岩田家のガラス芸術 BLOG 岩田の事

炎の贈り物 藤七・久利・糸子が織りなす岩田家のガラス芸術

久利への言葉  彩ガラスの四季 5月 河北倫明

2010-05-01 09:00:00 | 久利への言葉
岩田久利 彩ガラスの四季 5月

2010年は(久利への言葉)の第一弾として、「彩ガラスの四季」を
12ヶ月にわたって掲載しております。
これは、1983年婦人画報に年間掲載されたものです。

今月は、美術評論家・元京都国立近代美術館館長の河北倫明氏です。

5月 美とロマンを担う作品  河北倫明(美術評論家)

撮影 藤森 武

古代エジプトまでさかのぼるガラス工芸には、それぞれの時代、
それぞれの社会の、たくさんの人々の夢が託されてきた。
古くて新しい貴重な美とロマンの世界である。
 岩田久利さんの作品を、先年私どもは「現代ガラスの美」
という世界各国の代表的作例をあつめた展覧会の中に置いてみたが、
その美しさは抜群であった。工業化の高い水準に支えられながら、
その孕んでいる美しさには繊細な情感と澄んだ知性が通っている。
微妙な味わいの生きた感覚と古典的な品位がみごとに統合されて出ている。
そのしっとりとした典雅な作調は、あるときは華麗に、あるときは静やかに、
私どもを魅了した。
この分野の先駆者であった父君のことを思うと、まことに藍より出て藍より
も青しである。久利さんの作品が現代の美とロマンをあざやかに担う一つ
であることには異論がないと思う。

岩田久利の作家紹介と経歴はこちら

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