保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

厳寒の保津川下りで自然とつながる旅を。

2009-01-15 21:11:56 | 心の旅
先週末から今週にかけて日本列島は厳しい寒さで冷えています。

私たちの仕事場である京都・保津峡谷にも凍えるような
冷たい風と雪が舞う、船頭にとっては本当に厳しい季節です。

花も草も枯れて‘冬眠’に入ったかのような静かな渓谷には
愛宕おろしの冷たい風にのり、雪の乱舞が繰り広げられています。

‘雪の演舞’を楽しむ余裕すらない船頭は凍える手で
竿をさし、そして舟をこぎます。

一枚のビニールに隔てられた暖房船の中には据え置きの
ストーブだけが赤い暖色を放ち、冷え切った船頭の心を
強く誘惑するものの、手が届きそうな、その空間との
距離は果てしなく遠い・・・

それでも船頭たちは笑顔を絶やすことなく、語り続ける。
冬の保津川の素晴らしさを。

悠久の昔から一時も流れをとめることなく流れ続ける
保津川の水面に雪が舞い降りる。
その渓谷の風景は、都の喧騒とは遠遠く墨絵の世界。

まちの喧騒や日常の暮らしが、今この、同じ時間に
流れていることすら忘れてしまいそうな静寂感が
自分と自然とを向き合わせてくれます。

何も‘ない’渓谷、何も‘ない’空間・・・
しかし、実はそこにこそ‘すべて’ある’。

理屈ではない、無限の自然に触れた者だけが
感じる‘気づき’です。

人間も自然の一部であるという‘いのち’の連帯感。

何もないという‘孤独’は、自然とつながっている生きる‘喜び’
‘いのちの歓喜’へと自分を誘ってくれます。

文明の進歩を拒否するかのような手こぎの舟に揺られながら
‘自然’と‘自分’との‘つながり’を感じてみては
いかがでしょうか。


保津川下りの冬の営業は上記のとおりです。

自然にふれる京都、‘心の旅’をご提供します。