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📘 SF小説『星を継ぐもの』シリヌズ未蚳の第5郚最終巻『ミネルノァ蚈画仮題』の刊行が決定 202307

2023-07-12 00:49:00 | ðŸ“— この本

 SF小説『星を継ぐもの』シリヌズ未蚳の第5郚最終巻『ミネルノァ蚈画仮題』の刊行が決定。ハント博士がマルチバヌスの謎に挑む
  ファミ通.com  ã‚ˆã‚Š230712


 東京創元瀟は、SF小説『星を継ぐもの』の新版を2023幎7月7日金に発売した。
本䜜は、SF小説の金字塔ず呌ばれるゞェむムズ・P・ホヌガンのデビュヌ䜜。月面で発芋された5䞇幎前の死䜓の謎に迫る。

 たた、8月よりシリヌズ続線『ガニメデの優しい巚人』、『巚人たちの星』、『内なる宇宙䞊䞋』の新版も毎月䞀䜜ず぀刊行される。

 あわせお、未蚳のシリヌズ第5郚にしお最終巻『ミネルノァ蚈画仮題』原題『Mission to Minerva』がこの冬に刊行されるこずも明らかずなった。
 こちらは『内なる宇宙』から14幎埌の2005幎に曞かれた䜜品で、シリヌズ䞻人公のハント博士ずダンチェッカヌ教授がマルチバヌスの謎に挑むストヌリヌが展開される。

以䞋、リリヌスを匕甚

 100刷突砎の䞍朜の名䜜、ゞェむムズ・・ホヌガン『星を継ぐもの』が新版で刊行 創元SF創刊60呚幎を蚘念した目玉䌁画
 シリヌズ続線『ガニメデの優しい巚人』『巚人たちの星』『内なる宇宙䞊䞋』も新版ずしお連続刊行したす。

 1980幎の刊行以来、長く愛され続け104刷を突砎した、J・P・ホヌガン『星を継ぐもの』を新版で刊行
 SF読者だけでなくミステリ奜きからも絶賛される䞍朜の名䜜。
さらに、8月よりシリヌズ続線『ガニメデの優しい巚人』『巚人たちの星』『内なる宇宙䞊䞋』も新版で連続刊行いたしたす。

 ハヌドSFの巚匠・ゞェむムズ・P・ホヌガンのデビュヌ䜜にしおSF文孊の金字塔『星を継ぐもの』が、装いも新たに新版ずしお登堎です。

 第12回星雲賞海倖長線郚門受賞䜜でもある本䜜は、1980幎5月の創元SF文庫での刊行以来、日本の読者に長く愛され続けお驚異の刷数104版に到達、創元SF文庫読者投祚でも堂々の第䜍を獲埗するなど、創元SF文庫を代衚する名䜜です。
 たた星野之宣氏によっお挫画化されるなど、今なお新たなファンを獲埗し続けおいたす。

 時空を超えた壮倧な謎を描いおいる本䜜の人気は、ずいうゞャンルにずどたらず幅広いゞャンルの䜜家・読者から厚い支持を集めおいたす。


📘シリヌズ前䜜を4か月連続刊行。そしお最新䜜も。
 7月の『星を継ぐもの』を皮切りに、シリヌズ続線にあたる『ガニメデの優しい巚人』『巚人たちの星』『内なる宇宙䞊䞋』を毎月䞀䜜ず぀、加藀盎之氏による描き䞋ろしの新カバヌず、文字を倧きく、読みやすくした新版ずしお4か月連続刊行いたしたす。
 『ガニメデの優しい巚人』以降の䜜品には新たな解説も収録されたす。
さらに、未蚳のシリヌズ第郚にしお最終巻『ミネルノァ蚈画仮題』をこの冬、぀いに刊行決定『内なる宇宙』から14幎埌の2005幎に曞かれた䜜品で、シリヌズ䞻人公のハント博士ずダンチェッカヌ教授がマルチバヌスの謎に挑みたす。
どうぞご期埅ください

📘キャンペヌンも実斜
 今シリヌズの連続刊行を蚘念しお読者プレれントキャンペヌンを実斜しおいたす。
刊行前の読者参加型キャンペヌンずしお「【新版刊行蚘念䌁画】あなたの『星を継ぐもの』は䜕版みんなで104版コンプリヌトできるかな」を実斜いたしたした。
 これは『星を継ぐもの』をお持ちの読者の皆様にご協力いただき、初版から104版たですべおの版の奥付画像を集めようずいう䌁画です。
 2018幎に版数100版を突砎した際、同じ䌁画をおこなったずきは、惜しくも揃えられなかったため、5幎越しのリベンゞでもありたした。
 最終的には、思わぬ事実の刀明もありたしたが、コンプリヌト達成ずいう結果ずなりたした。

📘さらに、刊行埌にもプレれントキャンペヌンを開催いたしたす
 7月刊『星を継ぐもの』、8月刊『ガニメデの優しい巚人』、9月刊『巚人たちの星』、10月刊『内なる宇宙』䞊䞋ず、4䜜品すべおのカバヌを食る加藀盎之氏の新䜜むラストを䜿甚した特補図曞カヌドを抜遞でプレれントする䌁画です。
詳现はこちら

『星を継ぐもの』特補図曞カヌド
東京創元瀟のを代衚する名䜜『星を継ぐもの』ずそれに続くシリヌズの新たな歎史の始たりです。
ぜひご泚目ください

曞誌情報

📘星を継ぐもの
ゞェむムズ・・ホヌガン 池倮耿蚳 レヌベル創元SF文庫
ペヌゞ数326ペヌゞ
初版1980幎5月23日
改版2023幎7月7日
定䟡880円皎蟌
装画加藀盎之
装幀岩郷重力+W.I
内容玹介月面で発芋された、真玅の宇宙服をたずった死䜓。綿密な調査の結果、驚くべき事実が刀明する。死䜓はどの月面基地の所属でもないだけでなく、この䞖界の䜏人でさえなかった。圌は5䞇幎前に死亡しおいたのだいったい圌の正䜓は調査チヌムに招集されたハント博士は壮倧なる謎に挑む。珟代ハヌドSFの巚匠ゞェむムズ・P・ホヌガンのデビュヌ長線にしお、䞍朜の名䜜第12回星雲賞海倖長線郚門受賞䜜。解説鏡明

▶︎著者プロフィヌル
ゞェむムズ・・ホヌガン 1941幎、英囜ロンドン生たれ。
 コンピュヌタ・セヌルスマンだったが、1977幎に䞀気に曞き䞊げた長線『星を継ぐもの』でデビュヌ。同曞は日本に翻蚳玹介されるず同時に爆発的な人気を博し、翌幎の星雲賞を受賞。さらに『創䞖蚘機械』『内なる宇宙』でも同賞を受賞した。『造物䞻ラむフメヌカヌの掟』『時間泥棒』など、最新科孊技術に挑戊する䜜品を矢぀ぎばやに発衚し、珟代ハヌドの旗手ずしお幅広い読者を獲埗した。たた『未来の二぀の顔』『未来からのホットラむン』『星を継ぐもの』は星野之宣によっお挫画化されおいる。2010幎没。

▶︎蚳者プロフィヌル
池倮耿むケヒロアキ1940幎生たれ。囜際基督教倧孊卒。
 アむザック・アシモフ《黒埌家蜘蛛の䌚》シリヌズ、ゞェむムズ・・ホヌガン『星を継ぐもの』、ゞェむムズ・ヒルトン『倱われた地平線』、チャヌルズ・ディケンズ『二郜物語』など蚳曞倚数。著曞に『翻蚳䞇華鏡』がある。




💋初版持っおるけど 数千冊のどこかに  基本、早川系、創元系は初版で賌入。
  早速、賌買意欲を掻き立おられる感じ 
 補足)7/12 早速賌入 奥付の版衚蚘が 初版,104刷,新版 初版 ず👀初芋⁉︎
  わざわざ真倏のカンカン照りの真昌間に歩いお1時間半かけお本屋に行っお 
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「死の誕生」が生物の起源  自己増殖マシヌン「RNA」が「壊れる」こずで党おが始たった 202306

2023-06-22 10:42:00 | ðŸ“— この本

「死の誕生」が生物の起源  自己増殖マシヌン「RNA」が「壊れる」こずで党おが始たった
 珟代ビゞネス より 230622  å°æž— 歊圊


 すべおの生物に共通である「死」。
぀たり、生物の進化の最初から「死」はむンプットされおいたこずになる。

ベストセラヌ『生物はなぜ死ぬのか』の著者である小林歊圊氏が「死の起源」を探る
本蚘事は小林歊圊『なぜヒトだけが老いるのか』から抜粋・線集したものです。

🧬「よどみ」に生たれた生呜のタネ「RNA」
 䞀番最初の生物を䜜った進化ずは、いったいいかなるものだったのでしょうか。これは、コンピュヌタにたずえるず「プログラム」のようなものです。プログラムは、簡単に蚀うず芏則です。たずえば「AずBを足しお平均をCずする、それを繰り返す」みたいなものです。

 進化のプログラムの最初は、単玔な「物質」からのスタヌトです。
地球䞊の生呜は38億幎前に熱氎が噎き出し、枩床が高く化孊物質が垞に䟛絊されるような比范的小さな「よどみ」で起こったず考えられおいたす。このような堎所は化孊反応が起こりやすいのです。生き物は、昔から枩泉が奜きだったずいうこずです笑。

 そこで最初にできたのは、RNAやアミノ酞ずいった有機物です。有機物ずは、生呜の材料ずなる物質の総称です。

 RNAは将来芪から子ぞ受け継がれる情報、぀たり遺䌝子ずなる物質遺䌝物質です。新型コロナりむルス感染症のワクチンができたずきによく耳にしたメッセンゞャヌRNAmRNAのRNAです。アミノ酞は、生物の䜓を構成するタンパク質の材料ずなりたす。

🧬RNAの3぀の性質
 たずRNAです。RNAには、遺䌝子の基ずなる3぀の性質がありたす図1‒2。

図- RNAの぀の性質

 1぀目は、自身を耇補しお子孫に継承する「自己耇補胜」です。
RNAは4぀のブロック「塩基」G、A、U、Cが぀ながったひも状の分子です。さらにGはCず、AはUず結合できたす。そのため、図1‒2で瀺したように䞀方のRNA鎖を鋳型ずしお、それずちょうど盞補的な鎖鋳物を、時間をかけお䜜るこずができたす。この鋳型ず鋳物G-C、A-Uの結合は匱いので、熱やアルカリで剝がれたす。するず、それぞれがたた鋳型ずしお働いお盞補的な鎖を䜜りたす。

 このようにしお自分のコピヌを次々に増やしたす。「型」にチョコレヌトを流し蟌んで、同じ圢のチョコレヌトをたくさん䜜るような感じです。

 遺䌝子ずしお必芁な2぀目の性質は、倉化するこずです。
ただコピヌを䜜るだけでは氷の結晶が倧きくなるのずあたり倉わりたせんね。RNAずいう物質は、郜合がいいこずに反応性に富んでおり、化孊反応を觊媒したり自身の分子を切ったり぀ないだりする「自己線集胜」を持っおいたす。この性質によっお、G、A、U、Cの順番や長さが倉わりいろいろな反応を觊媒できるような分子に倉化できたす。

 ぀たりRNAは、自分ず少し違う倚様な分子を䜜り出すこずができるのです。チョコレヌトの「型」が勝手に倉化しお、いろいろなチョコレヌトを䜜り出しおいくわけです。

 3぀目の性質は、壊れやすいずいうこずです。せっかくできおも、時間が経぀ずたたブロックに戻っおしたいたす。チョコレヌトにたずえるず、溶けお圢がなくなるような感じになりたす。これは次に述べるように、倉化を加速する䞊で非垞に重芁な性質です。

🧬「死」の誕生
 このような倉化を生み出す自己増殖可胜なRNAが生呜のタネ皮ずなり、進化のプログラムが動き出したす。

 進化のプログラムずは、簡単に蚀うず「倉化ず遞択」の繰り返しです。「倉化」はいろいろな分子ができるこず、倚様性の獲埗です。専門甚語では倉異ず蚀いたす。「遞択」は倚様 なものの䞭で、たたたたその環境で耇補しやすい、増えやすいものが遞ばれお残るこずで す。適応ず蚀っおもいいず思いたす。

 このプログラムを動かし続ければ、やがおすごく増えやすい分子が誕生するこずは、容易に想像できたすね。

 実際には、もう䞀぀重芁なこずがありたす。

 それは、新しいRNAを䜜り出すための材料の䟛絊です。䜜るだけではやがお材料が底を぀いおしたい、プログラムは止たっおしたいたす。

 生呜の誕生は、奇跡的に良い条件が揃った小さな枩泉の氎たたりのような空間で、物質が濃瞮された堎所での出来事です。
 珟圚の科孊力をもっおしおも詊隓管内でれロから生呜を䜜れないこずを考えれば、倧元の材料から䜜るのは倧倉で、RNAのブロックの恒垞的な䟛絊がないずころで新しい組み合わせを䜜るのが難しいこずは想像できたす。

 そこでブロックを䟛絊する方法は、䞀぀しかありたせん。それは叀い分子が速やかに分解されお、たたブロックに戻るこずです。぀たりリサむクルです。

 RNAは先ほどお話ししたように、壊れやすい性質を持っおいたす。䜜られおは壊されお、次から次ぞず䜜り替えられたす。その䞭でより増えやすい分子が自身のコピヌを増やしおいきたす。
 あるいは、いく぀かの違う性質を持ったRNA分子が共同で働いたりお互いに぀ながったりしお、単に1本のひもではなく、耇雑な構造立䜓構造を䜜ったのかもしれたせん。

 たずえば自己耇補反応を助けるようなRNAや、切ったり぀ないだりの「線集」のみを
専門に觊媒するようなRNAも登堎したず思われたす。たさに、RNAによるRNAのた
めの「RNAワヌルド」が展開されたした。

 このように、最初の「生呜のタネ」であるRNAは自己増殖マシヌンでした。しかもそ
れらの性質は、RNAずいう「物質」の4぀のブロックの䞊び順による「デゞタル情報」で決たりたす。

 この自己増殖マシヌンの進化のプログラムを動かしたのは、倚様な詊䜜品ができおは壊されお材料を䟛絊するこず、぀たり「壊れるこず」です。これが進化の原動力ずなり、「死の起源」ずなりたした。

「死」はここから始たったのです。

ただし、RNAは物質であり、ただ生物ではありたせん。



ベストセラヌ『生物はなぜ死ぬのか』著者・小林歊圊氏の埅望の最新䜜『なぜヒトだけが老いるのか』6月22日発売は、ヒトだけが獲埗した「長い老埌」の重芁な意味を生物孊で捉え、「老い」の垞識を芆したす



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珟代における䞭庞の倧切さず困難さを考える――フランシス・フクダマ『リベラリズムぞの䞍満』 202304

2023-04-23 03:36:00 | ðŸ“— この本

珟代における䞭庞の倧切さず困難さを考える――フランシス・フクダマ『リベラリズムぞの䞍満』新朮瀟
 新朮瀟Forsight より 230423  åŸ…鳥聡史


リベラリズムの根幹を揺るがすような䞖界の混乱が続く。この状況を打砎するには

 フランシス・フクダマの『歎史の終わり』が、冷戊を終えた䞖界に倧ベストセラヌずしお迎えられ30幎が過ぎた。そこで瀺された自由民䞻䞻矩が恒久的な平和ず安定を実珟する「ポスト冷戊」の䞖界像は、しかし、いたやロシア・りクラむナ戊争やキャンセル・カルチャヌなど混乱の䞭で完党に吊定されたようにも芋える。
 か぀おフクダマが芋たのは幻想なのか。それずもこの混乱は、やはり歎史が“終わり぀぀ある”過皋の光景なのか。
 フクダマの最新刊📗『リベラリズムぞの䞍満』を埅鳥聡史氏が読み解く。



⚫︎「ポスト冷戊」の埌に
 2016幎のブレグゞット(むギリスのEU脱退)決定、ドナルド・トランプのアメリカ倧統領圓遞、2020幎に始たる新型コロナりむルス感染症のパンデミック,米䞭察立のさらなる深刻化、そしお2022幎からのロシア・りクラむナ戊争――私たちは近幎,明らかに䞖界の様盞が倉化し,䜕らかの意味で新しい時代に入り぀぀あるこずを実感しおいるのではないだろうか。
 次の時代がどのような特城を持぀のか,それがい぀頃に明確な茪郭を瀺すようになるのかはただ分からないが、䞀぀の時代が終わったずいう印象は拭いがたい。

 終わったず思われる時代は、しばしば「ポスト冷戊」ず呌ばれおきた。「ポスト」ずいう衚珟からも分かるように、それ以前の冷戊期に比べるず明瞭な察立軞はなかったかもしれないが、特城を欠いおいたわけではない。
 自由で開攟的な囜際秩序が望たしい基本原理ずされ、その䞋での具䜓的な方向性ずしお、囜際的にはグロヌバル化、囜内的には民䞻化が远求されおきた。根底にあった理念は、自由䞻矩リベラリズムであった。

 フランシス・フクダマは、ポスト冷戊期を代衚する政治思想家である。1989幎の「歎史の終わり」論文以降、リベラリズムの理念ずそれに基づく政治制床の重芁性、およびそれが確立される歎史的な展開に぀いお、数倚くの骚倪でダむナミックな著䜜を通じお論じ、䞖界に倧きな圱響を䞎えおきた。
 フクダマの議論は、サミュ゚ル・ハンティントンの「文明の衝突」論ず䞊んで、1990幎代以降の囜際秩序を考える䞊では今日なお必読である。

 フクダマの最新䜜である『リベラリズムぞの䞍満』は、2022幎に原著が公刊され、このたび䌚田匘継の優れた翻蚳により日本語版が公刊された。
 共産䞻矩や暩嚁䞻矩ずいった他の政治理念ずの察比においおリベラリズムの優䜍性を論じおきたフクダマが、リベラリズムの内なる課題を論じた意欲䜜である。
 これたでのフクダマの䞻芁著䜜に比べれば分量的にコンパクトであり、蚳文の明快さも手䌝い読みやすいが、叀今の政治思想に関する深い造詣ず䞖界を芋枡すような芖野の広さ、そしお今日的課題ぞの鋭敏さなど、圌の知的営為の゚ッセンスが随所に珟れおいる。

⚫︎リベラリズムの内なる課題ずは
 ポスト冷戊期の䞖界においお、間違いなく指導理念であったリベラリズムには、珟圚どのような課題があるのだろうか。
 フクダマは、17䞖玀半ばのペヌロッパにおける宗教戊争終結の時期に起源を持ち、フランス革呜・アメリカ独立革呜・産業革呜の経隓、共産䞻矩・ファシズムなどずの察決を通じお圢成された「叀兞的リベラリズム」に察しお、今日倧きく3぀の方向からの䟵食が生じおいるこずを指摘する。

 1぀はネオリベラリズムによるものである。
叀兞的リベラリズムの䞻芁な構成芁玠であった経枈的自由や個人䞻矩に基づく自己責任原則が過剰に重芖され、政府による瀟䌚経枈的介入を拒絶するようになるず、リベラリズムに立脚した瀟䌚には䞍平等が広がり、連垯は倱われおしたう。
 フクダマは、『リベラリズムぞの䞍満』第1章でむギリスの政治哲孊者ゞョン・グレむを匕甚し぀぀、叀兞的リベラリズムは個人䞻矩的ではあるが、平等䞻矩、普遍䞻矩、改革䞻矩の芁玠も持぀こず、瀟䌚の倚様性や耇雑性を前提にしおいるこずに泚意を促す。

 もう1぀はアむデンティティ政治によるものである。
すべおの人が平等な扱いを受け、尊重されるべきであるずいう考え方は、宗教戊争や革呜などを契機に発展しおきた叀兞的リベラリズムにずっお、もずもず䞭栞的な芁玠だずいえる。
 ずころが、平等や尊厳の単䜍が個人ではなく人皮・宗教・ゞェンダヌなどの属性で括られる集団ぞず倉わり、さらにはそれらの集団が持぀アむデンティティを重芖しない他の人々を排陀キャンセルする傟向や、特定集団を䞍利に扱う構造がリベラリズムに基づく政治制床に存圚するず䞻匵されるようになるず、叀兞的リベラリズムの基盀ずなる寛容は匱たり、倚様性は損なわれる。

 さらに、第3の䟵食は情報技術の進展によっお生じおいる。
むンタヌネットを駆䜿した蚀論の自由ぞの監芖やフェむクニュヌスなどの情報操䜜は、䞻に暩嚁䞻矩囜家をはじめずしたリベラリズムが察抗する勢力によっお行われおきた。
 しかし今日、リベラリズムの申し子ずもいえる民間䌁業によっお、人々は敎序されない情報措氎に巻き蟌たれお、巊右のポピュリズムに動員され、さらには自らのプラむノァシヌも守られない状況に眮かれおいる。
 それが䞊に述べた2぀の䟵食ず結び぀くずき、叀兞的リベラリズムの原則からは守られるべき個々人の自由が商品化されたり、私的な倱蚀によっおキャンセルされおしたうずいった事態に぀ながる。

⚫︎私たちにできるこずは䜕か
 リベラリズムにずっお、珟状は極めお苊しいものずいわねばならない。今日盎面する課題は、埓来の共産䞻矩や暩嚁䞻矩ずの察抗ずは性質が倧きく異なるためである。
 共産䞻矩や暩嚁䞻矩、さらに遡れば宗教暩力による支配などは、いずれもリベラリズムずは異なる芁玠からもっぱら成り立っおおり、リベラリズムの偎は自らの優䜍性を䞻匵するこずで察抗できた。
 だが、ネオリベラリズム、アむデンティティ政治、そしお情報技術の進展に䌎う個々人の自由の䟵害は、リベラリズムの䞻芁な構成芁玠の䞀郚が過剰に匷たったこずによっお生じおおり、いずれもリベラリズムにずっおは獅子身䞭の虫なのである。

 この状況を打開する方策はないのだろうか。フクダマが提唱するのは、叀兞的リベラリズムぞの回垰、より具䜓的には、叀兞的リベラリズムを構成する諞芁玠のバランスをずるこずである。
 圌は『リベラリズムぞの䞍満』の末尟においお、叀代ギリシア哲孊の甚語を匕き぀぀「䞭庞」の必芁性を説く。先にふれたグレむによる定矩は、リベラリズムが個人䞻矩、平等䞻矩、普遍䞻矩、改革䞻矩ずいう特城を持぀ずしおいたが、これらのバランスを巧みにずり、特定の芁玠が突出しないようにするこずが、最も倧切になるずいうわけである。䞭庞あるいは適切なバランスが確保されれば、確かにその効果は倧きいであろう。

 フクダマが認識しおいながら論じ切っおいない問題は、いかにしおバランスを確保するか、である。もちろん圌らしく、個人レノェルで䞭庞の粟神を逊うための教逊の埩暩、ずいった議論には向かわない。
 政治制床を通じた暩力の抑制ず均衡チェック・アンド・バランスが圹立ちうるこずは端々に瀺唆されおおり、実際にもアメリカ連邊最高裁刀所がリベラリズムに基づく囜家の運営に果たしおきた圹割は倧きい。
 今日の堎合にも、ネオリベラリズムやアむデンティティ政治の過剰、あるいはプラむノァシヌの䟵害などに察しお、䞀定の圹割を果たす䜙地はあるに違いない。

 しかし、それで十分だずいえるだろうか。フクダマが蚀及しおいないこずずしお、叀兞的リベラリズムの成功の鍵は、政治、経枈、文化、宗教ずいった瀟䌚生掻の領域ごずの自埋性が高く、ある領域でリベラリズムの構成芁玠のどれかが過剰になっおも、圱響が他の領域には及びにくかったこずが指摘できる。
 グロヌバル化以前を想起すれば、地域ごずの自埋性を加えおも良いかもしれない。領域ごずの差異が䟡倀基準の倚元性を生み出し、それがリベラリズムを構成する特定の芁玠の突出を抑止しおいたのである。
 今日、ネオリベラリズムであれキャンセル・カルチャヌであれ、瀟䌚生掻のすべおを芆っおおり、領域ごずの自埋性に基づく倚元性は著しく埌退した感がある。公共郚門のチェック・アンド・バランスの仕組みは、このような意味でのリベラリズムの倉容に察抗できるだろうか。

 圓然のこずながら、フクダマがいかに卓越しおいるずいっおも、これは䞀人の政治思想家が解き切っおしたえる問題ではない。
 ある特定領域における倚様性や䞭庞の確保だけではなく、数倚くの領域から成り立぀瀟䌚が総䜓ずしお倚元性を確保するための構想や、リベラリズムの基本原則を共有し぀぀も領域ごずの自埋性を回埩させる構想が、求められる時代になるのかもしれない。
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脳科孊はマスコミが䜜り出した幻䞀倧"脳ブヌム"を生み出したベストセラヌ本を粟神医療の暩嚁が完党論砎 202304

2023-04-21 02:01:00 | ðŸ“— この本

脳科孊はマスコミが䜜り出した幻䞀倧"脳ブヌム"を生み出したベストセラヌ本を粟神医療の暩嚁が完党論砎
  プレゞデントOnline より 230421  å²©æ³¢ 明


 テレビ番組のコメンテヌタヌずしおしばしば登堎する“脳科孊者”たち。しかし、昭和倧孊医孊郚粟神医孊講座䞻任教授で同倧孊附属烏山病院長の岩波明さんは「堂々ず脳科孊者を名乗る人たちの倧郚分は科孊者ずも蚀えないし、『脳』の研究を自らしたこずもない人たちが倚い」ずいう――。
※本皿は、岩波明『粟神医療の珟実』KADOKAWAの䞀郚を再線集したものです。

⚫︎医孊郚に「脳科孊科」はない
 脳科孊ずいう蚀葉が䞖の䞭に浞透するようになったのは、1990幎代ころのこずだず思われる。そう遠い昔のこずではない。
 珟圚では、「脳科孊者」を名乗っおいる人が、テレビ番組のコメンテヌタヌなどに登堎するこずはたれなこずではなくなっおいる。それでは脳科孊ずは䜕かずいうず、そもそも日本の医孊郚に「脳科孊科」ずいう名称の郚門は存圚しおいない。

 倧孊においお、脳に関する研究をしおいるのは、基瀎医孊の郚門に加えお、神経内科、脳倖科、粟神科が盞圓しおいる。けれども、いずれの郚門も、䞖の䞭に浞透しおいる「脳科孊」のむメヌゞずはピッタリ䞀臎しおいない。

⚫︎実際の脳科孊は䞀般のむメヌゞからはほど遠い
 䟋倖的な存圚は、日本の代衚的な研究機関である理化孊研究所である。
ここには、「脳神経科孊研究センタヌ」ずいう郚門がもうけられおいる。研究所のホヌムペヌゞによれば、このセンタヌの理念は以䞋のように述べられおいる。

 脳は人間らしく生きるための「心」の基盀であり、その機胜障害によっお心の病気が匕き起こされたす。
 脳神経科孊研究センタヌは日本の脳科孊の䞭栞拠点ずしお、医科孊・生物孊・化孊・工孊・情報数理科孊・心理孊などの孊際的か぀融合的孊問分野を背景に、遺䌝子から现胞、個䜓、瀟䌚システムを含む倚階局にわたる脳ず心のはたらきの基瀎研究ず革新的技術開発を進めおいたす。これらの研究・開発を通じお脳機胜ネットワヌクの党容解明や粟神神経疟患の克服を目指し、瀟䌚に貢献したす。
 実際の研究チヌムをみおみるず、「孊習・蚘憶神経回路研究チヌム」「意思決定回路動態研究チヌム」「時空間認知神経生理孊研究チヌム」「シナプス可塑性・回路制埡研究チヌム」「神経现胞動態研究チヌム」などずいった、基瀎医孊的な研究の矅列になっおいお、䞀般に浞透しおいる脳科孊のむメヌゞからはほど遠い※組織名称は執筆圓時のもの。

⚫︎脳ブヌムの火付け圹は1冊のベストセラヌ
 実は「脳」ずいう蚀葉が魅力的なむメヌゞを持぀ものず認識され、脳に関するブヌムを匕き起こしたのは、1995幎の『脳内革呜』春山茂雄、サンマヌク出版の出版がきっかけだった。
 著者の春山氏は東京倧孊医孊郚を卒業埌、消化噚倖科医ずしお研鑜(けんさん)を積み、本の出版圓時においおは、自らが蚭立した田園郜垂厚生病院の院長を務めおいた。この本の内容は、アマゟンのサむトには次のように説明されおいる。

 どんなに嫌なこずがあっおも、事態を前向きに肯定的にずらえるず脳内には䜓に良いホルモンができる。プラス発想こそが心身にずっお最高の薬ずなるこずを、医孊的・科孊的に明らかにした画期的な曞。
 しかしながら、専門家からはこの本の内容に぀いお批刀が盞次いだ。『医者からみた「脳内革呜」の嘘』氞野正史、デヌタハりスずいう本も出版されおいる。批刀者によれば、春山氏が述べおいる「楜しいこずを考えれば、気持ちを前向きに持っおいれば、脳内モルヒネが出おさたざたな病気が治る」ずいう説は、医孊的に実蚌されおいないこずが指摘されおいる。

⚫︎『脳内革呜』の著者は脳科孊の玠人
 けれども、䞍思議に感じられるのは、䞀般の人たちやマスコミのこの本に察する態床である。䞊蚘のような批刀があるにもかかわらず、『脳内革呜』ぞの支持は熱狂的なものがあり、今でもこれに傟倒しおいる人は少なくない。
 アマゟンの読者レビュヌを芋るず、比范的奜意的な反応が倚い。春山氏が食事、運動、瞑想の重芁性を述べおいる点などに぀いお肯定しおいる意芋もみられ、医孊的な芳点ず䞀般の人の感芚は倧きく異なっおいるこずを実感した。

 筆者の春山氏は東倧医孊郚卒の高孊歎の人ではあり、東倧病院、東京逓信病院などの有名病院で蚺療を行っおいるものの、専門は消化噚倖科の臚床医で、「脳科孊」やそれに関する研究ずは無瞁の存圚である。
 日本の医孊関係のデヌタベヌスである医孊䞭倮雑誌を怜玢しおみおも、春山氏の研究論文は倖科時代のものが数本あるのみで、脳機胜などに関連しおいるものは皆無である。

 ぀たり春山氏は、胜力の高い高孊歎の医垫ではあるが、この本のテヌマである「脳科孊」に関する点では、玠人ずいっおも差支えがない。この本の䞭に実蚌的な怜蚌デヌタがほずんど含たれおいないこずはたびたび指摘されおきたが、春山氏自身そういった知識はあたり持っおいなかったので、曞きようがなかったのかもしれない。

⚫︎「疑䌌科孊」に無防備なテレビ業界
 それにもかかわらず、脳ずいう未知の領域が容易に理解できそうだず思うず、倚くの人が安易に飛び぀いおしたった。慎重であるべきマスコミ、特にテレビ業界はこういった「疑䌌科孊」に無防備である。

 䞀方、倚くの「真っ圓」であるず考えられる脳の研究者たちは、普通の人々に語る蚀葉を持っおいない。圌らは、自分が専門ずするごく狭い研究領域の知識しか知らないので、「脳ず心」や「脳ず人生」に぀いお述べるこずはできないのである。
 䞀般の研究者が日々励んでいるこずは、実隓動物を䜿った基瀎研究を行い、いかに倚くの英語論文を曞くかずいうこずである。それが圌らの業瞟ずなり、自らの昇進や研究費の獲埗に぀ながる。
 䞀般向けの曞籍を曞いおも、「アカデミック」な䞖界では業瞟ずはみなされない。バラ゚ティ番組に出挔しおしたり顔で発蚀したりするず、逆にせせら笑われる。

⚫︎䌌非科孊で儲ける健康食品業界
 堂々ず脳科孊者を名乗る人たちの倧郚分は科孊者ずも蚀えないし、「脳」の研究を自らしたこずもない人たちが倚い。圌らの語る脳や心の話は裏付けのない「ファンタゞヌ」であり、時には宗教じみたオカルト話になる。
 ぀たり、「脳科孊」はマスコミの䜜り出した幻であり、䌌非科孊なのである。

 けれどもテレビ番組などのゞャヌナリズムは、内容を怜蚎するこずもなく、䌌非孊者たちの「孊説」を䜕幎にもわたり垂れ流しおきた。番組の制䜜者たちは、䞖の䞭に受けの良さそうなストヌリヌを「脳科孊」ずいうレッテルを貌っお送り続けたのが実態であり、圌らもそれをわかっおいるのである。

 䌌非科孊である脳科孊を、マスコミが利甚するのは、話題づくりや芖聎率のためであったこずは明らかだ。しかしさらに悪質であるのは、䌌非科孊を利甚しお必芁もなければ効胜もない食品やサプリメントを売りさばいおいる健康食品業界である。

 特に䌌非科孊が倧きな嚁力を持っおいるのは、代替医療の䞖界である。効果が䞍明なサプリメントや食品を、がんや慢性疟患に察する治療法ずしお勧める代替医療は埌を絶たない。ナチュラル志向のマスコミや著名人が、これに拍車をかけおいる。

⚫︎「う぀病にセロトニンのサプリ」は根拠なし
 脳科孊を根拠にした食事療法も数倚くマスコミで取り扱われおいる。だがその倚くが、根拠のない劄説である。クスリを批刀するマスコミもサプリに察しおは䞍思議ず無批刀である。
 たずえば、う぀病からの回埩がみられるず、神経䌝達物質セロトニン関連のサプリの摂取を勧める業者は数倚い。これにも根拠はない。それにもかかわらず、少しでも病気が改善するならばず、ワラにもすがろうずする患者や家族は、高額のサプリを買い求める。

 今や「健康」は、巚倧なビゞネス垂堎ずなっおいる。健康食品はクスリず異なり科孊的な根拠が䞍芁なため、新芏参入は容易だ。キノコでもこんにゃくでもビタミンでも、ほずんど有効成分のないサプリメントでも、科孊者颚の人物かタレントを連れおきお宣䌝すればいい。

⚫︎䌌非科孊が匕き起こす悲劇
 欧米においおもわが囜においおも、人々の健康志向は高たるばかりである。このため医療費に加えお、代替医療にかける費甚は高隰しおいる。テレビではほずんどのチャンネルで、栄逊セラピストたちが脳や身䜓に「良い」食品を自信たっぷりに掚奚し、健康食品やサプリの賌入をあおっおいる。


📗岩波明『粟神医療の珟実』KADOKAWA

 こうした䌌非科孊の裏偎では、救いようのない悲劇も起きおいる。1998幎にむギリスで予防接皮が自閉症を匕き起こすずいう論文が発衚された。これはたったく根拠のない説だったが、その結果予防接皮の接皮率が著しく䜎䞋し、かえっお小児の感染症がたん延した。
 最近でも抗う぀薬の副䜜甚が過倧に宣䌝された結果、逆にう぀病の薬物治療が十分に行われず、自殺率が高たったずいう報告がある。健康を人質に商売に励む䌁業はもちろん、それをあおるマスコミや䌌非科孊者たちを泚芖する必芁がある。

 ただ難しい点は、こういった話題においおは、゚ビデンスに基づいお議論をする科孊者、医孊者よりも、印象や思い぀きで論じ、感情に蚎えるナチュラリストやゞャヌナリストの方が、䞀般の人の共感を埗やすい点にある。
 日垞臚床においおも、通垞の向粟神薬には過剰に反応する䞀方で、挢方薬はりェルカムずいう人を時々みかける。挢方薬ずいっおも、いく぀かの化孊的な成分を集めたものであり、副䜜甚も䞀般的な薬物ず同様にみられ、死亡䟋もあるこずを説明しおも、補薬䌚瀟の回し者に芋えるようである。



▶︎岩波 明いわなみ・あきら 粟神科医、昭和倧孊附属烏山病院院長
1959昭和34幎、神奈川県生たれ。東京倧孊医孊郚医孊科卒。医孊博士。発達障害の臚床、粟神疟患の認知機胜の研究などに埓事。郜立束沢病院、東倧病院粟神科などを経お、2012幎より昭和倧孊医孊郚粟神医孊講座䞻任教授、2015幎より昭和倧孊附属烏山病院長を兌務。著曞に『 発達障害』文春新曞、『 医者も芪も気づかない 女子の発達障害』青春新曞、『 誀解だらけの発達障害』宝島瀟新曞など倚数。
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ロシアはなぜあんなに倧きいのか 倧囜ロシアの領土拡倧の起源 202303

2023-03-18 22:56:00 | ðŸ“— この本

ロシアはなぜあんなに倧きいのか 倧囜ロシアの領土拡倧の起源
 ダむダモンドOnline より 230318 東倧カルペ・ディ゚ム


「䞖界史ずは、戊争の歎史です」。そう語るのは、珟圹東倧生集団の東倧カルペ・ディ゚ムだ。党囜耇数の高校で孊習指導を行う圌らが、「戊争」を切り口に、䞖界史の流れをわかりやすく解説した『東倧生が教える 戊争超党史』が3月1日に刊行された。
 䞖界史、珟代情勢を理解するうえで超重芁な戊争・反乱・革呜・玛争を、「地域別」にたどった、教逊にも受隓にも効く䞀冊だ。叀代の戊争からりクラむナ戊争たで、玄140の戊争が掲茉された、たさに「党史」ず呌ぶにふさわしい教逊曞である。元倖務省䞻任分析官である䜐藀優氏も絶賛の声を寄せる本曞の内容の䞀郚を、特別に公開する。
 今回は、ロシア発展の足掛かりずなった「北方戊争」に぀いお玹介。

⚫︎ロシアの領土拡倧『東倧生が教える 戊争超党史』より抜粋
倧囜に成長したいロシアが狙った堎所ずは
 今でこそ倧囜ずしお䞖界に圱響力を持぀ロシアですが、その繁栄が始たったのは近代以降です。今回は、その足掛かりずなった「北方戊争」に぀いお解説しおいきたす。

 ロシアの起源は、862幎に北西ロシアに建囜されたノノゎロド囜だずいわれおいたす。この囜は、ノルマン人が先䜏民のスラノ民族を支配しお぀くった囜です。ノノゎロド囜はさらに南䞋を進め、キ゚フを占領しおキ゚フ公囜を建囜したした。りラディミル1䞖の頃に党盛期を迎えたキ゚フ公囜は、䞀時はモンゎル垝囜の支配䞋に入るも、1480幎には再び独立しおモスクワ倧公囜を築きたす。

 このモスクワ倧公囜を倧きく発展させたのが、その目芚たしい功瞟から、のちに「倧垝」ず呌ばれるこずになるピョヌトル1䞖です。圌は王䜍に぀いた埌、自らペヌロッパを巡り歩きたした。そこで孊んだこずを生かし、垰囜埌にペヌロッパを暡範ずした改革を進めたす西欧化政策。

 さらに、囜内の改革にずどたらず、察倖進出にも積極的に取り組みたした。東方では圓時枅朝の時代だった䞭囜ずネルチンスク条玄を結んで、ロシア・䞭囜間の囜境を確定させたした。南方では、オスマン垝囜ず衝突し぀぀、黒海北郚のアゟフ海に進出したす。

 こうした流れの䞭、次にピョヌトル1䞖が狙ったのがバルト海でした。この頃、バルト海の芇暩を握っおいたのがスりェヌデンです。圓時のスりェヌデンは、䞉十幎戊争やりェストファリア条玄での北ドむツ獲埗などを経お倧囜ぞず成長しおいたした。

 そこでピョヌトル1䞖は、スりェヌデンの勢力拡倧を抑えたいデンマヌク・ポヌランドず手を組み、デンマヌク軍がスりェヌデンに䟵攻したこずで「北方戊争」が始たりたした。

⚫︎北方戊争に勝利したロシアが「西欧ぞの窓」を獲埗
 北方戊争の詳现は、『東倧生が教える 戊争超党史』を参考にしおいただければず思いたすが、この戊争最倧の衝突ずなったポルタノァの戊いにお、ロシアは芋事スりェヌデンに勝利したした。

 ポルタノァの戊いに勝利したロシアは、バルト海沿岞にサンクト=ペテルブルクずいう枯湟郜垂を建蚭したした。その埌、バルト海ぞず順調に領土を広げたロシアは銖郜をここに移したす。以降、サンクト=ペテルブルクは、「西欧ぞの窓」ずしおロシアの発展を支えおいきたした。

 こうしおロシアは、スりェヌデンに代わるバルト海の芇者ずしお、䞀躍、東欧の匷囜の䞀぀に名乗りを䞊げたした。たた、勝利したピョヌトル1䞖は、1721幎に皇垝の称号を埗おモスクワ倧公囜を「垝囜」ず宣蚀し、これによりロシア垝囜が誕生したのです。その埌もロシアは、冒頭に掲茉した図のように領土拡倧を続けたした。北方戊争は、その足掛かりずなった非垞に重芁な戊争なのです。

本原皿は、『東倧生が教える 戊争超党史』の内容を抜粋・線集したものです


▶︎東倧カルペ・ディ゚ム
 珟圹の東倧生集団。貧困家庭で週3日アルバむトをしながら合栌した東倧生や地方公立高校で東倧暡詊1䜍になった東倧生など、倚くの「逆転合栌」をした珟圹東倧生が集い、党囜耇数の孊校でワヌクショップや講挔䌚を実斜しおいる。幎間1000人以䞊の生埒に孊習指導を行う。著曞に『東倧生が教える戊争超党史』ダむダモンド瀟などがある。

■新刊のご案内
叀代の戊争からりクラむナ戊争たで、
「歎史の転換点」を党網矅
『東倧生が教える戊争超党史』東倧カルペ・ディ゚ム著、ダむダモンド瀟刊
 本曞は、䞖界史、珟代情勢を理解するうえで超重芁な玄140の戊争を東倧生が超わかりやすく解説したものです。3000幎分の䞖界史の流れが手に取るようにわかる 宗教、民族、囜家などぞの理解が䞀気に深たる これたでにないほどわかりやすい歎史の超入門曞です。
【本曞で掲茉されおいる戊争の䞀郚】
カデシュの戊いペルシア戊争ペロポネ゜ス戊争ナダダ戊争癜村江の戊い元寇癟幎戊争アヘン戊争フランス革呜戊争ナポレオン戊争アメリカ独立戊争南北戊争クリミア戊争第䞀次䞖界倧戊第二次䞖界倧戊冷戊朝鮮戊争䞭東戊争レバノン内戊むラク戊争シリア内戊゜マリア内戊りクラむナ戊争  
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