@越後の山歩き日記

新潟周辺、近県の百名山などが中心です。個人的な覚書ですが今後の山歩きの参考になれば幸いです。(2005.10.16~)

立山~剱岳(室堂~剱沢テント2泊)

2021年07月24日 | 北アルプス(槍、穂高、常念、立山・剱、黒部五郎・鷲羽、針ノ木)

2021.7.22(木・祝)~24(土) 快晴、快晴、快晴

7.21(水) 20:00自宅発=23:20立山駅(車中泊)
7.22(木・祝) 快晴
  6:10立山駅=ケーブルカー=バス=7:10室堂(7:30発)~8:30一の越~9:15雄山(9:40発)~10:10大汝山~11:00真砂岳~12:00別山~12:40剱沢キャンプ場(テント泊)

7.23(金・祝) 快晴
  4:50剱沢キャンプ場~5:50一服剱~8:30剱岳(9:00発)~11:00一服剱~12:10剱沢キャンプ場(テント泊)

7.24(土) 快晴
  7:10剱沢キャンプ場~8:00剱御前小屋~9:00雷鳥沢キャンプ場(9:15発)~10:00室堂   (みくりが池温泉入浴)
 13:05室堂=バス=ケーブルカー=14:10立山駅 = 18:00自宅 


 今年は梅雨明けが7月14日と早く、東京オリンピックの影響で海の日と体育の日が動いて4連休となった。昨年3月末で仕事を離れたが、1年経って少し退屈を感じて6月半ばから仕事を始めたところだったので、天気を見てこの日に行くことにしたが好天に恵まれ素晴らしい3日間だった。

 水曜日の仕事を終えて、夜8時に自宅発。予定どおり11:20分に立山駅に着いた。直近の第一駐車場は9割ほどの入り。ここは駐車場が無料でありがたい。
 昼間の仕事疲れと3時間余りの運転疲れで、運転席の椅子を倒すとじきに眠ってしまった。標高475mの深夜は暑からず寒からずで熟睡。

(1日目)
 5:30にタイマーをかけたが、5時前に明るくなって目が覚めた。前夜にコンビニで買ったサンドイッチと牛乳で朝食。
 5:40、周りの車からも駅へと人が歩き出したので、少し早いが駅に向かう。5:45に駅に着くと切符売り場には100人以上の列ができていたが、こちらは数日前にインターネットで購入しておいたので簡単な発券手続きで並ばずに済んだ。
 始発から2便目の6:10発臨時便(ネット予約限定)に乗る。7:10室堂着。駅を出て7:30室堂から登山開始。
 55リッターザックに2泊分のテント装備と水3リッターで約20kgと重いが、担いでしまえばそれほど気にはならない。
 
 雄山までは整備された石畳の道、登り2時間程で富山の小中学生の多くが登るらしい。
    室堂駅を振り返る。


 素晴らしい青空。左後ろは浄土山。立山三山の一つに数えられるが今回は登らなかった。



8:30一の越で一休み。室堂平を見下ろす。空と山を映すみくりが池の青に残雪の白がいい色。向かいの大日岳も雄大。


 9:15雄山。
 標高3003mの山頂は雄山神社の境内で、参拝料700円で山頂で祈祷を受けられるがパスして鳥居の前から2礼2拍手1礼でお参りをした。
 朝が早かったので2度目の朝食。気温10
℃位だろうか日陰で20分も休むと寒くなる。
 9:40発。






雄山から室堂平、みくりが池を見下ろす。白、青、緑のコントラストが美しい。


10:10、立山の最高峰3015mの大汝山。
山頂は狭く、休んでいる人も少ない。登山道の整備された室堂~雄山までを往復する人が多いようだ。



黒部湖を見下ろす
 

富士の折立から真砂岳へ。このあたり右に雄大な内蔵助カールを見下ろしながら気持ちのいい稜線歩き。


真砂岳~別山への稜線、その奥に剱岳が頭を出す。


 11:00真砂岳。


カールを振り返る。


カールの淵に立つ内蔵助小屋


快晴のもと別山への爽快な稜線歩き


 12:00別山。立山三山の一つで祠が祭られている。


 ここから眺める剱岳は端正で迫力満点。


 別山から剱沢キャンプ場までは剱御前小屋経由のメインルートを通らずに直接剱沢へ降りる道を歩いたが、踏み跡が少なくゴロゴロした岩やザレた岩の多い道で30分の下りがとても長く感じられた。
 ほぼ予定どおり12:40剱沢キャンプ場。
 4連休初日で天気もよかったのでテントの数は多かったが、広いキャンプ場で余裕だ。
 新型コロナのため学生などの団体は見られず、ほとんどが少人数で今流行のソロテントも多かった。装備が軽くなって女性や高齢者でもソロテントが可能となって、隣はピンク色!! の女性ソロテントだった。男性の同行者と一緒に登ってテントは別々。いろいろな登山スタイルが可能になったものだ。

 テントを設営して中で横になった。照り付ける日差しで入り口を開けていても暑かったが、直射日光は避けられるので時々水を飲んでウトウトし前夜の寝不足と午前中の疲れをいやした。
 水は煮沸するように現地で注意書きがあったが、塩素を入れているとのことでそのまま飲んだ。登山地図では水マークがあり冷たくておいしい水で問題なかった。ちなみに雷鳥沢キャンプ場は登山地図でも「沢水飲用不可」と記載されている。

(2日目) 
 耳栓をしていて騒音は気にならないが、3時過ぎくらいに寒さで目がさめた。6年前に買ったエアマットは快適で地面からの硬さや寒さはないが、上半身ダウンコート、下半身シュラフでも標高2500mの深夜は気温10度以下で寒い。シュラフに潜りなおしてもう一寝り。
 4時過ぎに薄明るくなり、周りも騒がしくなって目が覚めた。
 ゆっくり支度をして、アタックザックに行動食のフルーツグラノーラと水2リッター、雨具を詰めて4:50発。

朝のキャンプ場管理事務所と剱岳


朝のキャンプ場。テントを留置して剱岳に向かう登山者が多い。



登りの難所、カニの縦這い  ある程度予想していたが、通常5分程度のところ渋滞で30分かかった。



 8:30剱岳山頂(9:00発)、剱沢テント場から3時間半だった。 快晴、無風 遠く八ヶ岳と南アルプスの間に富士山まで見える最高の天気で、空の青もクリア。
 12年前に早月尾根から日帰りで登って以来2度目の剱岳山頂。
 その時は25Lザックに大きいおにぎり5個(米2合分)、ウィダーゼリー6個、ゆで卵2個、+レーズンロール6個(非常食)、トマトジュース900ml、スポーツ飲料3.5Lと雨具などを詰めて、未明3時に満月を仰ぎながら馬場島を出て早月尾根を詰め、6時間で9:00にここに着いた。
 途中で早月小屋の御主人に「朝早すぎだよ~」とからかわれたのも懐かしい。

 前回登った時も素晴らしい天気と達成感で、これが最初で最後の剱岳でもいいと思ったが、再びこんな素晴らしい天候と眺望の山頂に立てて幸せ、健康に感謝。
 写真は撮らなかったが途中で愛らしいライチョウの親子にも会えた。


立山の後ろには槍ヶ岳が見える。


 下の写真は12年前の09年9月6日に早朝3時発で早月尾根から日帰りで登った時のもの。上の写真と同じく剱岳山頂から立山をほぼ同時刻に撮影。
 前回は標高差2200mを登り6時間、山頂で1時間休憩、下り5時間半の日帰りで正に試練と憧れの剱岳だった。
 今回はテント2泊でゆっくりと時間を過ごし、登山時期も残雪のコントラストや高山植物が見ごろで立山~剱岳の魅力に包まれた余裕の剱岳。
 
12年前の写真

雪と新緑、空と雲。コントラスト最高!
上空の飛行機雲でなぜか7年前に行ったパリの空を思い出した。


30分山頂の眺望を楽しんで下りに向かう。
ザレた場所も多く、「山岳事故の8割は下りで起きる」、「事故の多くが中高年者」を肝に銘じ慎重に下る。

下りの難所、カニの横這い。下りで足元が見づらいので登りの縦這いよりもこちらの方が緊張する。




11:00一服剱から別山を望む。写真中央部に剱山荘、その上に剱沢キャンプ場。


 前剱を振り返る。


大日岳、その後ろ遠くには白山。


タテヤマリンドウ


ミヤマキンポウゲ


イワツメクサ


チングルマ


アオノツガザクラ


剱山荘まで戻った。剱沢キャンプ場まであと少し。


 12:10剱沢キャンプ場着。7時間の剱岳登山が無事終わった。
 計画では、このあと室堂まで3時間歩いてそのまま帰宅することも考えていたが、食料も余裕があるし明日も好天の予報になったのでかみさんに連絡して、もう1日ゆっくりすることにした。
 午後はテントの中で横になる。日が当たって暑いが朝早かったのと剱岳登頂の緊張と疲れでウトウト。

(3日目)

今日は室堂まで3時間を帰るだけなのでゆっくりテント撤収。
6:30からラジオ体操が流されて、その時間にいる人は結構参加していた。

7:10剱沢キャンプ場発  剱岳に別れを告げる。


キャンプ場を振り返る。4連休3日目の朝で撤収して帰る人も多くテントもまばら。


8:00剱御前小屋


剱岳、今朝も快晴。空が深い。


雷鳥坂から雷鳥沢を見下ろす


雷鳥沢キャンプ場。4連休の3日目でこちらもにぎわっている。


9:00雷鳥沢キャンプ場(9:15発)





イワイチョウ


血の池


地獄谷を見下ろす


みくりが池。この辺りは行楽客も多い。


10:00室堂に戻ってきた。一昨日歩いた稜線、右から雄山~大汝山~富士の折立。


 室堂駅で立山行の切符を購入した後、時間もあるのでみくりが池温泉に入って汗を流すことにした。タオルと着替えだけ持って10分歩いて温泉受付に行くと、感染対策のため人数制限で6人待ちとのこと。時間は十分あるので聞かなかったが、結局1時間待った。
 屋内にいると少し体が冷えてきたころ順番となって浴室へ。脱衣ロッカーの数からすると通常は20人程度入れるところに6人までという状態で極めてゆったり。まずは6か所ある洗い場で3日分の汗を流しさっぱり。白濁した酸性泉(ph2.8、口に含むとレモンのように酸っぱい)の湯船に入り秘湯気分満点。熱めと温めの2つの浴槽があり、初めは冷えた体に熱めの湯がちょうどよく、温まったところでぬるめの湯にゆっくり。
 入浴料800円と1時間の順番待ちだったが、十分見合う至福の秘湯入浴40分だった。
 室堂からのバスも幾らも待たずに13:05発の臨時便に乗ってスムーズに立山駅へ。14:10駐車場。
 高速に乗って有磯海パーキングで味噌チャーシュー麺を食べ、お土産を買って帰路に就いた。18:00自宅着。
 天候に恵まれ充実の夏休み。
 テント装備で1日目は5時間、3日目は3時間といずれも休憩込みで標準コースタイムで歩き、2日目は鎖場の渋滞で、平蔵のコルで15分、カニの縦這いで30分、下りもカニの横這いで15分と時間がかかったが想定の範囲内で標準タイム往復5時間半のところ山頂での30分の展望休憩を入れても7時間で昼にはテントに戻って午後は体を休めた。
 11年前に買って3年前に靴底を張り替えたZamberlanの革登山靴、9年前に買ったKELTYの2人用テントとGREGORYの55リッターザックであとどれくらい楽しい山歩きができるかな??
 15年前にこの日記を書き始めたときは、そんなことは考えもせず。
 10年で10回使えば十分かなと買ったテントは、これまで9年で9回15泊使った。

 2012.7 秋田駒(乳頭温泉キャンプ場、八幡平大沼キャンプ場)
        あけちゃんと秘湯混浴露天風呂巡り:乳頭温泉鶴の湯~
       玉川温泉岩盤浴~八幡平蒸けの湯~小岩井牧場~国見温泉     
 2012.8 朝日岳~白馬岳(朝日岳、白馬岳)
        登山道は花盛り~ひっそりと水をたたえる風吹大池
 2012.9 草津白根(山田牧場キャンプ場)
        あけちゃんと草津温泉~志賀高原観光
        テントのすぐ脇で牛が草を食む異空間のキャンプ場
 2015.8 穂高岳(涸沢2泊、徳沢)  エアマット購入、以後使用
        憧れの涸沢でキャンプ、徳沢でもう一休み
 2016.8 白馬岳~朝日岳(白馬岳、朝日岳)
        花の山満喫~蓮華温泉露天風呂からの眺望
 2017.9 甲斐駒・仙丈ヶ岳(北沢峠キャンプ場)
        百名山3千m峰日帰り×2
 2018.7 白馬岳(白馬岳)
        大雪渓~白馬岳~白馬大池~栂池の人気コース
 2019.9 八ヶ岳(行者小屋テントサイト)
        赤岳、横岳、硫黄岳を縦走
 2021.7 立山~剱岳(剱沢2泊)
        ゆったりと立山~剱岳縦走
 このほか飯豊の山小屋は
 2013.7 御西小屋
        天狗平~門内~北俣~大日岳
 2015.7 門内小屋
        足の松尾根~門内岳 
 2017.7 本山小屋
        川入~本山

 60代半ばを超えて、この後の山歩きをどうするか考える年齢となってきた。
 取りあえず来年は北海道旅行を兼ねて大雪山で2泊してみたいものである。
 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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