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「日本酒王国」 いまや福島!

2016年06月20日 | ゆめ未来
朝日新聞 ニュースQ3  2016.6.16

 いまや「日本酒王国」と言えば、新潟ではなく福島だ。



全国新酒鑑評会などで他県を引き離す。
強さの理由は?

  最多18点が入賞

「『酒は福島』という評価がこれで定着するだろう」。
5月18日、福島県酒造組合の新城猪之吉会長(65)は手放しで喜んだ。

新酒の品質を競う全国新酒鑑評会の結果が発表され、特に優秀と認められる金賞(227点)の都道府県別受賞数で福島が18点と4年連続1位を成し遂げたからだ。

明治から続く大会で、1980年代までは広島や兵庫といった酒所が中心だった。
だが90年代に入ると「淡麗辛口」の酒が代名詞となった新潟が98年から4連覇を達成するなど一時代を築いていた。

 鑑評会に出されるのは審査用の特別な酒が大半だが、市販の評価だと福島と新潟の差は顕著になる。
市販酒対象の「SAKE COMPETTION」という品評会では昨年、福島は20の蔵が出品し、全103点の入賞酒のうち「会津中将」「名倉山」「寫楽」「曾津ほまれ」「飛露喜」など18点が選ばれた。
県別で最多で、13の蔵が出品した新潟は1点もなかった。

  芳醇甘口ブーム

それは、酒の主流が「淡麗辛口」から「芳醇甘口」に変わったことが大きい。
転機は、山形県の酒「十四代」の登場で、発売された94年に雑誌に紹介されて人気を博し、「芳醇甘口」路線を多くの蔵が追随した。

全国で人気となった酒が身近にある影響を受けて、東北の酒は、一気にレベルが上がった。

福島では、進化した醸造技術をうまく活用し、官民一体で酒質を上げる「福島方式」が功を奏した。
例えば酒米は、気候の影響を受けて年ごとに質が変わる。
県の研究所である「福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター」が事前に分析し、米に合ったつくり方を蔵ごとにアドバイスする。

  高め合う作り手

全国的には日本酒の生産量は減少傾向にあるが、福島は逆に原発事故前と比べて1割も増えた。
酒造組合は「酒米も水も厳しい基準で検査している」と安全性をPR。
人気の蔵が一緒になって東京で福島の酒を宣伝し続けた。

だが、「王国」の座がずっと安泰というわけではない。

酒販店大手の「はせがわ酒店」(東京都)の長谷川浩一社長(60)は指摘する。

「芳醇甘口の酒もいずれ飽きられるだろう。
少し前に焼酎プームもあったが、日本人は怖いぐらい、ブームに流されてしまう」


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