くらのうえ市丸歯科ブログ

お口の健康を守りたい

オーラルフィジシャン育成セミナーに参加して

2015年05月03日 | 外部セミナー

 

  4月18、19日に「オーラルフィジシャン育成セミナー」に、院長、歯科衛生士の小川、高橋、私で参加しました。この「オーラルフィジシャン育成セミナー」とは山形にある熊谷崇先生が開かれているものです。山形県酒田市に「日吉歯科」 を熊谷崇先生が開業されてます。

 酒田市は人口約10万人でその中の1万人以上が日吉歯科で予防処置やメンテナンスを受けられていて、診療所に通う子供の約80%は20歳になってもむし歯が1本もありません。 

 

 この「オーラルフィジシャン」とは、歯を削って詰めたりかぶせたりする治療を主体とするのではなく、むし歯や歯周病を悪化させる因子を調べ、お口の健康を総合的に管理していく歯科医師になります。当院でも開業したころから、オーラルフィジシャンを実行しています。ですが、今よりもっといい医院にするためにこのセミナーで勉強させて頂きました。

 

 今、日本の歯科医療の現状は、歯を削って詰めての治療がほとんどで予防を行っていません。歯は削れば削るほど、歯の寿命が短くなります。なので治療だけをしていくと、自分の歯がどんどんなくなっていきます。歯がなくなったところをおぎなうために入れ歯やインプラントがありますが、やはり自分の歯に優るものはありません!

自分の歯を一生残すには、まず自分のお口の状態を把握すること、予防が重要になります。なので、最初に来院されたときに検査(レントゲン、お口の写真、歯周病の検査、ばい菌の付着量など)を行います。また、「唾液検査(サリバテスト)」 をすることで病気のリスクを細菌レベルで検査し、その人の危険性にあった予防プログラムを作成します。こういった検査でご自身のリスクが把握できます。

 

「この歯が痛いからここだけして!検査とかする必要ない!今まではすぐに削って詰めてくれた!」と思われる方もいらしゃると思いますが、これを例えば内科の先生が「肺結核になっていたから悪いところだけを切除して充填しましたよ」と言われたら手順がおかしいと思いませんか?なのでまずは検査をして現状を把握し、診断・計画を立てて治療に入ります。

 流れとしては、検査⇒歯周基本治療(治療)⇒再評価(検査)⇒メンテナンス(定期検診)になります。治療が終わったら、メンテナンス(定期検診)に来て頂いて私達が患者さまのお口の中を予防管理させて頂くことがとても大切になります。

 むし歯や歯周病は防げる病気です。防げる病気を予防しないのは本当にもったいないと思います。しっかりしたメンテナンスを受けて頂くことで、一生自分の歯で食べることが実現できます。

 

 

 9月に第2回目の「オーラルフィジシャン育成セミナー」があります。宿題もでていますので、よりいっそう頑張りたいと思います。 

 このセミナーを参加させて頂き、院長にとても感謝しています。勉強の日々ですが、患者さまの健康に繋がっていると実感できています。よりいっそう地域の皆様のお役に立てれるように頑張りたいと思います。

 

(医)くらのうえ市丸歯科 新鳥栖インプラント・歯周病センター(佐賀県鳥栖市)

   TEL:0942-81-5410