をとっても響く心を持っていたいものだとここ1週間で強く感じるようになった。
車のダッシュボードに忍ばせる一冊はやはりこれにしようかと思う。
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