岩田院長のブログ

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縮んで勝つ

2024-08-18 19:40:57 | 
今日は特に予定がなかったので、勉強と読書
今日の本は、河合雅司さんの「縮んで勝つ」
日本の人口減少にどう対応するかを書いた本です。

日本の人口は2020年1億2340万人が2080年には5936万人、2120年には2871万人になるのではないかのシミュレーション
出生数の減少の原因は、母親不足、出産である。25から39歳の女性人口の減少
人手不足対策に外国人労働者を使う方法もとられているが、人口が減れば消費者が減少するため事業が継続できない
2120年には3人に1人が75歳以上
ローカル線の赤字、路線バス廃止、地方空港が開店休業状態、人手不足の物流崩壊、郵便離れによるサービス維持困難、老朽化に伴う水道料金アップ、出生数減少に伴う小中学校統合、地方の空き家増加、老朽化マンションによる住宅難民、20年後に農業従事者8割減、食品スーパー撤退で買い物難民、医師偏在を引き起こす患者不足
人口減少に耐える社会経済、量的成長から質的成長へ
7つの活路
①外国人依存脱却
安い労働力の確保よりも、戦略的な縮小による成長モデル
②女性の戦力化
女性や高齢者を質的成長に向けて、能力を最大限に生かす
③一人当たり利益向上
従業員一人当たりの利益の拡大で質的成長への方策、徹底的な合理化と生産性向上でコストを削減し利益率を上げる
④高付加価値化
薄利多売の猟的成長から厚利少売モデルに転換、人口減少社会では自社で人材を抱え込むのではなく、モノ、マネー、データ、人材を循環させる。年功序列の終焉。
⑤海外展開
貿易モデルから脱し、高付加価値化した強い商品を生み出し、世界で勝負したほうが勝ち残る確率が高くなる
⑥ 30万人生活圏
市町村の枠を超えた30万人生活圏でバーチャル都市に
⑦地域集住
生活圏の中において、地域ごとに拠点を定めて、様々な生活機能を集約し、そこに集まり住む

人口減少対策に出生率を上げる事をいろいろ工夫していますが、著者は人口を増やすのではなく、規模を小さくして社会を効率的に回す方法を提案しています。個人的には賛成で、社会だけではなく、個人生活をminimumにする事で社会が回り、その中で人口が緩やかに上昇すればなお理想的なです。
扱っている内容は重い感じですが、読み終えた後はやや明るい気持ちになりました。
コメント
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