岩田家のガラス芸術 BLOG 岩田の事

炎の贈り物 藤七・久利・糸子が織りなす岩田家のガラス芸術

久利への言葉  彩ガラスの四季 4月 武原はん

2010-04-01 09:00:00 | 久利への言葉
岩田久利 彩ガラスの四季 4月

2010年は(久利への言葉)の第一弾として、「彩ガラスの四季」を
12ヶ月にわたって掲載しております。
これは、1983年婦人画報に年間掲載されたものです。

今月は、舞踊家・武原はん氏です。
地唄舞の最高峰として、その舞の深さ・美しさは多くの人を魅了しました。

4月 省略された美の世界  武原はん(舞踊家)

撮影 藤森 武

お父様の藤七先生にはたいへんご贔屓にしていただきました。
「道成寺」を舞ったときは金のはいった花入、「雪」を舞った
ときは真っ白い花入と、舞うものにちなんだ花入をくださる、
とても洒落たかたでした。また、展覧会で観て、思わずその
すばらしさに驚愕した燭台を、後日自宅に届けてくださる粋な
かたでもありました。もうご覧いただけなくなってしまいましたが、
その燭台に火を灯して一度舞ってみたいと思っております。
そのお父様のご子息である久利先生には、持って生まれた神秘、
芸感がおありで、今、見事に花開いた作品を発表されております。
この花器を拝見して、水の底からやわらかく動きながら湧き出て
くる幻想を感じました。新しさの中に古典的なところがあり、
無駄をはぶいた美しさ、心のまどいのない姿にひきこまれるような
深い感動を受ける作品であります。私も自分の舞に、省略された中に
その心が動じない姿を表現したいと日頃考えております。


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