遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

判断の積み重ねがアウトドアスポーツ

2012-09-15 23:18:37 | PARAGLIDER
朝出勤した。今日やる予定の実験・・・やれば、午前中はつぶれてしまうだろう。でも、昼からでもコンディションはいいと思う。たぶん・・・。

午前中の実験は止めにした。飛んでから帰ってきて夜にやればいいだろう。今日のコンディションはメチャメチャいいような気がする。たぶん・・・。

実験室の鍵を開けたが、再び閉めた。トイレにいって日焼け止めを塗った。獅子吼へGO!
獅子吼エリアに着いた。南風が入っていてコンディションは良くない感じ。まぁ、お日さんが上がってくると海から風が入ってくるでしょう。10時頃に入山して状況観察。

さっぱりダメ。

やっと11時50分に前から入ってくる風がサーマルブローっぽくなってきた。「これ、安定するかな」と思って風を見てたら、Rさんがテイクオフにグライダー担いで現れて隅っこに翼を広げた。彼はゴンドラ駅のベンチで寝てたはずだ。まあ、獅子吼ネイティヴの彼の判断なら間違いない。安定すると決めて僕も彼の翼とタンデム機の間に曲久郎を広げた。Rさん、離陸。彼と彼の青いM4は迷わず北へ。デコ山の手前の谷で上げ始めた。僕も離陸。テイクオフ北側の谷の中で上昇風を捕まえてトップアウト。青いM4を追って北高圧線を越えた。しかし、彼の飛びは無駄がない。どう飛ぶべきか頭に入ってんだろうな。僕は、上昇風帯の場所を確認しながら久しぶりの北高圧線外の空域を探り飛び。どっちかというと平野部よりも裏のダムの方に興味があって、そこら辺が重点空域。空気が澄んでて大学キャンパスがくっきり見える。あそこに行くには新興住宅地を迂回せんといかんなぁ。たぶん・・・。

最初のうちは僕とRさんと石くんの3機が北高圧線外の空域で飛んでいた。この状態をランギットミーティングと僕は呼んでる。久しぶりのミーティングだ。Rさんは明らかにクロカンに出ていけそうな状況で、POISON3を駆る石くんを待っているようだった。だけど・・・石くんの飛びはバビューンと高度を豪快に捨てながら飛びきったと思ったら、スイスイス一と上げてきて、それからまたバビューンと高度を捨てながら飛びきるという、グライダーの性能も乗ってる石くんの腕もいいんだけど、なんだかめっちゃ贅沢三昧能力浪費型飛行。石くん、すごいぞ。おいら、ついて行きたくないじょ。w 同じ翼を駆るT見翁の飛びとは対照的だぁ。
飛んでるうちに後から離陸してきたグライダー達がやってきた。それぞれ目的を持った飛びをしてるように見える。みんな、すごい。しばらくして、『ムラタ』をとったK谷さんが戻れないかもしれないとか言いだした。もっと嫌な情報がアナログ無線からキレギレながらも聞こえた。28さんの声だ。「みなxxxかxxがxxxつxxすぎxxx」

やばい!

3本目の北高圧線を越えたところで、引き返す方へ機首を向けた。北高圧線2本目、横目で『ムラタ』を見ながら・・・見ながら・・・す、進まん・・・。高度は落ちない。というか、上がる。バリオメーターが「ぴ・・・ぴ・・・ぴ・・・」といらない情報を教えてくれる。『ムラタ』から南へ帰ろうとするEN-B機がやたら高度を失って困っとるのが見える。こっちの余計な高度を分けてあげたいが、それは儚い願い・・・海抜1300メートルから下がらん。たっぷり時間をかけて1本目の北高圧線。さすがに海抜1200メートルを切った。風吹峠にさしかかると荒れだした。ゆっくりしか進まん。辛抱たまらん。

翼を折った。

降下警告音が鳴る空域もあるが、翼を折ったまま高度が上がる空域もある。二日酔いの頭にはちょっときつい滑空をこなしながらテイクオフ上空にたどりついた。が、海抜1000メートル切っとらん。EN-D機のやっかいなところだ。EN-BやCクラスならむしろこういう時は高度を保って帰って来れるかどうかでドキドキするんだが・・・。しょうがないので、ハイバンクの旋回を入れて降下。着陸場は海抜150メートルくらいなんで、途中2回休憩して旋回高度処理、そして、着陸。ちゃんと場内に降りました。

2本目。クラブハウスでカップラーメンを食べて入山。上がってびっくり♪ ドフォローじゃないですか!

風待ち。

加賀平野で降るゲリラ雨を皆で観察。雨雲が川北から野々市を経て金沢へ向うのがしっかり眺められました。それで少し獅子吼へ入る北風が弱まったのか、風が変わった。無線を入れて訊いてみた。着陸場へ入る風はやばいままだとのこと。というか、校長さんの声色が言外にコンディションはやばいとゆーてる。しばらくして、28さんからアナログ無線が入った。彼曰く、着陸場の風は穏やかなもんだそうな・・・彼の「強い」はやばいくらい強い。だから、僕は今日の1本目では慌ててフライトを止めて機首を帰還方向へ変えた・・・。んで、彼の「穏やか」は・・・どうかわからん。w

飛んでみることにした。

飛んでみるとあらゆる方向でゲリラ雨が降ってることが分かる。遊ばずに降りることにした。安定した空域で降ろして着陸場近目からクロスウィンドアプローチで着地することに。
白山青年の家上空を北から南へ通過して十分ランディングアプローチにちょうどいい高度にまで降りた。その時、下から子供達に元気な明るい声で「おーい!」と声をかけられた。思わず顔を振り返って手を振った・・・追い風を背負ってるのに余計なことをしたっ・・・あっという間に遠回りになってちょい低い。ショートカットせんとあかん。クラブハウス上空から駐車場を上を通過することに・・・ばしょんと可愛い音をたてて曲久郎全翼が潰れた♪ 建物の傍は風が複雑なのですよ。でも、まあ、機速はあったのですぐに回復。この翼ではいつものことです・・・ファイナルグライドで起こるとドキドキするけどねー。そして、着陸。ちゃんと場内に降りました。校長さんに怒られたよ。w

本日の酒:越後桜 大吟醸
コメント
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