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家賃が1億ルピア…インドネシアでデノミ検討

2017-07-17 15:31:18 | Weblog
家賃が1億ルピア…インドネシアでデノミ検討 2017年07月17日 読売
 東南アジア最大の国土と人口を持つインドネシアでは、現在の通貨「ルピア」を「新ルピア」に切り替えるデノミネーション(デノミ)の実施が検討されている。
 通貨の単位を1000分の1に切り下げて「1000ルピア」を「新1ルピア」とし、新しい紙幣やコインと交換する。日常的な買い物でも支払いが数万ルピアとなって不便なためだが、国民生活への影響も大きく、現地に進出している日系企業も行方に注目している。
 ルピアは、1990年代後半のアジア通貨危機で価値が急落し、その後も低迷が続いた。最近は1ルピアが0・0084円前後で取引されている。
 牛丼並盛りの価格が約3万5000ルピア(約300円)で、売れ筋のスマートフォンは数百万ルピア(数万円)、首都ジャカルタ中心部ではワンルームマンションの年間家賃が1億ルピア(84万円)を超える。


 インドネシアの現行紙幣は、1000ルピア、5000ルピア、1万ルピア、2万ルピア、5万ルピア、10万ルピアの6種類のはずですから、その10万ルピアでも日本円に換算すると840円相当。
 売れ筋スマホを1台買うだけで最高紙幣を数十枚も用意するとか、さすがにこれでは不便極まりないでしょうし、持ち歩く方も治安面でも不安でしょうね。
 銀行制度が日本ほど発達していないでしょうから、銀行振込や引き落としも日本ほど普及していないでしょうし、家賃を払う時などバッグ一杯に現金を詰め込んでという凄まじい光景しか想像できませんが、国家が発行する紙幣の信頼性を維持する上でもデノミせざるを得ないのではないかと思います。
 本当の意味での現地富裕層なら、ビットコインのような仮想通貨あるいは地金や宝飾品で決済しているのかもしれませんが、ここまで紙幣価値がなくなると国家としての信頼問題になってくるでしょうし、早期の決断が必要だと思います。

ビットコイン急落 分裂騒動を警戒、一時1900ドル割れ

2017-07-17 08:08:02 | Weblog
ビットコイン急落 分裂騒動を警戒、一時1900ドル割れ 2017年7月17日 日経
 インターネット上の仮想通貨、ビットコインが急落している。ドル建て価格は15日深夜に一時、1ビットコイン=1994ドルをつけ、約1カ月半ぶりに2000ドルを割った。8月1日にビットコインが複数の陣営に分裂する可能性があり、先行きの不透明感を嫌気した個人投資家が利益確定売りを出している。
 情報サイトの米コインデスクによると、16日午後9時前に1900ドルを割る場面もあった。仮想通貨の利用が広がるとの思惑や投機マネーの流入により6月中旬に3000ドルを突破したが、足元では約4割安い水準で推移している。
 下落の要因は分裂騒動だ。ビットコインは最近の仮想通貨ブームで取引量が増え、取引確定に時間がかかるようになった。その解決方法を巡って取引記録をまとめる事業者と利用者が対立。利用者側は8月1日に「新たな枠組みをつくる」と予告している。
 分裂した際の影響は読みにくく、「個人投資家を中心に利益確定売りを出している」(フィスコ仮想通貨取引所の田代昌之ビットコインアナリスト)という。



 まあ、ビットコイン自体は取引所によっては最少取引単位が0.0001BTCだそうなのでその最小の取引単位なら23円弱。
 1BTC=1994ドルなら1ドル112.5円として日本円換算で22万4325円。0.1BTCの投資でも2万2433円となり、決済手段として割り切るならば選択肢の1つとしてありなのでしょうが、通常のネットショッピング程度でもまだ取扱い店舗そのものが少ないですし、ある程度大きな店ならVISAやJCB等のクレジットカード決済が可能。
 日本人にとっては値上がり益狙い以外ではあまり保有するメリットがないというか、スマホの有料アプリの課金も大手携帯電話会社が引き落としを代行してくれることも多く、そもそもこんなに少ない金額(数百円単位)での決済をするという発想そのものがないのでしょうね。
 日本では休日でもほぼATM経由で普通預金やMRFに預けているお金を引き下ろすことができますし、仕事やプライベートで海外に出ない方にとっては、積極的に保有する動機に乏しいというのが多くの方にとっての現実的な反応ではないかと思います。

 外貨の持ち出しが制限されている中国の方などはビットコインがなければ自由に買い物できない実利的な不便がありそうですし、それ以外の外国人から見ても外貨両替と比べた手数料の割安さや、クレジットカード引き落としまでに為替が変動して少し損をするということもあるのかもしれませんが、日本ではようやくコンビニやスーパーなどで預け入れ上限額を決めた仮想通貨が普及し始めた所。
 私が普段利用しているドラッグストアもつい先日独自のポイントカードから電子マネーがチャージできるカードに強制切り替えになりました(なんでも200円チャージごとに1ポイントつくとか。利率で考えると5%は悪くないとは思うものの)が紛失リスク(再発行手数料も500円取られますがそれ以上に手続きも面倒そう)などを考慮すると、他の決済で幅広く使えるわけでもなくあまり多額は預ける気にならないというのが正直なところです。

 保有している方にとっては分裂リスクも起こり得る現実的なリスクとしてやはり気にしなければならないリスクでしょうし、保有していない人にとっては、手数料が勿体なければ年会費無料のクレジットカードでも作ってクレジット決済すればいいのに、何を大騒ぎしているの? という思いの方が強いのではないかと思います。