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脱ネガティブを計るべく、浮きつ沈みつ漂う女の戯言日記

オカマだけどOLやってます。

2006-12-05 | セクシャリティ関連
能町みね子さん著の「オカマだけどOLやってます。」を読んだ。
アメブロで人気のブログの書籍化・・という事だけれど、私は
失礼ながらブログの方は拝見した事がなく、今回の本で初めて
能町さんのお話を読んだ。
”脱力系イラストブログ”と評される内容は、ごく自然体に彼女の
毎日が描かれ、ご本人の手によるイラストもわかりやすい線で
可愛く親しみやすい。

”お笑い系ニューハーフか、オンナ顔負けの美形ニューハーフか、
苦労を重ねて世間と戦う性同一性障害か、3つしか選択肢がない
なんてイヤですよ。私はそのどれでもないところで、ごくふつうの
女子になっちゃいますからね。”
・・・と語る彼女は正にgid2.0の人だろう。
でもすごくナチュラルで変に肩の力が入っていないところに、当事者
以外の人でも共感出来る、思わず惹かれてしまう魅力を感じる。

表立って苦労を綴らないだけで、決して彼女がのほほんと何も考えず
に過ごしてきた訳は無いだろうし、悩んだり苦しんだりした事は沢山
あるだろう。
そういうものを全部ひっくるめてそこにいる、彼女はとても朗らかで
明るく輝いて見える。
彼女は周りに「自分はこんなに大変だった。」とか訴えたいのでは
なく、また全くお気楽な人生を送っていると思われるのも心外だろう。

彼女の本はとても入りやすく読みやすい。
私を含め当事者以外の人間がこうして手に取り内容に触れ、gidの人々
についてすぐ隣りにいる当たり前の存在として身近に感じて行く事が
出来れば良いのではないか。

自分と違うから関係無いとそっぽを向くのではなく、また違うから
おかしい受け入れられないと拒絶するのでもなく、おんなじなんだよ
そこにいるんだよ・・・そう思えるようにあって欲しい。
この本を読んでそんな思いを持った。

まぁそんな小難しい事を考えるのが無粋な程、この本はとっても
楽しく可愛らしいのだけれど!