goo何気無い日々が心地よい安寧

何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

☂️🚶‍♀️…隠元橋…お茶と歴史公園… 211122

2021-11-22 18:38:00 | 🚶 歩く
☂️🚙↔︎🚉、🚙↔︎🚉 

☂️🚶‍♀️↔︎右岸河川敷 ☂️🚶‍♀️…右岸河川敷…隠元橋⇅…右岸堤防道…お茶と歴史公園↩️
☂️🚶‍♀️↔︎📮
🚶‍♀️12275歩+639歩

朝から☂️:隠元橋15℃:風穏やか
 雨で醍醐山系は霧に包まれた
今日も先週に続きダム放流19㎥/s
 (国土交通省琵琶湖河川事務所によると,21日午後5時現在の琵琶湖の水位は-68cm(前日比-1cm):14年振りの低水位のまま)
お茶と宇治のまち歴史公園の覆小屋にて家守!

夜)🚙↔︎六原👭


覆小屋に子ヤモリ

同:外壁にゲジゲジ
醍醐山系に霧





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「もうイエス様では救われないのか」信者急減キリスト教が有史以来の危機…世界的"宗教変動"の衝撃 202111

2021-11-22 16:00:00 | なるほど  ふぅ〜ん

「もうイエス様では救われないのか」信者急減キリスト教が有史以来の危機…世界的"宗教変動"の衝撃
  プレジデントonlain より211122  鵜飼 秀徳


⚫︎欧米で「教会離れ」が進んでいる。
 米国の調査機関によれば、信じる宗教は何かとの問いに「キリスト教」と回答した米国の成人は2009年の77%から10年後に65%に急減した。
 ジャーナリストで僧侶の鵜飼秀徳氏は「逆に増えているのは“無神論者”で、特に20~30代は旧来からの教会のつながりよりも、ネット(SNS)を通じた無宗教コミュニティーを求める傾向がある。
 また、アップルやグーグルなどで瞑想が取り入れられたり、マインドフルネスや禅への関心が高まったりしたことで、半世紀前にはほとんど存在しなかった仏教徒も増えている」という――。


⚫︎世界のイスラム教徒の数がキリスト教徒を上回る日
 仏教は減退し、キリスト教は現状維持、イスラム教は繁栄の時代を迎える――。

 世界三大宗教と呼ばれる仏教、キリスト教、イスラム教の勢力が転換点を迎えている。将来的にはイスラム教が世界で最大勢力を獲得する見込みで、このような宗教構造の変化は国際政治や生活習慣などにも影響を与える可能性がある。

 イスラム教国のブルネイではイスラム教に基づくシャリア刑法が導入され、飲酒、喫煙などが厳しく制限されている
 現在、世界最大の宗教勢力はキリスト教である。世界の総人口73億人のうち23億人(人口比で32%)をキリスト教徒が占めている。
 次いでイスラム教徒が18億人(25%)、ヒンズー教徒が11億人(15%)、仏教徒が5億人(7%)、民族信仰が4億人(5%)だ。
 日本の神道は国際的な分類では、「民族信仰」のカテゴリに入る。ちなみに、無宗教は12億人(16%)である。

⚫︎この宗教構造が、ドラスティックに変化する。
 世界の宗教動静を調査している米調査機関ピュー・リサーチ・センターによれば、約40年後の2060年までにはイスラム教徒が30億人(人口比31%)、キリスト教徒が31億人(32%)とほぼ同等になり、その後はイスラム教が世界最大の宗教に躍り出ると見込んでいる。

 数の上では仏教を上回っているヒンズー教徒も11億人から14億人(15%)に増える。ユダヤ教は1430万人から1640万人になると予測されている。

 では仏教はどうか。仏教は5億人から4億6200万人(5%)に減少する。世界宗教の中では唯一の減退となる見通し。同時に無宗教者も3ポイントほど減少に転じると見込まれる。

 こうした宗教構造が変化する背景には、世界人口の激増がある。世界の人口は、2015年の73億人から2060年の間に96億人にまで膨らむと予見されている。この人口増加傾向が高い地域と、イスラム教信仰圏とが重なるのだ。

 たとえば、人口2億6000万人のうち9割近くがイスラム教徒というインドネシア。2060年代中頃には6000万人ほど人口が増える見通しだ。

 また、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では、民族信仰に加えてイスラム教とキリスト教を信じる割合が高い。この地域は合計特殊出生率が4~7という高水準にある。したがってこの地域では、キリスト教も爆発的に信者数を伸ばすようにも思われる。

 だが、キリスト教は北アメリカやヨーロッパでは出生率が低下する傾向にあるため、伸び率を押し下げている。

 もっといえば、キリスト教は米国や欧州先進諸国においては「教会離れ」「宗教転換」が進み、有史以来の危機的状況に直面している。

⚫︎「キリスト教」と回答した米国成人、2009年77%から10年後に65%へ
 ピューリサーチセンターが2018から2019年にかけて実施した調査では、「自分が信じる宗教は何ですか」という質問に対し、「キリスト教」と回答した米国の成人は65%。この数字は2009年の77%から12ポイントも減少している。

 宗派でみればプロテスタント(51%→43%)とカトリック(23%→20%)では、ややプロテスタントのほうが、減少割合が高いという。全キリスト教徒のうち、定期的に教会に通う割合も52%から47%と減少している。

 一方で「無神論者」の割合は、2009年の17%から9ポイント増えて26%になった。現在、米国ではカトリック信者よりも無神論者のほうが多数派になってきている実態があるのだ。
 その背景には、日本とは異なる米国の信仰形態がある。日本の場合は「イエ」で宗教を継承していくことが多い。だが、米国では親や夫がカトリックだからといって、子供や妻までカトリックを信じるとは限らない。

 特に現在25歳から40歳のミレニアル世代の教会離れは顕著である。彼らはITリテラシーに長けており、旧来からの教会のつながりよりも、インターネット(SNS)を通じた無宗教コミュニティーを求める傾向にあるとの分析もある。

 ヨーロッパでも教会離れは加速している。国によって原因は異なるものの、例えばフランスやイギリス、アイルランド、オーストリアなどでは聖職者による性的虐待問題が大きく影響している。
 性的虐待は21世紀に入ってから社会問題化した。フランスでは独立委員会が先月、1950年以降に虐待に関わったカトリック教会関係者が最大3200人にも及ぶことを明らかにしたばかりである。

 ドイツでは教会税から逃れたいという理由で,教会からの脱会が相次いでいる。同国では教会に所属するキリスト教徒である場合、所得税の8~10%が教会税として課される。
 日本に置き換えれば、どこかの菩提寺の檀家であれば「寺院税」を支払う義務が発生するということと同じ。この教会税逃れのためこの数年、毎年20万人以上の信者が教会から離れている。
 教会がジリ貧になった結果、教会が売りに出され、替わってイスラム教のモスクが入るという事態になっている。

⚫︎「教会離れ」の受け皿のひとつが半世紀前まで存在しなかった仏教
 欧米における教会離れの受け皿のひとつになっているのが、仏教である。米国では半世紀前まではほとんど存在しなかった仏教徒の割合が近年、増えてきている。

 アップルやグーグルなどで「瞑想」が取り入れられてきた影響もあり、「マインドフルネス」や、「禅」、あるいは最近では「念仏」などに精神性を求める傾向がみられる。インターネットを通じて、仏教の教えに触れる「ナイトスタンド・ブディスト」という人々も増えている。
 だが、欧米における仏教はまだまだマイナーな宗教であり、教会を離れた人々は「無宗教者」に転じるケースがほとんどだ。

 欧米における無宗教者の拡大や、全世界的なイスラム教の広がりは良くも悪くも、国際関係に影響を与えそうだ。確かに経済面ではメリットもある。ムスリムを対象にしたハラール食品やファッションなどのマーケットの拡大が予想できる。

 一方で、歴史的にイスラム教はキリスト教との対立関係にあり、宗教的価値観の違いによる摩擦が生じないとも限らない。また、女性に対する人権や教育、社会進出、あるいは表現の自由などが制限されているイスラム教の国家もあり、課題は少なくない。

 グローバルな宗教変動が起きている一方で、日本の宗教は当面は安定的に推移すると予測できる。

 現在、日本人の信仰は仏教徒が8500万人、神道が8900万人、キリスト教徒が190万人、諸宗が740万人だ(文化庁「宗教年鑑 令和2年」)。
 人口1億2500万人にたいし、宗教人口が合計1億8330万人になっているのは日本人の多くが仏教と神道を掛け持ちしているからである。地域の寺の檀家であり、氏子であるといったふうに。

 その日本において、中長期的な宗教人口の増減を予測した調査は存在しない。だが、NHK放送文化研究所が実施している宗教に関する調査をみれば、「信仰している宗教」は2008年調査と2018年調査では男性が3ポイント増、女性が5ポイント減であり、さほど大きな変化はみられない。

 日本は今後、本格的な人口減少の時代に入るとはいえ、信仰形態は仏教と神道のハイブリッドである状態が当面は続くと考えられる。
 日本でも「寺離れ」「無宗教化」が叫ばれ続けているが、欧米の教会離れに比べればまだ楽観視できるレベルである。世界を見回しても、宗教動静が極めて安定しているのが、日本なのだ。


⚫︎鵜飼 秀徳(浄土宗僧侶/ジャーナリスト
1974年生まれ。成城大学卒業。新聞記者、経済誌記者などを経て独立。「現代社会と宗教」をテーマに取材、発信を続ける。著書に『 寺院消滅』(日経BP)、『 仏教抹殺』(文春新書)など多数。近著に『 仏具とノーベル賞 京都・島津製作所創業伝』(朝日新聞出版)。浄土宗正覚寺住職、佛教大学・東京農業大学非常勤講師、(一社)良いお寺研究会代表理事、(公財)全日本仏教会広報委員など。
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フライトの脱炭素化を実現する「持続可能な航空燃料」。加速する実用化の取り組みと、解決すべき課題 202111

2021-11-22 10:34:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

フライトの脱炭素化を実現する「持続可能な航空燃料」。加速する実用化の取り組みと、解決すべき課題
 WIRED より 211122


 ユナイテッド航空のテストパイロットであるライアン・スミスは10月初旬、メキシコ湾上空で90分間の試験飛行を実施するためにヒューストンから飛び立った。彼が操縦する「ボーイング737」旅客機には乗客がおらず、代わりに特殊な燃料が積まれていた。

 片方のエンジンを動かしていたのは、テキサス州の製油所が供給する石油由来の一般的な航空燃料である。しかしもう片方は、ロサンジェルスのとある工場が廃棄した未利用の食用油と動物性油脂のみを原料とするバイオ燃料だったのだ。

⚫︎カーボンフットプリントを70%削減
 ユナイテッド航空によると、このフライトにおける各エンジンの燃料消費は600ガロン(約2,270ℓ)で、二酸化炭素(CO2)の排出量も左右で同等(12,660ボンド/約5,742kg)だったという。
 しかし、バイオ燃料は石油ではなく植物由来の原料から生成されており、植物は光合成でCO2を吸収することから、カーボンフットプリントは通常の航空燃料に比べて約70%少ないとされた。

 ユナイテッド航空でグローバル環境問題・持続可能性担当マネジングディレクターを務めるローレン・ライリーは、「わたしたちは、持続可能な燃料を使った航空機が従来の燃料を使ったときと同じように飛行できることを証明したかったのです」と話す。「そして今回それが証明されました。これは脱炭素化に向けた確かな一歩です」

 石油採掘場から片道切符で直接大気中にCO2を送り込む従来の燃料と違い、持続可能な航空燃料(SAF)は植物と燃料、エンジンの3つによって構成される炭素のリサイクルの環の一部として考えられる。
 事実、米連邦政府と航空業界の推計によると、SAFの製造に使われる原料とエネルギーの種類によっては、CO2の生涯排出量を従来の燃料に比べて50〜80%削減できるという。

 今回実施されたヒューストン発の試験飛行は、民間航空機が少なくともひとつのエンジンをSAFのみで稼働させた初めての例である。
 いまのところSAFは石油由来の燃料と混ぜて使用するよう定められており、その混合率は旅客機の場合は最大50%だ。これまで米国環境保護庁(EPA)は7種類のSAFを認可しており、これに加えて開発途中の燃料もいくつかある。

 なお、SAFは「ドロップイン燃料」、つまり既存のジェットエンジンを改修せずにそのまま投入(ドロップイン)できる種類の代替燃料だ。その原料は、多様な植物から家畜用の飼料、廃食用油まで幅広い。
 生産には熱と化学触媒による精製が必要となるが、SAFを生産する企業の多くがこの工程の低炭素化を図るために太陽光発電や風力発電による再生可能エネルギーを使っている。
 また、SAFを生産する企業はそれぞれのCO2削減目標を達成するために各製造プロセスで使うエネルギー量を常に把握している必要があるが、そのために監査員まで雇って自社のカーボンフットプリントを認定してもらっているという。

⚫︎航空会社を悩ますSAFの供給不足
 米バイデン政権は国内の航空会社に対しSAFの積極的な使用を奨励しているが、いまのところ生産量は十分とは言えない。米国内でSAFの製造を手がけるプラントはカリフォルニア州パラマウントにあるWorld Energyの廃油処理場と、テキサス州シルスビーにあるGevoの精製所の2カ所のみだ。このうちGevoは、トウモロコシを原料としたイソブタノールというアルコール化合物を蒸留して航空燃料を生成している。

 またその希少性から、SAFは価格が通常の航空燃料の2〜4倍におよぶ。ユナイテッド航空は年間40億ガロン(約151.4億ℓ)の燃料を購入しているが、SAFはそのうちの約100万ガロン(約378万ℓ)にすぎない。ライリーは「本当はもっとSAFを増やしたいのですが、十分に供給されていないのです」と言う。

 地球温暖化の観点からすると、航空機を飛ばすことは害でしかない。航空会社にもよるが、ニューヨークとロサンジェルスを1往復するだけで乗客ひとりあたり最大2.4トンのCO2を排出するのだ。
 EPAの計測によると、これは乗用車1台を6,000マイル(約9,656km)走らせた場合、あるいは2,653ポンド(約1.2トン)の石炭を燃やした場合と同じ排出量である。

 さらに飛行距離が長くなれば、当然この数字も大きくなる。ベルリンに本拠を置くドイツの環境団体Atmosfairが提供する航空機のCO2排出量計測システムで調べたところ、デンヴァーからパリへのフライトは片道4.9トン、マイアミから上海へ飛べば10トン近くのCO2を大気中に撒き散らす計算になった。

 ジェット機によるCO2排出量は世界全体の温室効果ガスの2.5%にすぎないが、専門家らは途上国で空の旅の需要が高まるにつれこの数字も大きくなるだろうと懸念している。
 また従来の航空燃料は、燃焼時に硫黄や窒素といった汚染物質や水蒸気、飛行機雲なども発生させてしまう。21年1月に大気環境学会誌『Atmospheric Environment』に掲載された米国と欧州の研究者らによる論文は、こうした化合物がジェット機による温暖化への影響を増幅させ、その割合は世界の総排出量の7〜8%まで引き上がると推定している。

⚫︎米国では政府の支援も拡大
 バイデン政権は9月、SAFを生産する企業に対する税額控除や研究開発への助成金の給付を発表した。また、連邦政府の3機関と米国航空会社の連合体の協力によってSAFの使用量を30年までに30億ガロン(約113.6億ℓ)にまで増加させる目標も掲げている。

 また、現在は石油由来の燃料へのSAFの混合率が50%までに制限されているが、ユナイテッドは今回の試験飛行の結果を受けてこの規定も見直されることを期待している。
「今回のテストで、SAFを燃料とした場合もボーイングの旅客機は支障なく使用でき、従来の燃料を使った場合と何ら変わらない性能を維持できることが証明されました」と、ユナイテッド航空のライリーは言う。「混合制限はもはや必要ないのかもしれません。わたしたちは、当社のすべての航空機がSAFのみで飛べるようになる日を待ち望んでいます」

 Gevoの最高経営責任者(CEO)であるパトリック・グルーバーは,GevoがSAFの製造を開始してから10年が経過しており,バイデン政権による税額控除や航空各社からの需要継続によって生産の規模拡大が必要になった場合もそれに対応する技術はすでに確立していると話す。
 「技術開発は十分です。当社の燃料がジェットエンジンを問題なく動かせることは証明されており、認可も受けています」と、グルーバーは言う。「いまやるべきは資金を投入し、誰もがメリットを享受できるようにすることなのです」

 Gevoはこのほど、8億ドル(約911億円)を投じてサウスダコタ州レイクプレストンに新たな施設を建設する計画を発表した。
 24年の操業開始までに,年間4,500万ガロン(約1億7,034万ℓ)のSAFと3億5,000万ポンド(15万8,757トン)の家畜用飼料の生産が可能になる見込みだ。グルーバーの話では,同プラントはCO2排出量を減らすために,近隣の風力発電所からの再生可能エネルギーで稼働する。

⚫︎空気から燃料をつくりだす
 こうした動きの一方で、植物や廃油を使う代わりに、何もないところからSAFをつくりだそうとしている起業家もいる。
 これに使われるのは、大気中に含まれるCO2から取り出した炭素分子と水から分離した水素分子とを結合させるという巧妙な化学の技だ。スタンフォード大学の化学工学研究室からスピンアウトしたスタートアップ、Twelveの共同創業者であるニコラス・フランダースは、この手法で持続可能な炭化水素燃料が生成できると説明する。

 同社のコア技術は、独自の触媒技術を用いたスーツケース大の電気化学リアクターだ。この装置は水と電気を使ってCO2を燃料に変えられる。フランダースたちはセメントや鉄鋼などの製造工場から出るCO2の流出口の横にリアクターを積み並べ、そこで取り込んだCO2を炭化水素燃料に変換しようと考えているのだ。
「必要なジェット燃料の量に合わせて、必要な数のモジュールを組み合わせるだけです」と、フランダースは説明する。

 この燃料製造法は、CO2を大気中から直接回収する方法でも機能するという。これは、いわゆる直接空気回収(DAC)と呼ばれる技術だ。

 カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者らが21年初めに発表した研究によると、炭素を回収する装置を今世紀末までに数万台製造できるよう世界規模で取り組めば、DACによって温室効果ガスを削減できる可能性が高いという。
 しかし、たとえDACに巨額の資金を投じたところで、パリ協定で定めた「産業革命前と比べて世界の気温上昇を1.5℃以内に抑える」という努力目標の達成に不可欠なCO2削減量のほんの一部しか除去できないとも、この論文は指摘している。
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COP26でも高まらなかった原発「復権」の機運  202111

2021-11-22 10:19:00 | なるほど  ふぅ〜ん

COP26でも高まらなかった原発「復権」の機運
  Wedge より 211122   岡崎研究所


 英グラスゴーで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、世界の平均気温の上昇を産業革命前から1・5度に抑える努力を追求する、石炭火力発電を段階的に削減するなどの内容を含む「グラスゴー気候協定」を採択し、閉幕した。
 しかし,温室効果ガス削減に資するはずの原子力発電の「復権」の機運は高まっていない。

 11月4日付けのウォールストリート・ジャーナル紙に掲載された論説‘Nuclear Power Is the Best Climate-Change Solution by Far’は、「原子力発電が気候変動への最善の解決策である。その全体的な温暖化ガスの排出は石炭の700分の1であり、太陽光の4分の1である」と指摘する。
 この論説の筆者の一人フィラットは技術ベンチャーキャピタルや情報技術会社で働いた電気工学のエンジニアで、もう一人のミラーは物理学者・分子生物学者だそうである。

 この論説は、次のように具体的数値を交えつつ、原発利用の有効性を説く。

・MITの核工学の教授、Jacopo Buongiornoの計算によれば、建設、鉱物採取、輸送、稼働、廃炉、廃棄物処理を含む原発のライフサイクルを通じて、温暖化ガスの排出は石炭の700分の1、ガスの400分の1、太陽光の4分の1である。

・電力1単位あたりの原発建設のための必要な原料の量は同等の太陽光や風力よりずっと少ない。

・核廃棄物は明らかに処理が困難であるが、廃棄物の量は太陽光の1万分の1、風力の500分の1である。

・大規模原発の100億ドル、10年の計画・実施サイクルは小型モジュール反応炉で半分に減らせ、マイクロ反応炉でさらに半分にできる。

・マイクロ反応炉は5年から10年に一度燃料を供給するだけで1-20メガワットの発電(500-2000世帯に十分な電力供給ができる)が可能だ。これらは空気冷却でき、放射線を出すリスクなしに速やかに閉鎖可能で、小さなスペースしか必要としない。

・政治的ハードルを越えられるならば、マイクロ反応炉を電気自動車のための充電ステーションや大きな商船の推進力などいろいろな分野で使いうる。米海軍は50年以上問題なく船上核反応炉を使ってきた。

・原子力発電は安く、効率的で、非常に信頼性があり、ほぼ炭素排出しない。小型反応炉を含む新設計は大規模放射能汚染のリスクを大きく下げる。

 上記論説は、ご紹介した要点からも明らかな通り、脱炭素戦略で原発が果たすべき役割を強調し、特に小型原発を多く作り、炭素排出なしに電力を供給しうるようになれば、脱炭素化を痛みなく実行できると説いている。

 2050年におけるカーボン・ニュートラルを目指す電源構成では、原子力の部分をより大きくすることは今後の小型原子炉の技術開発状況によっては十分可能であると考えられる。

⚫︎原発事故と気候変動による災害どちらが危険か
 福島の原発事故は原発への逆風を強めたが、カーボン・ニュートラルを実現するためには、二酸化炭素をほとんど排出しない原子力発電を増やすのが最も有効なやり方であるというこの論説の趣旨には賛成できる。
 二酸化炭素排出削減と電力需要を両立させるためには、原子力発電が最も有効性が高いことを、この論説の数字は示している。原発反対論は根強いが、感情的な議論である面が強く、これは克服していくべきであろう。

 米国を含む各国での技術開発状況については、敏感になって情報収集を行っていくべきであろう。米海軍が50年以上問題なく船上核反応炉を使ってきたことは十分留意すべきことであると思われる。

 地球規模での気候変動が森林火災や台風の強大化などで人類の生存にもたらす危険と、原子力発電事故への恐怖は冷静に比較衡量すべきであり、発電をより多く原子力に頼る方が地球温暖化を許容する結果となるよりもずっといいように思われる。

 再生可能エネルギーがもてはやされているが、上記論説も指摘する通り、実のところは大きな環境負荷をもたらす。
 昨今の議論ではこの点にほとんど目を向けていないように思われる。なお、再生可能エネルギーでは太陽光発電が一番安いということであるが、このための敷地の確保は森林法上の規制もあり、日本ではそう簡単ではない。

 なお、最近、フランスのマクロン大統領は、エネルギー安全保障と脱炭素には原発が必要であるとして、同国内における原発の建設を再開することを表明している。
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東大、光量子計算の万能プロセッサを開発 「究極の大規模光量子コンピュータ」実現へ 202111

2021-11-22 01:10:00 | 気になる モノ・コト

東大、光量子計算の万能プロセッサを開発 「究極の大規模光量子コンピュータ」実現へ
  ITmediaニュース より 211121 松浦立樹


 東京大学は11月13日、光を使った量子コンピュータの研究で、単一でさまざまな種類の計算や、複数ステップに渡る計算を実行できる万能な計算回路「光量子プロセッサ」の開発に成功したと発表した。

 量子コンピュータは、特定の計算を現在のスーパーコンピュータより高速に実行できるものとして、各国でさまざまな方式のコンピュータの開発が進んでいる。
 今回、研究チームが取り組む光を使った方式は、他の方式とは違い常温・大気中で動作が可能なことや、光を使った量子通信との相性の良さ、高クロックによる高速な計算処理ができるなどの強みがある。

 しかし、従来の光量子コンピュータの方式では、複数の計算を行うには回路が大量に必要になり、回路が大規模になる欠点があった。
 これに対し研究チームでは、万能な計算回路を1つ置き、そこを何度もループすることで、最小規模の回路で効率良く計算可能な「究極の大規模光量子コンピュータ」方式を2017年に考案。今回の研究では、回路を変更することなく万能な計算回路が可能になる光量子プロセッサの開発に成功した。

 一般に光量子コンピュータの計算回路は、量子が持つ情報を、別の量子に移動する「量子テレポーテーション」と呼ばれる情報通信手段に基づき、計算を行う。具体的には、(1)2つの光パルスの間の量子もつれの合成、(2)片方の光パルスの測定、(3)もう片方の光パルスへの操作、の一連の手順を踏むことで四則計算などの単純な計算を1回実行できる。

 研究チームでは、2019年5月時点で(1)までを実行できるプロセッサを開発しており、今回、回路の多数の構成要素をナノ秒当たりの精度で時間同期しながら切り替えできる仕組みを導入し、プロセッサを完成させた。これにより、(1)から(3)までの手順全てを実行し計算できるようになったという。

 (1)から(3)までの手順を繰り返すことで、最大3ステップまでの計算ができることを実証。原理的にはプロセッサを繰り返し使うことで、さまざまな計算を無制限に続けることが可能という。実行する計算の種類や繰り返し回数なども変更可能で、量子コンピュータに必要な5種類の計算のうち4種類を同じ回路構成で、もう1種類も特殊な補助光パルスを使えば実行できると理論的に示しているとしている。

 これらの結果から、従来の光量子コンピュータの計算回路にはなかった、複数ステップでも計算を繰り返せる拡張性と、計算の種類変更に必要な汎用性を兼ね備える万能な動作を光量子プロセッサ1つで実行できるという。これは、究極の大規模光量子コンピュータの実現に貢献する他、量子通信や量子センシング、量子イメージングなど光量子技術への応用も期待できるとしている。

 この研究成果は、米国の科学雑誌「Science Advances」に11月12日付で掲載された。
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