JA6WFM DX - CONTEST-50MHz plus 160m JCG-43012

コンテスト参加、6m/10m/15m/CW/SSB/FMオープン話題

IC-7700 ファイナル交換

2019-11-27 10:23:00 | アマチュア無線
数か月前の事ですが、IC-7700のパワーが出なくなったので、その時の修理記録です。

IC-7700修理記録
送信中にパチッと音がしてリグの電源が落ちる
暫く電源が入らず、数分おいて電源が入るようになり
受信は出来るが送信してもパワーが出ない
リグのID(ファイナルとドライブのドレイン電流の合計値)電流メーターの指示は振切っているが、電源は落ちない
ファイナルかドライブ辺りの内部ショートか?

取りあえず、ファイナルユニットへ行く電源をチェック、電圧は正常
次にファイナルのデバイスを外して、個体のチェックとIDをチェック、IDメーターは殆ど振れなくなる。
これでファイナルの不良の可能性でファイナルを交換する
パワーは出るようになったが50Wしかでない。

相変わらずIDは最大出力時に相当する値を示している。
そこでID電流の流れる回路をさらに調べると、ID電流検出用の0.01オームの抵抗が3個直列に挿入してある。これが不良になって抵抗値が上昇すれば、電流は流れきれずに、出力も低下するはず。
さらに実際のIDを外部の電流計で測定すると、本体のIDメーターの指示と違って低い値を示している。

回路図からIDの検出方法を調べると、実際には0.01オームの3個の抵抗の両端の電圧VをIDの値として表示する仕掛けになっている。つまりV=I×Rなので、Rの辺りが上昇しているとVの値は上昇するのでIDの指示はRの値が上昇すると検出抵抗両端のVの値が上昇して、恰もIDが多く流れているように表示する。

と同時に、ポイントは、マニュアルによるとこのIDの量を電流制御回路が監視しているので大凡22Aを超える辺りから、出力を制限し始める、実際指示はフルスケールを超えている。結果として、出力の制限がかかって実際の出力は50Wである。

これらの条件からID電流検出用の抵抗値が上昇していると判断。
それでは、抵抗値が上昇しているかどうかの判断は?
流石に0.01オームを正確測定できるテスターを持っていない

そこで電流検出用抵抗に電流を流した時の抵抗の電圧を測定すれば抵抗値は導き出される
これで測定したら基準値は0.01オームなのだが測定結果では0.02オーム近くある。
つまり実際には10Aしか流れていないのにIDメーターは20A流れていると判断指示する。
これで全ての症状と理論が一致した。

検出抵抗はICOMから取り寄せて、最初、このチップ抵抗の交換が面倒そうだったので3個の検出抵抗のうち抵抗値測定で確実に悪くなっている1個だけ交換したらフルパワーに達せず、結果として3個とも交換したら、正常に200Wフルパワー出るように。
チップ抵抗の交換に最初は1本の半田ごてでやっていたが、次に二刀流でやったら、意外と簡単に交換できた。

これで数局と交信して、修理も終了かと思って午前中に暫く使って、午後もう一度使おうとしたら受信も送信も出来ない状況に……

諦めて数週間放っておいて修理にでも出そうかと、その前にもう一度各部の電圧をチェックしようと分解して測定、特に異常を見つけることが出来ずに組み立てると正常に動作するではないか。それから既に4か月以上たった今でも正常に動作、ファイナルユニット等を外して組み立てた際に配線の挟み込み等があったのか?きちんと調べたのだが見当たらなかった。

素人によるデジタル回路の修理だと、電源が供給されていないなどを除いて内部の不具合には手が出ませんが、アナログの部分だとまだ対応できそうです。

現在IC-7700とIC-7600をSO2Rのメインのラジオで使っています。ただ受信信号の聞きやすさから普段の交信は7700が多くなっています。ユーザーの感覚の部分もあるでしょうが微妙な違いがあるようです。とは言え、先のWW/CWでは7600もフルに使用しましたが、劣ることもなく、タフなリグです。CWの音はヤエスですがね


IDを外部電流計で測定中 畳の上でやるか?










デバイスのチェックはオンボードではなく基盤から外した状態が正確です。Hi

IC-7700のファイナルを交換した際のアイドリング電流の設定はIDを外部電流計でIDを読みながら割と簡単に出来ます。

モードはSSBでマイクからの入力はゼロで最初にファイナル、ドライブのアイドリング調整半固定ボリュームを最小にしてアイドリングをゼロにします。ここからドライブのアイドリング調整でIDを2A次にファイナルの片側のアイドリング調整でID合計を4Aにさらにもう残りの片方の調整で6Aにこれで、ドライブとファイナル2個それぞれに2Aずつアイドル電流を流す設定になります。サービスマニュアルからの情報です。日本語版は少ないですが英語版だとサービスマニュアルも入手可能な機種が多いです。

コメント

CQ WW CW

2019-11-14 19:57:00 | アマチュア無線
先月のWW/PHに続き来週末はWW/CWにJG6YLYで参加します。
先月のPHでは九州のクラブ局がスプラッターが出ていた様だと巷で話題になっていたとの話を後日メンバーから聞きましたが、私自身、こちらの信号がどの程度の強さだったのか?直接聞いてもいないし、症状の詳細も確認もしていないので真意は?です。

スタート前にはALCが限界を超えないように設定で抑え込んでいるのですが
オペによっては、地声増幅器が作用してALCがガンガン振り切っていたのかもしれません
オペによってはその利得が10dBから20dB位違う勢いですので
冗談は、さておき、実際の処は何が原因か特定できていません。

しかし、そのような印象を与えていたということは、事実ですので、これからも電波の質をこまめに確認していくことは必要だと思っています。

来週はCWなのでオペによる違いはないでしょうが
エキサイターのドライブ電力はアンプ出力が飽和するずっと手前で使用しているので問題ないと思いますが、もし再度スプラッターが認められるようであれば、さらに原因を特定する必要があるようです。

先週はJIDXにもJG6YLYで出ていましたが、こちらはYOTAプログラムでの九州の大学生、高校生にオペレートして貰いました。資格も様々なので、それぞれ資格に合わせた無線機、出力で運用して貰いました。SSBで10WでのDXコンテスト参加は厳しいようでしたが、殆どのメンバーがコンテスト、HFは初めてだったので、コンテスト入賞よりもHFでの電波伝播を体験してもらうのが主な目的でした。勿論コンテストもですが

これから無線を始める人にとってアマチュア無線のどの分野が面白いのかは、分かりませんが、私たちが楽しいと思って夢中になっている分野を色々と体験をしてもらうことは大切かと思います。

コンテストを楽しんでいる者の一人として手前味噌でしょうが、
コンテストであれば、アンテナ、無線機、周辺機器等の設備の構築から電波伝播、無駄のない交信テクニック、効率的なパイルのさばきかた、そしてDXコンテストでRadio sportとして入賞を目指すなど、アマチュア無線の魅力が幾つも体験できるのではないかと思います。

メンバーには1アマの女性もいるのですが、来週のWW/CWはおっさんチームです。

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