石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

2010年の年頭メッセージ

2010-01-01 00:00:01 | 雑記
皆さま、新年明けましておめでとうございます! まずは、今年が皆さまにとって良い年になりますよう、心より祈念申し上げます。

さて、いよいよ2010年がやって来ました。今年は、私にとって勝負の年になります。応援していただいている皆さまのご期待に沿える結果を出すこと、そのことをまず、今年達成すべき最大の目標として、全力で邁進していきたいと思っています。

昨年の8月30日、衆議院議員選挙で民主党による歴史的な政権交代が実現しました。私もその翌日から全国キャラバンを本格化させ、応援して下さる皆さんに支えていただきながら活動を続けてきました。全国各地で、今の日本の現状を見させていただくだけでなく、支援者の皆さんと実際にお話をさせていただいて、今の大変厳しい社会・経済状況と、日本の将来に対する不安の声をお聞きしています。

特に、「雇用劣化」は深刻です。

昨年末からじわじわと上昇してきた失業率は、今年後半から若干の改善が見られていましたが、11月には再び悪化して5.2%になり、331万人の皆さんが失業状態にあります。有効求人倍率も、11月は0.45倍。求職者の皆さんにとっては依然、大変厳しい状況です。

昨年(2008年)、1年間を通じて働いた約4,500万人の給与所得者のうち、年収200万円以下の層は1,068万人を数え、全体の23.3%を占めるに至っています。これを年収300万円以下に広げてみると、1,820万人となり、全体のほぼ40%にまで拡大します。5年前の2004年、年収200万円以下の層は全体の21.7%でしたが、徐々に拡大していることになります。またその一方で、年収1,000万人以上の層は、2004年の218万人(4.9%)から2008年の224万人(4.9%)と変化なく、年収2,000万以上の層はわずかながら増加(0.4%から0.5%へ)しているのです。

自民党政権下での規制緩和によって、今、いわゆる非正規労働者として働いている労働者の数は1,760万人に達したと言われています。非正規雇用の拡大と呼応する形で、年収300万円以下の層が拡大していることは明らかです。しかし同時に、正規雇用労働者の中でも、年収300万円以下の労働者が全体の30%以上に拡大していることも忘れてはいけません。

12月24日、国立社会保障・人口問題研究所は「社会保障実態調査」の結果を公表し、2007年の時点で「過去1年間にお金が足りなくて家族が必要とする食料が買えない」経験をした家庭が全体の15.6%に達していたことを明らかにしました。この数字は、厚生労働省が2009年10月に初公表した相対的貧困率15.7%(2006年)を裏付けるものです。

OECDが発表している日本の相対貧困率、一人だけが働いている世帯では14%で、二人が働いている世帯では9%です。二人が働いてもまだ貧困層から抜け出せない世帯が9%というのは、先進国で最悪だそうです。そして、母子家庭における子どもの貧困率は66%にもなり、これもOECD加盟国で最悪です・・・。

心配なのは、雇用情勢が悪化した今年、状況がさらに悪化していることが懸念されることです。つまり、年収300万円以下の層が一層拡大する中で、家族が必要とする食料すら買えない家庭がさらに増えているかも知れないのです。

残念ながら、これが今の日本の実態です。

そして、雇用が切り下げられ、家計が危機に陥る家庭が増える中で、子どもの夢を育てる教育、私たちの命を守る医療、退職者の生活を支える年金・介護など、私たちの命を支える重要サービスが危機に陥っています。可処分所得の減少と、貯蓄率の低下とが一緒になって、将来への不安が増大しています。それとともに国内消費が一層減退し、より安いものを求める傾向が強まっていく結果、デフレが固定化し、それが企業の経営を圧迫して、さらなる雇用の切り下げにつながっているのです。

今や、国内の需給ギャップは40兆円近くにまで拡大しています。デフレスパイラルが止まらないのは、雇用の切り下げが実質的に可能だからなのです。雇用の切り下げが可能な状況で、需要の増大はあり得ません。このまま需要の増大がなければ、さらなる供給能力の調整が待ち受けています・・・。

最も憂慮すべきは、持てる者と持たざる者との間に、大きな希望格差が生まれていることであり、それによって社会が二極化してしまっていることです。

宮本太郎氏は、この状況を「分断社会の亀裂」と表現しています。正規と非正規という労働者間の亀裂、グローバル経済圏企業とドメスティック経済圏企業という企業間の亀裂、ジェンダーという男女間の亀裂、エスニシティという民族間の亀裂、都市と地方という地域間の亀裂などによって、社会が分断されつつあると。そしてその分断によって「つながり」が裁ち切られ、社会から排除される人たちを固定化し、その人たちの「生きる場」を奪っていると。

今年、12年連続で、自ら命を絶った人たちの数が3万人を超えたことは、この「つながり」と「生きる場」の喪失と無関係ではないと思うのです。

今こそ、この悪い流れを断ち切らないといけません! 「つながり」を取り戻さなくてはなりません。

誰もが、働くことを通じて、生活の糧と力を得られるだけでなく、社会への参加と貢献が実感できる社会。自分の価値観と生活ニーズに応じて、生き方と働き方を選択できる社会。働くことのできない人たち、普通の生活が得られない人たちを、社会全体で支援する社会。教育と訓練の権利を社会で多層的に保障する社会----

私たちが目指すべきは「つながって、ささえあう社会」です。

人と人、人と社会とのつながり合い、ささえ合いを基本に、社会がすべての国民を包摂し、すべての国民が社会に貢献しながらみんなで豊かさを実現する--------そんな社会を、皆さんと一緒に創っていきたい、それが私の願いです。 

政府・労働者(生活者)・経営者が協力・協働し、豊かな人材をつくる教育と訓練を基本に、良い金融を通じて企業を育成しつつ、働きがいある労働環境をつくって競争力を高め、戦略分野で世界をリードするモノとサービスを生み出しながら外需と内需をセットで拡大し、ささえあいをつくる応分の負担に基づく確かな社会保障制度によって国民が安心してお金を使える社会--------

イメージはどんどん膨らんでいきます。

私は、引き続き全国キャラバンを続けながら、この「つながって、ささえあう社会の実現」をテーマに、日本全国の仲間の皆さんとしっかり対話していきます。そして、「すべての国民が真に安心して働き、暮らしていける日本」を私たちの手に取り戻すため、これから一層の努力を続けていきます。

そんな石橋みちひろの挑戦を、ぜひ応援して下さい! そして皆さんと一緒に、夢に向かって歩ませて下さい! 目標の実現に向けて最後まで闘い抜くことをお誓い申し上げ、新年にあたってのご挨拶とさせていただきます。

それでは、今年もどうぞよろしくお願いいたします!