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ストーカー罪起訴の下山判事、東京高裁が「罷免相当」報告

2008-06-15 10:53:56 | Weblog
ストーカー罪起訴の下山判事、東京高裁が「罷免相当」報告 2008年6月13日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080613-OYT1T00438.htm
 女性にメールを執拗に送ったとして、ストーカー規制法違反の罪で起訴された宇都宮地裁判事、下山芳晴被告(55)について、東京高裁の竹崎博允長官は13日、下山被告に「裁判官としての威信を著しく失う非行があった」として、裁判官弾劾法に基づき、「罷免の理由がある」とする報告を最高裁にした。
 最高裁は今後、国会の裁判官訴追委員会に対し、罷免を求め、下山被告を弾劾裁判にかけるよう請求するとみられる。弾劾裁判で下山被告の罷免が決まれば、1947年に制度が発足して以来6人目となる。
 下山被告は甲府地家裁都留支部長だった2~3月、山梨県内の20歳代の裁判所職員に対し、恋愛感情を充足させる目的で、面会を迫ったり不安にさせたりする内容のメールを16回送りつけたとして、今月10日に起訴された。同高裁によると、下山被告は起訴前後に接見した高裁幹部に対して、メール送信の事実を認め、「被害者には申し訳ないことをした。国民の司法に対する信頼を裏切ってしまった」と話しているという。
 同高裁は、下山被告が女性を不安にさせる内容の匿名のメールを繰り返し送っていたことを重視。下山被告の話や被害に遭った女性の話から、「ストーカー規制法違反の成立が認められる行為で、裁判官としての威信を失墜させた」と判断した。12日に高裁判事12人で構成する長官の諮問機関に諮問し、了承を得た。
 今後、最高裁は裁判官会議で、同高裁からの報告内容を検討し、「罷免が相当」と判断すれば、衆参両院の議員計20人で構成する裁判官訴追委員会に対し、下山被告を裁判官弾劾裁判所に訴追するよう申し立てる。同委員会が、出席委員の3分の2以上の賛成で訴追を決定し、弾劾裁判で、審理に当たる裁判員(国会議員)の3分の2以上が賛成すれば、下山被告は罷免される。
 これまで、訴追請求された裁判官は7件6人。このうち罷免判決が下されたのは5人だ。
 過去に罷免された裁判官の事例は、ずさんな記録管理で400件近くの略式命令請求事件を失効させたケースや、自分が担当する破産事件の破産管財人からゴルフセットの提供を受けたケースなど。2001年には、3人の少女に現金を渡し、ホテルで児童買春した裁判官が罷免されている。



 あのストーカー裁判官で一躍有名になった下山被告に、東京高裁の長官が「裁判官としての威信を著しく失う非行があった」として、裁判官弾劾法に基づき、「罷免が相当」とする報告を最高裁に出したようです。
 最高裁は国会の裁判官訴追委員会に対して罷免を求めるようですが、果たして被告は罷免されることになるのでしょうか…。
 ごくごく普通の会社勤務の方なら、このレベルで懲戒解雇にすることは正直かなり厳しいと思いますが、裁判の判決を出す裁判官がストーカー行為を行うことで失った司法への信頼の失墜は非常に大きなものがありますし、裁判官訴追委員会がどのような判断を下すのか注目されるところです。
 もっともベテラン裁判官ともなれば、いざとなれば弁護士という形で民間に下ることも十分可能で、私達一般人と異なり、いきなり仕事を失っても食べるのに困ることには多分ならないわけで…。
 裁判員制度があと1年で始まる中、たとえ3分の2以上の賛成を得ることが出来なくても、賛成と反対が同数程度なら、自ら進退を決断することになるのではないかと思います。


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