胃 癌 日 記 41
(近畿地方最高峰の八経ヶ岳から大峰山脈を望む)
スキルス胃癌発見後1年目(2012年10月15日まで)
まもなくスキルス胃癌発見から1年を迎える。2011年、薬剤ショックで逝った友人のSのお通夜の翌日、2011年10月15日が年に1回の胃カメラの定期健診だった。N先生の確かな慧眼で、ごく初期のスキルス胃癌を発見していただいて宣告され、私の人生は意識していたわけではないが、生きている営みが活発になり、生きている証を残そうと今までに無かった生き様を結果的にはしてきたようだ。これはある種、枯れ際に見事に花が咲くような「本能」のようなものかもしれない。
「労旬」誌への寄稿と小論の掲載、高等学校綜合科での講演、「ネットワーク京都」誌での座談会での発言、2010年から継続している学会での2012年度の発表は、自分の問題意識を集大成したテーマで報告した。7月に入ると若者の就職状況の改善を目指して経営者・経済団体への申し入れと懇談を行い、職場ではケース・カンファレンスを取りまとめた。最近明らかに増えてきた読書量、結構充実したワーク・ライフ・バランス、等々が私の現況である。
1年前スキルス胃癌を発見した10月15日から退院後半年の間にも、いろんなことがあった。
7月1日には姉Hへの「陣中見舞」で鎌倉へ訪問した。6月30日22時大阪駅バスターミナル発横浜行きの夜行バスに乗る。明朝6時45分に横浜バスターミナル着で鎌倉へ。鎌倉の街を歩いてH宅へ向かう。途中ショッピングセンターで土産などを買い込み結局10時20分に到着。歴史を忍ばせる落ち着いた街を歩く結構な散歩でもあった。H宅では息子、つまり私の甥であるYとも合流し、久しぶりの再会に話が弾んだ。昼には鎌倉山近くにあるすばらしい庭を持つ料亭の檑亭(らいてい)にて3人でそば定食をいただく。姉宅から檑亭まではちょっとした山を越え、歩いて片道40分程度はかかる。結構な日差しの中、往復を歩いた姉は、年齢に比して脚は結構丈夫である。16時40分にまたの再会を約束して姉宅を後にした。途中甥宅に寄ってJR大船迄歩く。JR大船から横浜に戻り、再びバスターミナルから22時発の大阪BT行きの夜行バスに乗って帰路に着いた。結局この日は良く歩き回ったので、歩数計は28,821歩。
7月2日は流石に長距離夜行バスでの朝帰りだったので仕事は休暇を取って、家に戻ってから小休止後午後には映画に出かけた。「一枚のめぐり合い」というアメリカ映画で、アフガンの戦場で一枚の写真を拾った兵士が、復員後PTSDに悩まされながらもその写真に写った女性を探す旅に出る・・・。ストーリーの背景の設定に戦争の悲惨さなど、メッセージを発信し丁寧に作ろうとする意図はわかるが、ストーリー特にエンディングが少し俗っぽくて物足りない気がした。これは私の感想。
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