保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

この道を往けば・・・~船頭たちが‘いる’風景~

2010-05-14 22:26:10 | 船頭
ゴールデンウィークが終わり、落ち着きを取り戻した保津川下りの乗船場。

ゆっくりした時間が流れるその風景の中、舟の出航を待つ船頭たちも少しリラックスムード。

「お客さんを待っているのも仕事」と船頭は気楽な家業だと思われがちですが、
これでなかなか難しい仕事なのです。


新人の頃は、上手く舟を操船することができず、自分自身の技術に納得できない日々が続きます。

師匠から教わったとおりに舟を‘流す’ようになるには、長くつらい修業が必要なのです。

先輩船頭たちの厳しい叱咤が飛び交う舟の中、お客さんを乗せているプレッシャーから
潰れそうになる日の少なくないのです。

そんな毎日、修業の身である若い船頭たちは、お互いに励まし合いながら、悩みや迷いを乗り越え、
そして切磋琢磨して腕を磨きながら‘一人前’の船頭へと育っていくのです。

この‘道’は船頭みんなが通った‘道’

ただひたすら、何処までも、この道を歩んでいく。船頭は生涯が勉強。

ここに400年、受け継がれた‘技術’を継承するという‘伝統’の重さとプライドがあります。

伝統の心と技が受け継がれていく限り、保津川下りは永遠に光り輝くのです。