「カロリー制限」で寿命は延びるのか:最新研究から(WIRED) - goo ニュース
2009年に食事制限により寿命が延びるという研究が報告されました。そんなのいろんな生物で報告されていた研究結果でして老化研究者にとって新しいものではなかったんですが、霊長類であるアカゲザル実験の結果であるところが重要でした。ところがどっこい、今年の8月29日付けNatureで、アカゲザルに低カロリー食を与える実験を行ったところ、高カロリー食をとっていたサルに比べて長生きしなかったという研究結果が発表されました。アカゲザルの寿命からしてこの研究にかかる時間の長さはすごいもんでして、スタートは1987年というから、正直俺はやりたくない。(笑)
これらの研究を行った人々の名誉のために重ねて述べさせてもらうが、カロリー制限によって寿命が延びるというのは下等な実験生物では常識だ。問題は高等なほ乳動物でどうかということ。寿命に影響する要素が多すぎるのだ。系統がしっかりした実験用マウスでさえも、遺伝的背景が違うと栄養条件と寿命の関係が一致しないらしい。野生のマウスでやったらカロリー制限はなんの影響もなかったと、この記事にあります。「じゃ、そいつはどこの野生マウスなの?」なんてことをやりだしたら無限ループに入り込んで結論が出なくなりそうです。w
生命科学では、複雑な生命現象を解析してそこから普遍的な要素を見つけ出して説明しようとするのですが、生物のもつ多様性は最後の最後まで大きな壁となるのです。実は多様な結果が出るもんだから、それで我々はおまんまが喰えてると・・・あ、いやいやいやいやいやいやいや・・・ごほん!
食物アレルギー発症抑制効果=赤ワイン成分、マウス実験で―山梨大研究チーム(時事通信) - goo ニュース
生物系だからってワインをまじめに造ってる醗酵工学科と医学部をくっつけてしまった山梨大学の暴挙・・・あ、いやいや・・・改革の成果といえる研究かもです。w
ここでポイントとなった赤ワインの成分はレスベラトール! どっかで聞いたことあるでしょ? そう、サーチュリンに働きかけて長寿効果をもたらすという夢(?)のポリフェノールであります。生後数週間のマウスを10匹ずつ2グループに分け、1組にはレスベラトロールを混ぜた餌を、もう1組には通常の餌を35日間にわたり与え続け、さらに両グループに卵の食物アレルギーを強制的に発症させようとした。その結果、レスベラトロールを摂取したグループは摂取していないグループと比較するとアレルギー発症の原因となる抗体の生産量を10分の1ほどまで抑制できたそうです。抗体の生産量が少なかったということは、免疫反応を刺激する初期段階で抑制しているのではないかとううことらしい。ま、直接どう作用していたかをさらなる研究でつきとめるのはなかなか難しいかもしれませんが、レスベラトールをサプリで売り出すにはいい情報かもしれませんな。『寿命を延ばす』っていうのは、ちょっとマズいと思うが、『アレルギーを抑える』っていうくらいならいいんじゃないの。法律のことはよー分からんけど。
本日のお酒:KIRIN 一番搾り + CONO SUR CABERNET SAUVIGNON RESERVA 2010
2009年に食事制限により寿命が延びるという研究が報告されました。そんなのいろんな生物で報告されていた研究結果でして老化研究者にとって新しいものではなかったんですが、霊長類であるアカゲザル実験の結果であるところが重要でした。ところがどっこい、今年の8月29日付けNatureで、アカゲザルに低カロリー食を与える実験を行ったところ、高カロリー食をとっていたサルに比べて長生きしなかったという研究結果が発表されました。アカゲザルの寿命からしてこの研究にかかる時間の長さはすごいもんでして、スタートは1987年というから、正直俺はやりたくない。(笑)
これらの研究を行った人々の名誉のために重ねて述べさせてもらうが、カロリー制限によって寿命が延びるというのは下等な実験生物では常識だ。問題は高等なほ乳動物でどうかということ。寿命に影響する要素が多すぎるのだ。系統がしっかりした実験用マウスでさえも、遺伝的背景が違うと栄養条件と寿命の関係が一致しないらしい。野生のマウスでやったらカロリー制限はなんの影響もなかったと、この記事にあります。「じゃ、そいつはどこの野生マウスなの?」なんてことをやりだしたら無限ループに入り込んで結論が出なくなりそうです。w
生命科学では、複雑な生命現象を解析してそこから普遍的な要素を見つけ出して説明しようとするのですが、生物のもつ多様性は最後の最後まで大きな壁となるのです。実は多様な結果が出るもんだから、それで我々はおまんまが喰えてると・・・あ、いやいやいやいやいやいやいや・・・ごほん!
食物アレルギー発症抑制効果=赤ワイン成分、マウス実験で―山梨大研究チーム(時事通信) - goo ニュース
生物系だからってワインをまじめに造ってる醗酵工学科と医学部をくっつけてしまった山梨大学の暴挙・・・あ、いやいや・・・改革の成果といえる研究かもです。w
ここでポイントとなった赤ワインの成分はレスベラトール! どっかで聞いたことあるでしょ? そう、サーチュリンに働きかけて長寿効果をもたらすという夢(?)のポリフェノールであります。生後数週間のマウスを10匹ずつ2グループに分け、1組にはレスベラトロールを混ぜた餌を、もう1組には通常の餌を35日間にわたり与え続け、さらに両グループに卵の食物アレルギーを強制的に発症させようとした。その結果、レスベラトロールを摂取したグループは摂取していないグループと比較するとアレルギー発症の原因となる抗体の生産量を10分の1ほどまで抑制できたそうです。抗体の生産量が少なかったということは、免疫反応を刺激する初期段階で抑制しているのではないかとううことらしい。ま、直接どう作用していたかをさらなる研究でつきとめるのはなかなか難しいかもしれませんが、レスベラトールをサプリで売り出すにはいい情報かもしれませんな。『寿命を延ばす』っていうのは、ちょっとマズいと思うが、『アレルギーを抑える』っていうくらいならいいんじゃないの。法律のことはよー分からんけど。
本日のお酒:KIRIN 一番搾り + CONO SUR CABERNET SAUVIGNON RESERVA 2010