保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

‘プロジェクトⅩ’~冬に保津川下りをしてもらうには?

2009-01-18 12:52:15 | 船頭
今朝、保津川下りには100名を超す予約が
入り、乗船場は久しぶりにシーズン中の様な
活気がもどりました。

私も先週の連休以来となる5日ぶりの操船です。

冬の保津川下りは2ヶ月前の混雑ぶりが嘘のように
‘静か’になり、訪れる観光客もまばらで
ひっそりとしています。

その分、我々船頭の出船回数も極端に減ります。

毎日、出勤していても「待機」することが
主な仕事で、出船できるのは3日に1度あれば
いい方です。

まったく予想がつかず、当てにならない船頭業に
見切りをつけて、多くの船頭が冬の間、他の職場に
散らばっていきます。
一冬、まったく顔を会わさない船頭も多くいて
まことにさびしい限りです。

冬の京都を訪れる観光客は多いと聞いていますが
保津川を訪れる人は少ないようです。
嵯峨野からやってくる「トロッコ列車」も冬の間は
運休していることも影響は大きいと思いますが
やはり、寒い冬に「川遊び」というイメージは沸かない
ものなのかもしれません。

仕事をしている私からみれば、確かにシーズンに比べ
花など山の植物は少ないものの、船底に限りなく近い
座敷船は保津川本来の迫力ある流れを体感するには
最高の条件を備えていますし、越冬するためやって
来た珍しい水鳥たちを見ることができ楽しみもあります。

そしてなにより、船内はストーブの暖房付で外気を
シャットアウトするホロに囲われポカポカの暖かさ。
空いていれば、貸切船の様なスペースが確保できる
という贅沢さなどなど・・・

探してみると案外、楽しい川下りが楽しめると
私は思っているのですが・・・

「冬の寒い時期に川下りなんてする人はいない・・」
とあきらめて思考を停止してしまう前に、
どの様にすれば「冬にも来て頂ける川下り」に
することができるのか?
知恵をしぼりアイデアを出していきたいものです。

‘プロジェクトⅩ’のように。