岩田家のガラス芸術 BLOG 岩田の事

炎の贈り物 藤七・久利・糸子が織りなす岩田家のガラス芸術

久利への言葉  彩ガラスの四季 9月 松本幸四郎

2010-09-01 13:30:00 | 久利への言葉
岩田久利 彩ガラスの四季  9月

2010年は(久利への言葉)の第一弾として、「彩ガラスの四季」を
12ヶ月にわたって掲載しております。
これは、1983年婦人画報に年間掲載されたものです。

今月は、二人の先代・松本白鸚氏と岩田藤七の頃より親交のあった、
歌舞伎俳優 松本幸四郎氏です。
藤七も久利も歌舞伎や邦楽を好み、芝居や演奏会にしばしば出向いていました。
重厚で端正な演技はもとより、舞台装置や衣裳の色彩、様々な邦楽の演奏など、
日本の感性の集約とも言える世界を敬愛し、多くの作品にそのイメージを表現しました。


かぎりないロマンを秘めて      松本幸四郎(歌舞伎俳優)

撮影 藤森 武

岩田先生とは、今は亡き双方の父親の代からおつき合いさせていただいており、
二代にわたって、折にふれいろいろな花器をお贈りいただき、大切に愛用いたしております。
私はガラスが大好きです。かつて正倉院御物のペルシャのガラスに魅せられました。
舞台での演技は、最初は無駄が多いものですが、だんだん腕をみがいてくると、
洗練された芸になっていくのです。上等な芸は無駄が無く、軽やかで、人の心をうつものです。
岩田先生の作品にも、相通ずるものがあるのではないかと思います。
目に見えない努力と忍耐と技術が込められているであろうことが、よくわかります。
ガラスは、はかなく壊れやすい命だからか、この作品のように透明感のあるガラスを見ると、
美しいセクシーな女性を思い、また、透明感を通していきいきとしたロマンを感じるのです。
ガラスは、人間の生み出した芸術品の最高傑作かも知れません。

岩田久利の作家紹介と経歴はこちら


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