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兵庫三木市長選 仲田一彦氏が現職打破

2017-07-03 09:28:02 | Weblog
前職の虚偽説明に反発 三木市長に新人仲田氏  2017年07月03日 神戸
 虚偽説明を巡り出直しとなった三木市長選は2日、前兵庫県議の新人仲田一彦氏(44)が圧勝した。辞職した前市長の薮本吉秀氏(58)の政治姿勢が最大の争点となり、有権者は新市長に「刷新」を求めた。
 一昨年11月の慰労会に出席した建設会社社長らの名前を書いたメールが事前に市幹部に送られていながら、薮本氏は「職員は知らされていなかった」と虚偽説明したことを認め辞職。市民の反発は強く、仲田氏には薮本氏の元支援者からも立候補要請が寄せられた。さらに、県議として会派に所属した自民に加え、民進、公明の推薦も受けて薮本氏への包囲網を構築した。
 選挙中は、辞職で市政の空白をもたらしたことや、3期11年間、兵庫県や近隣市町、市議会との連携も不十分だったことなどを挙げ「市民を軽視」などと、薮本氏の手法を批判した。早々に当選の報が入ると、仲田氏は「市議会と住民、企業が一体となり、誇りを持って暮らせるまちに。信頼回復に努めたい」と意気込みを語った。
 選挙でみそぎを狙った薮本氏は「反省を踏まえ、未来を向いた政策を」などと訴えたが、挽回することはできなかった。薮本氏は事務所で「真摯(しんし)に受け止める。力の限りを尽くした。これで政治家人生の幕を閉じる」と敗戦の弁を語った。

★兵庫県三木市 市長選挙結果
当 26727票 仲田一彦
  9667票 藪本吉秀
 兵庫県三木市は県南部の人口7.6万人程の市で、市長選は2006年1月から現職を務めていた58歳の藪本吉秀氏が市幹部慰労会を巡って虚偽の説明を繰り返したことを理由に辞職・出直し選挙戦に出馬したことから、その藪本吉秀氏と元県議で44歳の仲田一彦氏の一騎打ちとなりましたが、
「いま三木市政が求めるのは県との協調、各政党との協調、うまく市政をまとめられる人を求めているんです」と訴えた仲田一彦氏が26727票を獲得して
 「選挙を通して是か非か、市民がそれを認められるのか否か」と支持を求めて9667票を獲得した薮本吉秀氏 に2.7倍の圧倒的大差をつけて現職を破りました。
 もし藪本氏の方が当選しても任期は来年の1月20日までということになり、そうなると美濃加茂市同様ややこしいことになりそうだな…と懸念していたのですが、市民は思いのほか現職への不満が強かったようで、終わってみれば挑戦者に大敗する結果に。
 新市長に就任する仲田一彦氏の行政手腕に注目が集まりそうです。


兵庫県知事選 現職井戸氏が5選、3新人退ける

2017-07-03 09:19:33 | Weblog
兵庫県知事選 現職井戸氏が5選、3新人退ける 2017年07月03日 神戸
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201707/0010336454.shtml
 任期満了に伴う兵庫県知事選は2日投開票され、無所属現職の井戸敏三氏(71)が、兵庫県政史上で最多となる5選を果たした。井戸氏は自民、民進、公明、社民4党の県組織から支援を受け、各党の県議を中心とした組織戦を展開。多選の弊害を前面に訴え、現職批判票の受け皿となった無所属新人のコラムニスト、勝谷誠彦(まさひこ)氏(56)の追い上げをかわした。
 投票率は40・86%。参院選と同日実施だった前回2013年(53・47%)を12・61ポイント下回ったが、知事選単独だった09年(36・02%)や05年(33・33%)を大幅に上回った。40%を超えるのは、参院選との同日選を除き、1982年以来35年ぶり。27年ぶりの4人による争いや、テレビで知名度のある勝谷氏の参戦で、有権者の関心が高まったとみられる。
 一方で、多選の是非や「県政の継続か刷新か」が大きな焦点となり、深刻な人口流出や加速する少子高齢化など、県政課題を巡る論戦は深まらなかった。
 井戸氏はこれまでの選挙と同様、各政党相乗りの組織戦により、告示前は盤石とみられていた。告示後は対立候補から予想を上回る多選批判にさらされたが、行革など4期16年の実績と、人口減少に歯止めをかけるため4期目に着手した「地域創生」の継続性などを強調。地域の疲弊が指摘される中、安定した行政手腕を求める声に支えられた。
 勝谷氏は選挙経験の豊富なスタッフを擁し、目を引くビラやインターネットで精力的に情報を発信。終盤は有権者の約6割が集まる神戸・阪神間に狙いを絞ったが、多選批判のほかに政策面で現職との大きな違いを打ち出せず、届かなかった。
 無所属新人の津川知久(ともひさ)氏(66)=共産党推薦=は現県政への批判と併せ、安倍政権との対決姿勢もアピール。著名な学者らの支援も得たが、共産推薦の候補が井戸氏に敗れた過去3回の雪辱はならなかった。
 無所属新人の中川暢三(ちょうぞう)氏(61)は、加西市長や大阪市北区長などを務めた経験を踏まえ、行政の効率化を掲げたが伸びなかった。
★兵庫県知事選挙結果
当 94万4544票 井戸敏三 71 男 無現 兵庫県知事
  64万6967票 勝谷誠彦 56 男 無新 コラムニスト
  14万8961票 津川知久 66 男 無新 憲法が輝く兵庫県政をつくる会代表幹事
  10万2919票 中川暢三 61 男 無新 一般社団法人新地域創生機構 理事長、前加西市長

兵庫県知事選 井戸氏、組織力で強い逆風はね返す  2017年07月03日 神戸
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201707/0010336624.shtml
 多選批判は盤石の組織戦を揺るがした。2日投開票された兵庫県知事選。現職井戸敏三氏(71)が新人3人を退けたが、得票数は前回の選挙を大きく下回り、勝谷誠彦(まさひこ)氏(56)に迫られた。4期16年の経験を踏まえた挑戦を「長過ぎる」と批判され、陣営はかつてない危機感の中で5選にこぎつけた。選挙戦で「長さより中身」と訴え続けた井戸氏。県民の審判と向き合い、歴代最長の5期目を歩み始める。
 午後8時すぎ。「当選確実」の報を受けた井戸氏が、神戸市中央区の事務所前に現れた。
 支援者の拍手に右手を上げて応えたが、口元は引き締めたまま。マイクを握り、「選挙を戦っている本人は状況がよく分かりませんけれども、大変、厳しい厳しい戦いであったと言われてきました」。何度も頭を下げ、お礼の言葉を重ねた。
 陣営関係者の一人は「予想以上の攻勢を受け、支持を広げるのがこれまでになく難しかった。手放しで喜べない」と打ち明ける。
 対立候補から激しい批判を受けた多選。有権者の抵抗感も想像以上に強かった。陣営は神戸市や阪神地域で集中的に電話で投票を呼び掛けたが、選挙に関心がある層でも多選には難色を示す人が多かったという。
 自民、民進、公明、社民の県組織の支援を受けた組織戦も、当初は一枚岩ではなかった。井戸氏の立候補が不透明だった昨年、県議会の与党会派の一部に「5選は長過ぎるのではないか」との声がくすぶった。公明は多選候補の支援を制限する党方針から、知事選で初めて県本部推薦にとどまった。
 それでも、各種団体、個人から過去最多となる約12万5千の推薦書を集め、後援会組織は県内全域に72支部を張り巡らせた。陣営や各政党の誰もが選挙戦は盤石だと思っていた。
 分岐点は、他陣営の電話調査で井戸氏不利の結果が出ているという序盤の情報だった。「このままでは危ない」。強い逆風が組織の意識を変えた。
 自民県連や県議団幹部は、党県議らに何度も「檄文(げきぶん)」を発し、街頭演説や個人演説会などの活動に、一人一人がより積極的に関わるよう指示。中盤には自民、民進、公明3党が合同で対策会議を開き、引き締めを図った。終盤の個人演説会は連日、動員された聴衆で会場があふれた。目を覚ました組織の力が、なんとか勝利をたぐり寄せた。
 「人口減少社会を迎える中で、高齢者の生きがいづくりや若者の就職支援など、兵庫の活力や元気を持続させるための具体的な施策を進めていきたい」。井戸氏は選挙戦で何度も繰り返してきた言葉を、改めて強調した。
 かつてない厳しい評価を受け、5期目に臨む。神戸新聞社の出口調査では、過去4期16年の県政への評価について、約4割の人が「どちらとも言えない」「分からない」と答えた。
 選挙戦で「(任期の)長さではなく、中身で勝負するのが知事だ」と訴えた通り、井戸氏は成果で応えなければならない。

兵庫県知事選 勝谷氏、多選批判も及ばず  2017年07月03日 神戸
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201707/0010336454.shtml
 無所属新人の勝谷誠彦氏(56)は、5期目を狙う現職井戸敏三氏(71)の多選批判を展開。テレビ出演による高い知名度を生かし、現県政に不満を持つ有権者の心をつかんで善戦したが、及ばなかった。(小林伸哉、金 慶順)
 吉報が届くと信じ、事務所とは別に借りた神戸・三宮のレストラン。午後8時すぎ、落選確実の報道を知った支持者から「えー」「あかんやん」と落胆の声が漏れた。
 約30分後、トレードマークのサングラス姿で現れた勝谷氏は「あー、楽しかった」と第一声。期待ほど伸びなかった投票率について報道陣が質問すると「一番切ないです。力がなかった」と声を落とした。一方で、現職5選の結果には「20年かよ、よくそんな選択したな」と不満をあらわにした。4年後の再挑戦は「ありません」と即答した。
 「4期16年間の閉塞(へいそく)感がある」-。勝谷氏は告示の直前から、多選批判のトーンを一気に強めた。
 有権者の反応は、電話調査や会員制交流サイト(SNS)の分析で細かく把握。「多選批判は根強い」とみると、告示直後に「さすがに5期20年は長過ぎるでしょ!」と現職の“弱点”をビラやメールマガジンで突いた。
 4月から重ねた電話調査は計4回。支持率は上昇を続け、3回目は勝谷氏が井戸氏をわずかに上回った。「勝てるかもしれない」。陣営は色めき立った。
 しかし、4回目の調査では伸び悩み、井戸氏に突き放された。陣営関係者は「持ち前の毒舌が災いした」とみる。街頭で井戸氏を「71歳のおっさんでええんですか」「ただの天下り」などと激しく批判する姿に、「かえって女性の支持が離れた」。有権者からも「もっと政策を聞きたい」との苦情が届いた。
 最終盤には新たなビラを作り、女性を意識して教育や子育て支援の訴えを強めた。県内全41市町を巡った見聞を基に「兵庫は魅力がいっぱい。発信力に自信がある」と、コラムニストとして培った強みもアピール。しかし、井戸陣営から「施策に大きな違いがない」などの批判を浴びた。
 政党などの組織戦を展開する井戸氏を意識し「一人一人が考えて投票するのが民主主義。投票率が上がれば僕が勝つ」と訴え続けた。しかし、大きな波を起こすことはできなかった。
 4代55年間、官僚出身知事が続く兵庫で挑んだ戦い。「すごく勉強になった。(今後は)最先端の論客として本当の論陣を張ります」と宣言し、ボランティアやメルマガ読者など全国の支援者に感謝した。


 同日に東京都議選が行われたことから県のトップを選ぶ選挙にも関わらず世間からの関心が薄れがちだった兵庫県知事選は、4期16年現職を務めて5期目を目指す自民・民進・公明・社民が支援する71歳の井戸敏三氏に、コラムニストで56歳の勝谷誠彦氏、一般社団法人新地域創生機構理事長で前加西市長を務めた61歳の中川暢三氏、憲法が輝く兵庫県政をつくる会代表幹事で66歳の津川知久氏の3新人が挑みましたが、
 年650人以上の「UJIターン」就職など人口減対策が公約の柱に掲げた井戸敏三氏が94万4544票を獲得して
 5選を目指す井戸氏の多選を批判。知事の多選禁止条例の制定を打ち出すと共に、第2子以降の保育料無料化なども訴え64万6967票を獲得した勝谷誠彦氏 らを退けて5選を決めました。
 高校までの医療費無料化や時給1500円の最低賃金などを掲げた津川知久氏は14万8961票を獲得。
 県の業務などを効率化し、1人あたり年2万円程度の減税を実現すると主張した中川暢三氏は津川氏を下回る10万2919票の獲得に留まりました。
 現職の井戸敏三氏に対して、コラムニストで名前は結構知られている多選批判を展開する勝谷誠彦氏がどこまで挑めるかの構図だったと思いますが、挑戦者の勝谷誠彦氏側の選挙公約の内容が見えにくかったこともあり現職には及ばない結果に終わったようで。
 両者の戦いに埋もれて加西市長を務めたこともある中川暢三氏が最下位に沈んだのもやや意外感があったでしょうか。

東京国分寺市長選 現職井沢邦夫氏再選

2017-07-03 09:11:44 | Weblog
★東京都国分寺市 市長選挙結果
当 31518票 井沢邦夫 無現
  21336票 樋口満雄 無新

 東京都国分寺市は、都の中央部に位置する人口12.4万人程の市で、市長選は、現職で自民・公明が推薦する66歳の井沢邦夫氏に、元副市長で民進・共産・自由・社民・生活者ネットワークが推薦する67歳の樋口満雄氏が挑む「自公vs野党共闘」の構図となりましたが、
 「ずっと停滞していた市政が前に進んできている。財政が軌道に乗った」と1期4年間の成果を強調。同駅北口の再開発や市庁舎の建設など進行中の事業について触れ、「私が道筋をつける」と述べて市政の継続を訴えた井沢邦夫氏が31518票を獲得して
 「財政が良くなったというのは、まやかし。思いやりのない市政が続いてきた」と声を張り上げた。大型開発だけではなく、福祉や教育に力を注ぐとし、「市民参加のまちを取り戻す」と訴え21336票を獲得した樋口満雄氏 を退けて再選を決めました。
 同日に行われた東京都議選北多摩第二選挙区では 地域政党「生活者ネットワーク」が強いと言われていて、都議選でも2議席を都民ファースト候補の岡本光樹氏に続いて現職で生活者ネットの山内玲子氏が獲得(自民現職と民進元職が落選)しているだけにこちらも接戦になるかと予測していたのですが、終わってみれば1万票以上の差をつけ現職が勝利。
 都政は都政、市政は市政と市民も割り切って現職を信認したっぽいですね。

東京都議選 小池氏支持勢力が79議席…自民は惨敗23議席

2017-07-03 08:09:25 | Weblog
小池氏支持勢力が79議席…自民は惨敗23議席 2017年07月03日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/20170702-OYT1T50093.html?from=ytop_top
 東京都議選(定数127)は2日、投開票が行われた。
 小池百合子知事が代表を務める地域政党「都民ファーストの会」が49議席を獲得し、都議会第1党となった。公明党などと合わせ、小池知事を支持する勢力は79議席を確保し、過半数の64議席を大きく超えた。自民党は過去最低の38議席を下回る23議席にとどまり、歴史的惨敗となった。安倍首相にとって大きな打撃で、厳しい政権運営を強いられそうだ。
 投票率は51・27%で前回を7・77ポイント上回った。今回の都議選は昨年8月に就任した小池知事による都政への事実上の審判と位置づけられた。都民ファースト、同会と選挙協力を結ぶ公明党と東京・生活者ネットワーク、同会が推薦する無所属の候補を合わせた知事勢力は計88人が出馬した。
 同会は小池知事の高い人気を背景に、政権批判票を着実に取り込んだ。注目された七つの1人区では、千代田区や中央区など6選挙区で自民党から議席を奪った。15ある2人区でも府中市や南多摩などで公認・推薦候補が議席を独占。同会は推薦した全ての無所属候補について、当選後、公認に切り替えることを決めた。
 小池知事は2日夜、NHKの番組で、「都民の皆さんの理解、支持が確実なものになりつつある。感動すると同時に責任の重さを痛感する」と話した。
 今回23人を擁立した公明党も着実に票を伸ばし、7回連続で全員当選を果たした。知事勢力が過半数を確保したことで、小池都政は、都民から信任を得た形だ。
 一方、前回全員を当選させた自民党は、島部を除く1人区で全敗するなど改選前の57議席を大きく下回る情勢だ。学校法人「加計学園」問題や、稲田防衛相の失言問題などによる逆風が影響した。
 離党者が相次いだ民進党は前回の15議席には届かない情勢。37人を擁立した共産党は、安倍政権への批判票を取り込み、新宿区などで議席を獲得した。

小池系圧勝、自民半減以下の惨敗 都議選 2017年7月3日 日経
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK02H1Y_S7A700C1000000/
 2日投開票された東京都議選(定数127)の全議席が確定した。小池百合子知事が代表を務める地域政党「都民ファーストの会」が49議席で第1党となり、公明党などを合わせた知事支持勢力で過半数を大きく上回る圧勝となった。自民党は過去最低の38議席を下回る23議席にとどまる歴史的な大敗となった。公明党は7回連続の全員当選を果たした。再登板後、選挙で連戦連勝してきた安倍晋三首相(自民党総裁)の政権運営に打撃となるのは避けられない。
 小池知事は記者会見などで「当たり前の都政を都民が取り返す瞬間だ。スピード感をもって都政を展開する」と述べた。

自民党都連幹部は総退陣  2017年7月3日 産経
http://www.sankei.com/politics/news/170703/plt1707030031-n1.html
 自民党東京都連の下村博文会長は3日未明、東京都議選の結果を受け、党本部で記者団に「残念ながら自民党23議席という大惨敗だ。責任を取って都連会長を辞めたい」と表明した。
 菅原一秀都連会長代行は、下村氏も含めた都連5役全員が辞任し、総退陣するとの見通しを記者団に明らかにした。
 安倍晋三首相(党総裁)も出席して3日午前に行われる臨時党役員会で正式に表明する。

惨敗・自民 安倍晋三首相が麻生太郎、菅義偉両氏らと仏料理店で会談 内閣改造・自民党役員人事へ 2017年7月3日 産経
http://www.sankei.com/politics/news/170703/plt1707030012-n1.html
 東京都議選の自民党惨敗を受け、安倍晋三首相は、8月中にも内閣改造・党役員人事を断行する方針を固めた。内閣支持率も下落傾向にあり、党内にくすぶる不満を押さえ込むには態勢を一新させる必要があると判断した。首相は自民党の憲法改正案を秋の臨時国会に提出する考えを表明しているが、支持率低迷が今後も続けば政局が流動化する可能性もある。
 首相は2日夜、都内のフランス料理店で、麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、甘利明前経済再生担当相と会談し、今後の対応を協議した。都議選の結果については「謙虚に受け止めなければいけない」との認識で一致した。
 党東京都連の下村博文会長は3日未明、党本部で記者団に対し「自民党23議席という大惨敗だ。責任を取って都連会長を辞めたい」と表明した。
 下村氏は敗因について「国政で大変な逆風が吹いた」と語り、国会議員の失言や通常国会終盤の状況が影響したとの見方を示した。二階俊博幹事長は記者団に「厳粛に受け止め、反省すべき点は大いに反省し、党勢回復に全力を尽くしたい」と語った。
 都議選惨敗を受け、自民党の憲法改正案の議論をめぐり、今後、反主流派が結集する可能性は否定できない。石破茂前地方創生担当相は2日のラジオ番組で「憲法改正にエネルギーを注ぎ込むのは優先順位としてどうか。9条1項、2項をそのままに自衛隊を明記するのはアンビシャス(野心的)な試みであり、賛成できない」と述べた。
 これに対し、主流派の領袖らは足並みをそろえて、党内に広がる動揺を押さえ込む構えを見せている。
 首相の出身派閥である最大派閥の細田派や、二階氏が率いる二階派は「首相支持」を早急に打ち出し、一致結束を呼びかける見通しだ。
 麻生氏も3日の麻生、山東両派などの合流を機に「安倍政権をど真ん中で支える」と改めて表明する考えだという。参院自民党も吉田博美参院幹事長らが3日にも首相支持を打ち出す方向となっている。
 だが、麻生、山東両派の合流で派閥再編が加速し、派閥同士の軋轢(あつれき)は以前より強まることが予想される。
 また、今回の都議選は、連立政権を組む自民党と公明党の関係にも影を落とした。公明党は、「国政と都政は別だ」と説明するが、次期衆院選に向けて自民党との選挙協力をめぐって、しこりが残るのは確実だ。加えて公明党は憲法改正に消極的で、秋以降に本格化する改憲論議が両党の溝をさらに広げる可能性もある。



 東京都議会選挙(定数127)の結果ですが都民ファーストが49議席、公明が23議席、生活者ネットが1議席、小池系無所属が6議席で知事支持勢力が79議席。
 一方、自民が23議席、共産が19議席、民進が5議席、維新が1議席で非支持勢力が48議席になりました。
 都民ファーストの躍進はある程度予想できていたものの、その煽りを受けて自民は半数以下に議席を減らす大敗。
 共産はやや勢力を伸ばし、民進がやや勢力を縮小する結果になりました。
 確か都民ファーストは公認そのものが50人で1人を除いて当選、公明は全員当選ですから、いかに強権を振るう自民党への感情的圧力が強かったのかを示す格好の選挙結果になったように思います。