保津川下りの船頭さん

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平安絵巻を今に再現!明日20日は嵐山で三船祭

2007-05-19 19:02:23 | 京都情報
明日20日(日)京都嵐山・大堰川で「三船祭」が催されます。

三船祭は平安時代(898)に宇多法皇が嵐山大堰川で
竜頭の船を浮かべ詩歌管弦を興じたことに由来する祭で、
渡月橋上流の川面に竜頭、鵜首など美しい飾りを施した
多数の船を浮かべ、平安時代の衣装に扮した人達が船上で
詩歌、管絃、舞楽などを興じるなど、当時の平安絵巻を
再現した様な風雅な祭です。
祭り当日は渡月橋周辺に約10万人の拝観者が訪れます。

三船祭りは芸能の神様として芸能人の信仰が厚いことで知られる
車折神社が斎行している神事でもあり、正午に神社から嵐山の大堰川
までを衣装に扮した人達の神幸行列が進み渡月橋を渡って
飾り船に乗り込みます。

昔、大堰川は時々の大洪水で毎年大きな被害が出ていました。
その都度、復旧工事に当たっていたのが車折神社・祭神の
清原頼業(よりなり)公の子孫一族であった事から
境内に水の神様を祭り治水を祈願したと事に由来します。

平安時代の人々が水の恩恵への感謝と治水の祈りを
込めて行われたのが三船祭なのです。

また、祭の奉納行事の一つに扇流しの行事があります。
昔、足利将軍が嵐山近くの天龍寺へ参詣の際、
お供の童子が扇を誤って川に落したところ、
扇が川面 を流れる優美な様に将軍が大層喜ばれたそうです。

それ以後天龍寺参詣の度毎にお供の人々が競って
扇を川に流したという故事にちなんでいます。

この扇は嵐山の貸しボートに乗れば拾い上げることもできます。
とても優美な模様が描かれた値打ちものの扇ですよ~

明日は午前中に保津川下りをして、昼から
嵐山の三船祭をご覧になるというのが祭りの日の
通な遊び方です。

正午12時頃、保津川の船にお乗り頂くと
三船祭の華やかな風景が船の上でご覧に
なれるかもしれませんよ!

*三船祭スケジュール
 正午    車折神社において「おでまし式」
  
 午後1時   神幸行列神社御出門、三条通を西へ向い渡月橋を
         渡って嵐山中の島公園剣先に到着。
  
 午後1時40分 中の島公園剣先において神儀が御座船に御乗船。
  
 午後2時頃  御座船を先頭に龍頭船、鵜首船以下各供奉船が
         順次発船、この間御座船に対して龍頭船を先頭に
         各供奉船は奉納行事を行いつつ、
         大堰川(おおいかわ)を舟遊します。
 午後4時頃  神儀が北のりば付近に御上陸の後、車折神社
         嵐山頓宮に入御、祭事を了えます。