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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

おひとりさま考

2012-10-03 | セクシャリティ関連
今年のL&G映画祭には久々に参加しようと思っていたのだけれど、直前まで悩んだ末結局行く
のをやめた。
今の自分があの場所にいるのを考えた時、違和感があったから。

ポリセクシュアルは複数のジェンダー・性的指向の人など色々な性的対象を持つ存在としてあるが、
パートナーや恋愛から離れた立場にいるとそれを主張する事に対して感じる矛盾。
全性愛者である事とパートナーを持つ持たないはまた別の事だと頭ではわかっていても、カップル
の恋愛や家族の話ばかりが軸になっているのには何だか距離を感じる。
それはこれまで感じた事のない感覚。
そう思ったのはずっと恋愛してパートナーや家族と暮らすという事が当たり前だった私が、ここに
来て一人で生きて行く事を考え始めたからだろう。
ヘテロなら恋愛して結婚して子供を作って、一人産んでも一人っ子はかわいそうの二人目攻撃。
(これは私も実際経験あり。)
そうするのが自然で当然の事とされる世界はなんて窮屈なのか。
ゲイやビアンだってパートナーがいる事が理想とされているし、おひとりさまで生きて行くと
いう事がどれ程無用なプレッシャーやストレスにさらされるものなのかという事を、最近に
なって初めて知った。
そうは言っても子供のいる私には、本当にずっと一人で生き抜いてきた人の大変さに比べたら
ほんのカケラを垣間見た程度なのだろうが。

同性婚には賛成だし、選択肢が増えて多くの形から望む生き方を選べるようになればいいと思う。
でもそれと同じぐらい、一人で生きて行くというスタイルも尊重されるべき。
恋愛してないと、恋人がいないとおかしいの?人として問題があるんですか?

マイノリティの中にも確実に差別はあって、それぞれが全く違うのにLGBTと一括りにして一緒に
語ろうとするところにも無理があるように思う。
そもそも「レズビアン&ゲイ映画祭」だし。レインボーフラッグが虚しく映っても見える。
それでも共に声をあげて行く事でより当事者以外の人達に訴えかける力が強まる部分もあるだろうし、
共同体としての存在を否定する気は無い。
なのにどこかで引っかかる、この突っかかりは何なのか。

私は今は恋愛もsexもいらないと思っているけれど、この先一生そうしないと決めている訳では無い。
ただこういうのって自分でその気になっていないと機会が訪れる事は少ないだろうし、そういう意味では
どんどん遠ざかって行くような気はする(笑)
多分自分自身の気持ちがまだ不安定なところがあるから、モヤモヤとし引っかかるのだろう。
来年の映画祭までにはもう少しすっきりとした気分で、観るにせよ観ないにせよ自身の立場を明確に
感じていられるようになっていたいと思う。