Moving

脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

日本の70年代 1968-1982

2012-10-14 | 好きなもの諸々
埼玉県立近代美術館にて「日本の70年代 1968-1982」を観てきた。

この時代の作品ってなんでこんなに惹かれるのだろう。
熱くて勢いのある独特の空気。この熱気にヤラレてしまう。
ヒッピーや運動への憧れ。この頃青春時代を過ごしてみたかった。

1968-1982年の間の、美術、デザイン、建築、写真、演劇、音楽、漫画などによる回顧展。
おなじみ天井桟敷のポスターも沢山あったし、横尾忠則や粟津潔、宇野亜喜良等々。
週刊アンポって雑誌は見た事がなかったけれど、その表紙デザインがどれもめちゃめちゃ
カッコイイ!
大阪万博のせんい館って、こういうエキセントリックなパビリオンだとは知らなかった。
万博の頃はまだ生まれたばかりなので記録映像などでしか見た事がないけれど、もう少し
早くこの世へ出て行ってみたかったなぁ。

入口で上映されている粟津潔の映像作品「ピアノ炎上」がすごい。
山下洋輔が火のついたピアノを狂ったように弾き続けるのだけれど、どんどん火が燃え盛り
最後炎上するまでの様子を淡々と映す。
ただそれだけなのだけれど、すごく圧倒される。

埼玉県立近代美術館は公園の中に佇む美しい美術館だが、黒川紀章が設計した事を初めて知った。
紀章のカプセルタワーの一室が公園の彫刻広場に展示されていると知り、帰りにそちらも
覗いてみた。
カプセルの連なるマンションという発想は面白い。でも実際に生活するには不便そうな内装(笑)
昔近未来として描かれていたような非現実的な空間だけれど、現実にこのタワーが存在し居住して
いる人がいたというのが驚きだ。

ぴあやポパイにオリーブ等の創刊当時の資料や、西武やパルコのデザインやコマーシャル等、
私にも懐かしいと思えるようなものもチラホラ。セゾン文化は記憶に新しい。
当時を過ごした人には懐かしく、知らない世代でも想いを寄せて熱くなれるそんな展示会だ。